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2013年12月 9日 (月)

韓国防空識別圏と民間航空会社

Kankokuboukuu
韓国が防空識別圏を拡張する事を発表しました。
それに伴い、自国の民間航空会社に対し、中國が設定した防空識別圏への飛行計画書の提出を容認する方向で進んでいるとメディアが報道しています。

現在、情報が少ないのですが、米国のユナイテッド、アメリカン、デルタ航空が、台湾のチャイナエアライン、エバ、復興の各航空会社が、それぞれ中国当局に飛行計画書を提出していると思われます。
それに加えて、韓国の大韓、チェジュ、イースター、ティーウェイ、アシアナ、エアプサン、ジンエアーなどの航空会社が飛行計画書を提出するようになると、現在、日本政府の要請により計画書の提出を拒否している日本の民間航空会社の対応が微妙になってきます。(他のアジア諸国については、まだ調べていません。)

僕は11月17日のブログで、米国が自国の民間航空会社に飛行計画書を提出することを要請した時点で、もし日本が追従しないなら、中国との間に何らかのを合意があるからではないかと書きました。
日本の場合、日本政府がその提出を止めるよう要請するまで、日本航空、全日空、ピーチ、日本航空貨物の各社が提出していました。
しかし、その後中国との何らかの合意なるものを調べたのですが、手掛かりはありませんでした。ことによると、そんなものは存在しなかったのかと考えを改めています。

中国が飛行計画書の提出の無い日本の民間航空機に、何らかの具体的行動を起こすことは、今のところないものと考えています。
しかし、韓国の防空識別圏の拡張により中国、日本の防空識別圏が微妙に重複した地域では、軍用機による偶発的な事象が起こる危険性が増すことにより、そこに民間航空機が巻き込まれる事が無いとも言えない状況です。
中国の防空識別圏については、政府、自民党内にも強硬派と穏健派が存在し、強硬派の中には、少しでも柔軟、譲歩の姿勢を見せれば、中国に付け込まれるだけだと、中国軍機との交戦まで主張する勢力があります。よもや米国が民間航空機の飛行計画書の提出を自国の各航空会社に要請するとは思わなかった日本政府は、肩透かしを食らった感じです。
しかし、今の政権の事情では、米国、韓国に倣って飛行計画書を提出することは認められないでしょう。

今後、韓国の航空会社の飛行計画書の提出が現実のものとなり、日本だけが提出を行わないとなると、中国からの圧力が増すかもしれません。
航空会社というグローバル企業であっても、自国の安全保障と国籍、国益との取り合いの中で、いかに自社の航空機に乗る各国の乗客の安全を確保できるか、厳しく難しい選択が迫られています。

赤字の部分、小難しく書いてしまいましたが、要は次のような事です。
1、日本の日本航空、全日空、ピーチ、日本航空貨物各社が、日本政府に米国、韓国に習い、乗客の安全を配慮するとの理由で、中国に飛行計画書の提出をしたいと要望するか。
2、または日本政府が、裏で1、の要望書を提出するよう民間航空会社に働きかけ政府が苦渋の選択をせざるを得なかったというシナリオで、その面子を守ろうとするのか。
3、日本政府の不提出要請指示にに逆らってでも航空会社が、単独でも飛行計画書を中国に提出するか。
4、中国の防空識別圏拡大を絶対に認めないという日本政府の意向に沿って、日本の国益を考慮して、中国には飛行計画書を提出しないという事を、今後も貫き通すのか。
5、4、の場合、緊張感の中で中国との交渉を働きかけることになるでしょうが、日本政府の対応には、偶発的な軍事衝突も考えられる緊迫した場面の交渉には、全く不慣れだという事も含めて、歴史的にみても、潜在的に日本という国が持つ、おかしな危険性に不安を覚えるのです。
硬派ばかりが目立つ時勢ですが、硬軟併せ持つ戦略を立てられる政治家が存在しないこの国の現実を、嘆かざるを得ない毎日です。

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