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2015年9月 3日 (木)

東京オリンピックのエンブレムが使用中止に---当然の帰結と思う

7月30日のブログで、盗作疑惑が生じた佐野研二郎さんの東京オリンピックエンブレムに関した記事の中で、次のように書きました。
http://yanasegawa.cocolog-nifty.com/blog/2015/07/post-92cc.html

「新国立競技場建設で混乱が続いている最中、またしても面倒な事態になりました。
僕の予想では、Studio Debie側の対応にもよりますが、この東京オリンピックエンブレムは使用できなくなる、すなわち競技場建設と同じく白紙に戻ると思います。

「7月30日23時追記」:エンブレム問題、白紙に戻ると書きましたが、情報によると、和解の可能性もあるとのことです」  以上転載)

当日夜の追記で和解の可能性もと書いたのは、関係者からの情報で、担当事務局内部でも「選考過程で商標デザインに似たものがあった経過もあり、エンブレム発表後に、他のデザイナーから異議申し立てがあったなら、説明して理解を得ることも必要ではないか」との危惧もあったとのこと。

その後の経過は、もはやここで書くまでもないでしょうが、当初の説明責任などの危惧は
「上層部」に一蹴され、強気の対応に終始してしまいました。
これは佐野氏の他の多くの作品に、盗用と疑惑が吹き出してしまった今や、多くの方から、はっきりと批判されていることですが、僕も事務局、デザイナー両者の対応の悪さが、7月30日のブログで指摘したような、最悪の結果を招いたと思っています。

ベルギーの劇場ロゴをデザインしたデザイナーに対し
「我々の詳細な説明に耳を傾けようともせず、控訴するという道を選んだ」などと胸を張って言える程の自信あるデザインだったのか、「考え方も違うし、正直全く似ていない」佐野氏は言うが、僕は正直全くノーです。似ています。また、ベルギーのデザイナーの立ち位置や実力を調べもせず、過小評価していたとも思えます。

俳句
「古池や かわず飛び込む 水の音」「古池や かわず飛び込む 波紋かな」として、
元句は、耳に聞こえるあたりの静寂さを感じているが、自分の句「波紋かな」は水面を見つめ、動きを捉える動の観察だ、視点や考え方が違うと言い張っても、それは理解されないでしょう。

大会組織委員会事務局と佐野氏は、デザインが似てしまったベルギーのデザイナーに対して、礼をつくし、納得してもらってから取り下げるのが筋だったと思います。

ただ、その後の経過の中で、専門家の間では分かり合えるが、国民には理解してもらえないなどという発言に、僕は驚き呆れました。
オリンピックエンブレムに見られる、他の作品との類似性も専門家は理解できるというのは、グラフィックデザイン界の日常性だったのです。

「作品は、参考になる資料を収集し、デザインは模倣から始まる」---テレビ出演のグラフィックデザイナー藤本 貴之氏

「シンプルなデザインは似ていると感じることはある。それを単純に盗用とすると、多くのデザインが該当してしまう。構成、文字の形などのわずかな違いであっても、デザインの世界では、大きな違いです」---デザイン評論家の武蔵野美術大学・柏木博教授

〇その他、似たような趣旨の発言をされる方も多く、今夜7時半からのNHK「クローズアップ現代」でも若い女性デザイナーが「資料となるものを集め、参考になるデザインを探し、著作権に掛からないように変更して作る」「デザイン集や雑誌、ウエブも探す」と話していました。(録画して発言を確かめたわけではなく、記憶なので文言に少し違いがあるかもしれません)

どうも僕が学び、歩んできた、模倣を否とし、独自性を求める建築設計デザインの世界とは、別世界のようで、こうまではっきりと言われると、そんなものかなと思うし、本当にこれで良いのかなとも思ってしまうのです。
でも、最後に言わせていただくなら、僕は良い感じを持てない、佐野研二郎氏は博報堂という強いバックもあり、自身のデザイン事務所の経営には赤信号が点っても、デザイナー生命を絶たれることはないでしょうから、まあ良しとしましょう。
しかし氏の事務所に勤務する若いデザイナー諸君、そして今夜のNHK「クローズアップ現代」で話された女性デザイナーさん、是非、パソコンの横に、デザインノートを置き、2Bの鉛筆を並べ、自分自身の発想を絵にしてください。そこから生まれてくる様々なデザインをまとめあげる喜びを知ってください。それを楽しいと思えなければ、なにかあなたたちの先が無いように思えてしますのです。パソコン検索やコピペは、安いデザイン報酬と納期に追われた挙句の最後の手段です。
実は建築設計の分野でも、経験の浅い若い人たちに、パソコン製図、すなわちCADがもたらす、様々な弊害も生まれているのです。この辺を書き出すと長くなりますから、今夜はこのあたりで終りとします。
最後の最後に、エンブレム撤回の記者会見で、自分たちの責任を問われまいと、おかしな説明に終始し、官僚そのものといった感じの武藤事務総長を始め、漏れ聴こえてくる大会組織委員会の能力のなさ、そしてその元凶である森大会組織委員長の更迭などの抜本的組織改革を望むばかりです。
もう、これで東京オリンピックエンブレムについて、今後書く事はないでしょう。

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コメント

オリンピック関連騒動、
二度あることは三度・・・、三つ目はなんでしょう。。。

投稿: トックリヤシ | 2015年9月 4日 (金) 08時58分

>トックリヤシさま
本当になんでしょう。難問山積の施設建設関係か、組織委員会に深刻さの乏しい猛暑対策か、あるいは放射能汚染問題か?---

投稿: Souroku | 2015年9月 4日 (金) 11時54分

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