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2014年7月30日 (水)

「原発の稼働停止で貿易赤字が増えた」は一方的言い分

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貿易赤字国に転落した日本。その主たる原因が原発の全面停止により、代替化石燃料の輸入が大幅に増えたとの主張が政官財、評論家諸氏から声高に叫ばれています。
少し検証してみれば、それが必ずしも正しい主張では無い事を知っているマスコミ各社が、それを隠し、その説を支持するような報道を続けています。
 これに対して昨日、自民党の河野太郎衆議院議員が、自らのメールマガジンで、それはおかしいと書きました。
しっかりしたデーターを提示して、貿易赤字論に異議をとなえた河野氏はさすがです。野党議員は河野太郎議員の爪の垢でも煎じて飲みなさい。
メールマガジンは、全文を掲載する場合に限り転載・再配布できますので、全文を転載させていただきます。河野太郎氏は、このメールマガジンの中で、次のように書いています。
どの新聞を読んでも天然ガスの輸入量やその価格がどう推移したのか、まったくわかりません。
政府が発表していることだけを右から左に流しているだけではマスコミの役割を果たしていると言えないのではないでしょうか。

右から左に流すだけでなく、嘘の情報を刷り込むような新聞もある中で、河野太郎さん、昨日の東京新聞朝刊は、ちゃんと書いていますよ。(上の記事、クリックすると拡大します)

東京新聞は、3月12日の「こちら報道部」でも、「原発停止で3.6兆円増のトリック」と題して原発停止により、3.6兆円の国富が流出したとする経済産業省の試算が、嘘だと暴いています。

以下、転載

ごまめの歯ぎしり 2014年7月29日号 貿易赤字の裏側

......ごまめの歯ぎしり メールマガジン版......
      衆議院議員 河野太郎の国会日記===========================================================

財務省が7月24日に発表した2014年上半期の貿易収支は、
7兆5983億円の赤字で、半期では過去最大の赤字となりました。
このままのペースでいくと、年間を通して15兆円の貿易赤字と
なります。

日経新聞は「燃料輸入の増加が主因」と分析しています。

産経新聞も「原発の稼働停止に伴う、火力発電用燃料の輸入額が
高水準となるなど輸入が過去最大に」
と解説しています。

天然ガスの輸入量が増えて貿易赤字が増えているというように聞
こえます。
この一年間の天然ガスの輸入量を四半期ごとにみてみましょう。

2013 Jan.-Mar(1月-3月)     23,494千トン
2013 Apr.-Jun(4月-6月)     19,913
2013 Jul.-Sep(7月-9月)       21,244
2013 Oct.-Dec(10月-12月)  22,840
2014 Jan.-Mar(1月-3月)      23,734
2014 Apr.-Jun(4月-6月)      20,528

2013年の第2四半期と比べ、2014年の第2四半期の天然ガス
の輸入量は3%の増加です。
ところが同じ時期の天然ガスの輸入金額をみてみるとこうなります。

2013 Jan.-Mar(1月-3月)     1,829,974,606千円
2013 Apr.-Jun (4月-6月)     1,671,296,539
2013 Jul.-Sep(7月-9月)      1,705,469,789
2013 Oct.-Dec (10月-12月)   1,852,210,267
2014 Jan.-Mar(1月-3月)       2,113,850,763
2014 Apr.-Jun(4月-6月)      1,792,803,219

2013年の第2四半期と比べ、2014年の第2四半期の天然ガス
の輸入金額は7%も増加
しています。

福島第一原発の事故が起きた2011年と比較してみましょう。

年度      輸入量 輸入金額

2011   83,183
千トン      5,404,383,719 千円
2012   86,865              6,214,120,485
2013   7,731                7,342,827,358

2013年の輸入量は2011年と比べて5%の増加です。
しかし、輸入金額は36%も伸びています。
2011年3月、天然ガスの価格は$12.18でした。
当時の為替レートは1ドルが81円79銭。円建ての天然ガスの価格は996円25銭。

2014年5月の天然ガス価格は$17.75、為替レートは101円79銭。
円建ての天然ガス価格は1806円77銭。円建て価格は81%の上昇です。

2014年上期の輸入量、金額を単純に2倍して比較してみると輸入量は
2011年と比較して6%の増加、輸入金額は45%増えることになります。

新聞報道を見ていると、あたかも原発が停止したので天然ガスの輸入量
が増えて、貿易赤字が膨らんだかのように思えます。
しかし、事実は、
天然ガス価格の上昇とそれに輪をかけた円安のおかげで円建てのガス
価格が上昇し、貿易赤字が増えたのです。

どの新聞を読んでも天然ガスの輸入量やその価格がどう推移したのか、
まったくわかりません。

政府が発表していることだけを右から左に流しているだけではマスコミの役割を果たしていると言えないのではないでしょうか。

(当レポートに掲載された記事は、全文を掲載する場合に限り転載・再配布できます。)

 

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