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2018年10月12日 (金)

さよならの山---鹿島槍ヶ岳へ(僕の北アルプス)

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(鹿島槍ヶ岳(2889m)山頂)

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(鹿島槍ヶ岳北峰、左にキレットを越えて五竜岳へ)

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(岩の殿堂、剣岳。雪渓は三ノ窓と小窓雪渓。チンネと北方稜線も見える)

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布引岳から、爺ヶ岳。拡大すると冷池山荘と種池山荘が見える。遠くに槍ヶ岳と穂高連峰)
 10月3日、朝8時。快晴、無風、360度の大眺望。
鹿島槍ヶ岳の南峰に立ちました。
座り込んでじっと剣岳方面を眺める、先行した登山者がひとりいるだけの静かな山頂です。
弧を描く吊尾根の先に、北峰が目の前にあります。南峰と北峰、どこから見てもそれとわかる美しい双耳峰の鹿島槍ヶ岳です。
連なる北アルプスの山々、そして雲海の向こうに、富士山、南ア、中ア、八ヶ岳、火打、妙高などなど、今日は中部山岳の山々が全て見えているかと思う絶景です。
僕は鹿島槍ヶ岳に登るのは、初めてです。
20代後半で、岩登り主体だった山から遠ざかり、60歳近くになって、200名山の最終段階に差し掛かっていた山仲間の旧友に誘われて、山登りを再開しました。
僕は、北アルプスでは穂高岳、そして上越の谷川岳に偏った山歴で、広く山を登っていないのです。
旧友が登り残していた200名山は、大無限山、杁差岳、佐武流山、鋸岳、白砂山、白石山など、かなり厄介な山ばかりで、トレーニング不足の僕には、きつい山行となりましたが、おかげでだいぶ強くなれたのです。
78歳になった今年、鹿島槍ヶ岳を最後の北アルプス高峰登山と決めました。さよならの北アの山は、いつでも登れると思いつつ、登り残してしまった鹿島槍ヶ岳です。
 山頂からゆっくりと、山々を見渡します。
剣岳が圧倒的迫力で聳えています。
三の窓雪渓と小窓雪渓、八ッ峰に隠されてわずかに見える長次郎谷の上部に、懐かしい熊岩が確認できます。チンネの岩峰も見えます。横の尖塔はクレオパトラニードルでしょうか。
 若き夏の日、部の剣沢での合宿を終えたあと、僕は仲間3人と熊岩に天幕を担ぎ上げ、数日間八つ峰、チンネを登り、早月尾根から馬場島に下りました。記憶に残る充実した山行でした。
 昨日越えてきた爺ヶ岳の三つの峰の方向、はるかに槍ヶ岳の穂先が見えます。その先には、季節を変えて幾度となく通った穂高連峰も。
僕の初めての北アルプスは16歳の夏、高校山岳部の燕から槍ヶ岳への縦走でした。
床に座り込んだまま、ほとんど眠れなかった夜行列車、重い天幕を担いでの中房温泉からの急登、もう山岳部は止めようと思いながら、それでも這い登った稜線で見た、全山燃えるような夕焼けの景色は忘れられないものになりました。
 槍ヶ岳には、その後何度か登りました。夏の槍平集中合宿で、30kgのキスリングを担いで北鎌尾根を登り、槍平からは滝谷の出会いから、雄滝を登り稜線まで詰めました。正月に烈風の北鎌尾根から見た槍の穂先も忘れられない景色です。ちなみに当時の僕は体重53kgのひ弱な体でした。
冬の唐松岳や遠見尾根。燕山荘冬季小屋で、二日間吹雪に閉じ込められ、槍まで行けずに、日程に追われるように下った悪絶の一ノ俣谷。
 山を存分に楽しめた、5月と夏の涸沢合宿。しかし、その後後輩たちが5月の滝谷で、部員3人を失う事故もありました。
これが、最後の北アルプスかとも思った、一昨年の双六岳から黒部五郎岳では、まだ少し登れる力が残っていることを知りました。
 登る機会はありながら、なかなか登れなかった鹿島槍ヶ岳の山頂に立ち、思い出が走馬灯のように巡り、ちょっぴり感傷的になります。
北アルプスでは、他にも忘れがたい山行として、旧友との200名山巡りで、徳本峠から霞沢岳、そしてそのまま、大滝山、蝶ガ岳へ廻った山行、涸沢に足しげく通いながら、この山域も初めてでした。
 また、栂池から、白馬岳、朝日岳を越えて、日本海の親不知の海までの栂海新道縦走、ここには、200名山の雪倉岳がありました。
さようなら北アルプスの山々、目の前の五竜岳。さようなら。
もう鹿島槍山頂に思い残すことはなにも無い。さあ、昨日来た布引岳、爺ヶ岳を越えて麓に帰ろう。
(今日はここまでとします。山行の続きをまた書きます。)

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コメント

もう40年以上前になりますか、ド素人の私を色々な山へ連れて行っていただきました。 その時に感じた山への憧れは今も心に残っております。

投稿: トックリヤシ | 2018年10月13日 (土) 09時22分

私も出来ることなら写真のような山の景色を自分の肉眼でみてみたいものです。
78才でその体力があるとは素晴らしい。

投稿: 坊主の母 | 2018年10月14日 (日) 17時16分

>トックリヤシさま
二人で滑った山々は、僕にとって忘れがたい思い出です。まだ、やっているのと云われそうですが、山の無い地で、一人で海に潜り、すばらしい写真を見せてくれる友がいる事が誇りです。

投稿: Souroku | 2018年10月15日 (月) 20時43分

>坊主の母さま
昨日、かみさんと見た、美しい山の写真を、今日ブログにアップします。山はダメだと云っていたかみさんが、登れたんです。きっと登れますよ。大丈夫です。

投稿: Souroku | 2018年10月15日 (月) 20時50分

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