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2014年10月 6日 (月)

日曜日にゆっくり東京新聞を読んで---御嶽山のこと、本田勝一さんのこと、新国立競技場のこと、考古学のことなど

御嶽山の噴火による、登山中の50名を越える遭難者のことを思うと、同じ登山愛好者として何ともやりきれない気持ちで、この1週間を過ごしました。何をしていても心が晴れず、前向きになれませんでした。
噴火時に御嶽山から40km離れた同じ長野県の伊那市にいた事が、その思いを強くします。もしかしたら、あの日は友人たちと共に登っていた可能性もあった山でもあったのです。
報道される亡くなった方々のプロフィールを読むと、皆さん明るく前向きに生きて、職場で、学校で多くの人たちに愛されていたことが知れます。
現在も当てはまるかはわかりませんが、昔、山に登る人に悪い人はいないと言われていたこともありました。
グループや家族、そして友人たちと、比較的登りやすいとはいえ、3000メートルの高みを目指した登山者たちは、みな素晴らしい人たちでした。噴火当時、山頂付近にいた登山者の5人に1人が遭難されたことをことを考えると、噴火がなぜ、土曜日だったのか、あの時間だったのか、考えれば考えるほど本当に残念でなりません。

昨日、久しぶりにゆっくりと「東京新聞」朝刊を読んで、行方不明になっていた方の中で、とても気になっていた小学生の女の子が発見されたとの記事を読みました。
登山した同じグループの女子高校生と、山頂の神社の境内で楽しそうにおにぎりを食べていた姿が最後に目撃されていました。女子高校生は山頂付近で発見されましたが、この小学生はザックのみが女子高校生と同じ場所で発見されていただけだったのです。
10月4日に女の子が発見されたのは山頂から登山ルートとして30分ほど離れた二ノ池付近だったとのこと、そして誰に着せてもらったのか、本人のものでない上着を身に着けていたそうです。
頂上付近で発見された男性が女の子の帽子を手に握っていたとの報道もあり、なぜ女の子が二ノ池まで行けたのか、だれと一緒だったのか、ご家族のお気持ちを思うと胸が痛くなります。今はご家族のもとに帰ることができた女の子のご冥福を祈る気持ちでいっぱいです。
御嶽山噴火遭難の詳細を少しでも得たいと毎日インターネットの情報を探る中で、心ない書き込みの多いことにも驚きました。「心ない」とはまだおとなしい言い方、実に品性下劣な書き込みと言い切りましょう。おそらく、書き手は美しい山に登るなどとは、無縁の暗い闇の中に生きている人たちなのでしょう。

昨日の東京新聞は、読み応えがありました。
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まず、新国立競技場建設の記事。総工費の増大と施設建設を進めた有識者会議とその下に設けられたワーキンググループの議事録からの検証が書かれています。
新国立競技場建設をめぐり、東京新聞の一連の記事が建設賛成意見を排除した「左翼新聞の世論誘導」であり、コンペで採用された現設計案に反対しないと建築家とは呼ばせないといった雰囲気が建築界にはあり、それを後押ししているのが東京新聞でその罪は深いとまで書く識者がいますが、僕はそうは思いません。ごり押しで進められる巨大ダム建設の是非とその過程を暴く記事と同列と考えます。
ネット上でも多くの意見が書かれていますが、法的なこと、景観のこと、建設の技術的なことなど、難しいことは抜きにして上の写真のコンペ当選案が、1000億円の工事費で建設可能と判断した人たちは、この建物が税金で建てられることを失念していたと思います。
大型ダム建設と同じで、自分たちが必要だと考えたものは、どんな理由付けをしてもよい、金はいくらでも追加できると思ったのでしょう。そこに当選案は、他案を圧倒する美しい魅力的な建物であっても根本的な欠陥があったのです。
もう少し詳しく書くと、大学OBで、すでに退職しているが大手建設会社の友人たちと、ある会合でこの建物の初期案のパースの話になった。
大型建築現場に長く、積算にも詳しい一人は、「1000億だっけ、1300だったかな。おれならその2倍から2.5倍かな。東京国際フォーラムみたいに、あとからじゃぶじゃぶ出してくれる時代じゃないしな」
もう一人の友人は、「実施設計次第だが、どうせいくつかに分離発注されるだろうけど、トータルで最低入札が2000億くらいなら、相見積りに参加する価値はあるんじゃないか」

すったもんだの末に、修正された現在案(写真下)と当初案(コンペ当選案)の写真を比べて見て、専門家はまだしも東京新聞読者でさえ、これ同じ建物、それでも1600億円かかるのと首を傾げるのではないでしょうか。
そうなんです、建築家は積算(建築工事費見積り)と建設後の建物メンテナンス配慮にとても弱いのです。

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次は本多勝一さんのこと、そして考古学の本「石の虚塔」---(発見と捏造、考古学に憑かれた男たち)と藤森栄一さんのことなど。
でも長くなってきたので、明日に続けます。

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