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2014年4月 9日 (水)

「放射線は安心」と「アスベストは安全」---過小評価は危険

政府は、放射線被ばくの「安心神話」のスリコミ(東京新聞より)に躍起です。
「100ミリシーベルト以下の被ばく量では、発がんリスクが増えるという明確な証拠は無い」「福島県の小児甲状腺がんの発生頻度は、他県と同じ」
「放射線リスクよりも、不安が健康に与える影響が大きい」
放射線に対する懸念を過小に評価しようとする姿勢は、アスベスト被害を思い起こさせます。

アスベスト吸引が原因による中皮腫で、数年前に旧い山の友を亡くしたことは、前に書きました。鉄道会社に勤務し、若い頃僅か2年間ほど配属された車両整備の職場で、室内に拡散していたアスベスト粉じんを吸ってしまったのが原因で、40年後に発病したのです。

昨年末、知人がアスベスト関連肺がんで亡くなりました。
建築現場での少しづつながら、長期に渡るアスベスト曝露が原因と認定されました。

アスベストの危険性を業界、医療関係者が過小評価し、政府もまた対策を講じなかった結果です。
アスベストが危険視され、外国では対策が講じられていた頃、日本の「石綿スレート協会」が1987年頃発行した石綿は安全であるとうたった「石綿スレートと健康」という小冊子の一部を転載します。

◎「石綿スレートと健康」より一部転載(石綿スレート協会が1987年頃発行)
Q4.石綿は発がん物質ですか?
A.我が国においては、これ迄石綿産業に従事した作業者に対する肺がん発生についての調査が十分行われていなかったこともあり、これ迄石綿による肺がんの発生を確認した報告は乏しいのが実情です。

然し欧米に於ける石綿鉱山或は石綿紡繊工場等で石綿を取り扱っていた作業者についての疫学調査では、石綿粉じんに長期間さらされた人の罹患率が高いことが報告され、石綿粉じんへのばく露が大きくなるにつれて肺がん発生の危険性が大きくなるという報告があります。

但し、このような症例は以前の極めて高い粉じん濃度の作業環境で発生したものであり、
現在の改善された低い濃度のものとは異なります。
また、最近の研究では所詮発がん物質と云われるものの中には、発がんを誘引する物質(タバコ、タール、六価クロム等)とそれ単独では発がんを誘引する働きに乏しいが、他の発がん誘引物質と複合した場合にその作用を促進させる物質があり、石綿は後者に当たるのではないかと考えられます。

Q5.石綿粉じんにさらされる場倍安全と見做される基準はどの程度ですか?
A. 石綿粉じんにさらされる程度が大きくなるにつれ健康障害は大きくなると考えられます。
現在日本を初め多くの国に於いては石綿を取り扱う作業者の作業環境の石綿粉じん濃度の許容基準として1ccあたり5ミクロン以上の石綿繊維2本以下(2f/cc)と定めています。
これは石綿粉じん濃度と石綿粉じんにさらされる年数の積が100以下であるならば、石綿による肺の影響が現れる危険性は非常に小さいものであると云う考えによるものであります。
従ってこの2f/ccと云う許容濃度は50年働いて粉じん濃度と年数の積が丁度100になることになります。

Q9.私達が日常僅かづつであっても石綿を吸入して健康上害がありませんか?
A. 一般環境中の石綿繊維の濃度は、前述の環境庁の調査結果に於いて明らかな通り約0.001f/ccと極めて低いレベルにあります。

これは、石綿を取り扱う工場等の作業環境において、国が定めた許容濃度2f/ccに比べ1/1000以下のレベルにあり、人体に及ぼす影響は殆ど無いと言ってよいでしょう。

この点について環境庁の調査書に於いても「現在の作業環境濃度は、昔のそれに比べ著しく低くなっているが、一般環境大気中の濃度は、現在の作業環境濃度よりもはるかに低い濃度にある。かっての石綿取り扱い作業従事者に比べ現在の作業従事者の安全上のリスクは、はるかに小さく、一般国民にとってのリスクは、若しあるとしても現在の作業従事者に比べ著しく小さいと云えよう」と述べています。但しこの値はQ7に於いて述べました通り、一般外気と殆ど同じであります。
このことは、石綿スレートを使用した家に住んでもそれによって危険が増すものではないことを示しています。

(注:2回にわたる改定で現在、作業環境における許容限度は0.15f/ccにまで下げられている)

「あとがき」
がんの実態はまだ解明されていません。
世界中の科学者達がその正体を明らかにすべくあらゆる角度から、アプローチしていますが、石綿とがんとの関係についても多くの人が研究を続けています。
然しこれまでの調査研究は、その殆どが過去の高濃度の職業上の石綿ばく露を長期間受けた人々についてでありました。、

従って現在の整備された作業環境で働く労働者、更にはそれよりも格段に低濃度の一般環境にあっては、石綿とがんとの関連は全くないと云うのが私共の考えです。

然し中には「石綿に被曝する度合いが少なければ少ない程がんの危険性は減少するが、いかに低濃度であっても危険性がゼロになることはない」と主張する科学者もあります。

然しこの様な考えを認めたとしても、これによる危険は、前にも述べました我々が日常生活に於いて遭遇するいろいろな危険に比べてもはるかに小さく、云わば「許容される危険」の範囲にはいるものではないでしょうか。

一方石綿スレートは重要な建設資材としてあらゆる方面に数多く使用され、特に代表的な不燃建材として毎年多くの人命、財産を火災から守ることに大きく貢献していることはご承知の通りでありあります。
消防白書によりますと昭和59年の全国の建物の出火件数は38,254件で、これにより1,354人の尊い人命が失われておりますが、この内950人(70.2%)が木造建物で亡くなられた方々でありました。
もし、この木造建物に不燃建材がもっと使用されていたならばこの内何割かの人命を失わずに済んだかと思わずにはいられません。

以上、いろいろ申し述べましたが、石綿スレートの安全性について皆様の十分な御理解を得られたものと確信いたします。
「一部転載」終わり

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