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2019年2月13日 (水)

安倍政権の原発輸出計画が全て破たん

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 安倍政権の成長戦略の柱としてきた原発輸出計画が、ここにきて全て頓挫してしまった。
そして今、成長が見込めないとしてきた国内の原発に、再び目を向け始め、新設や再稼働の加速に舵を切りつつあるようだ。
 日本政府は2005年以降、海外での原発輸出で稼ぐべく、国内原発の失速で原発技術を失うべきでないなど、御用科学者、評論家などを利用して様々な理由付けを行い輸出拡大を目指してきた。(10年間で約2兆円の皮算用)
どうして世界の潮流に習い原発ゼロへの転換ができないのだと、呆れ果てるばかりだが、安倍政権の原発への固執は止まることを知らない。
 日立製作所英国で進めていた原発計画を凍結したと発表したが、日立製作所は2019年3月期決算で3000億円の損失を計上するらしい。
 英原発子会社買収や、土地取得費の精査によっては3000億円ではとうてい済まないとの見方もある。それでも、原発輸出失敗による1兆4千億もの損出で、企業の屋台骨を揺さぶられてしまった東芝の二の舞は避けたいとの経営陣の思惑が、今度の決定に至ったようである。

当の日立製作所の会長にして経団連の中西宏明会長の、政府への恨み節ともとれる、分けのわからない発言にも見られるように、政府、民間で進めてきた原発輸出は暗礁に乗り上げてしまった。
 この状況に、自身に都合の悪いことは隠す安倍首相は、だんまりを決め込んでいる。

ここで、日本の原発輸出計画と、その挫折を簡単に振り返ってみる。
 〇90年代から政府が後押しして進めてきて、2011年9月に、中部ニントゥアン省の2基の原発受注に至ったベトナムだが、2016年11月にベトナム国会で建設中止案が可決された。日本側は電力九社と原子炉メーカー3社、それに政府出資で設立された「産業革新機構」が株主となって「国際原子力開発」を設立して受注にたどりついたのだが。
建設中止の理由には、福島事故以後の安全性の見直しで、建設コストが高騰(約2倍以上)したことや、住民の建設反対運動、そして使用済み核燃料の処理・処分の目途が立たないことなどが挙げられているが、これは、原発の建設中止や凍結がされたそれ以後の原発すべての中止理由に当てはまる。
 〇リトアニアでは2009年に2基の原発建設計画を日立製作所が受注し、議会も承認した。だが、ここも福島原発事故を受けて反対世論が高まり、野党の要求で原発計画の是非を問う国民投票が2012年に実施された。
投票結果は建設反対が65%を越えたが、政府は計画を中止しなかった。しかし、同時におこなわれた議会選挙で野党が勝利し、次期首相候補による原発建設計画の見直しにより計画撤回となった。
〇安倍首相のトップセールスでトルコや英国、インドなどへの原発売り込みは進められ、トルコへは2013年に安倍首相がトルコ訪問をくり返してエルドアン大統領との間で合意した。
これは黒海沿岸のシノップに、三菱重工業を中心とした旧アレバなどの日仏企業連合が原発4基を建設する計画だった。建設は2017年に着工し、2023年に1号機の稼働を目標としていたが計画は大幅に遅れた。
その過程で、計画に最初から加わっていた伊藤忠商事が建設計画から先ず離脱した。その後、シノップ原発建設予定地周辺に活断層があることもわかり、安全対策費の大幅な増加によって総事業費が当初の2倍強の5兆円超に膨らむことが判明した。
トルコ政府はこの金額を受け入れず、こうしてトルコ原発計画は中止に追い込まれた。
台湾では2015年に、三菱重工日立製作所が加わっていた原発新設が凍結された。市民による反対運動が強まったことが中止の理由にあげられている。
インドとは、原発輸出を視野に、日印原子力協定を結んだが、2018年東芝の破たんで撤退に追い込まれた。〇17年には東芝の原子力子会社だった米ウェスチングハウス・エレクトリックが建設費の高騰などで破綻し、米国内で予定していた2基の建設は中止になった。東芝は海外の原発事業から撤退し、英国で三基の建設を受注していた子会社も近く清算する。
〇最初に書いた英国だが、日立製作所は、2012年にドイツの大手電力会社が、脱原発を理由に売り出した英国の原発事業会社「ホライズン・ニュークリア・パワー」社を買収し100%出資の子会社にした。この買収費用や工事の準備などに約2700億円を投じた。
 この子会社を通じて英国中西部、ウェールズのアングルシー島で原発2基を建設する計画だった。アングリシー島では、既に東京ドーム64個分に当たる約300haの土地が日立子会社によって買収され、建設許可が申請中だった。
しかし安全基準の厳格化などで、当初1兆7000億円程度と見込んでいた総事業費は、最大で3兆円規模になる見通しになった。この膨大な資金の出し手がないまま、日立1社では負担できないと判断して、昨年12月に撤退を決め、今年(2019年)1月17日に正式発表した。
これにより、日立製作所は3000億円の損出を計上することになった。皮肉なことに、日立製作所に原発建設撤回を呼びかけていた地元の住民グループには、この上ないクリスマスプレゼントになったと喜ばれる結果になったようだ。
(以上)

そんなわけで、僕自身の頭の整理のために、昨年12月からの原発輸出関連の東京新聞記事を纏めてみました。興味のある方は覗いてください。クリックすると拡大します。
上から
1枚目、昨年(2018年)12月分、トルコ、英国の原発中止の危惧を報道
2枚目、今年(2019年)1月分、日立製作所、英国原発計画中止を発表。そして原発輸出総崩れとして、安倍政権が成長戦略の中心に位置づけた原発へのこだわりを批判する東京新聞社説。
3枚目、経団連、中西宏明会長の迷走談話のまとめ。
4枚目、安倍政権に「原発ゼロ」への転換を明確にすべきだとの東京新聞社説と「原発推進者の無神経」と米国の原発推進者と経団連中西会長を批判した目加田説子さんの「新聞を読んで」

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