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2013年5月29日 (水)

海賊対処法によるソマリア沖船舶護衛その33(2013年3月と4月)---武装警備員同乗の法案成立か

インド洋給油活動の時と同じように、派遣前には、あれほど大騒ぎしたマスコミが、その後の状況をまったく報じなくなった、海賊対処法によるソマリア沖派遣護衛艦の毎月の活動を書いています。(防衛省、国土交通省海事局発表資料、ソマリア沖EU部隊、NATO部隊資料、海上自衛隊情報、ジブチ情報その他資料による)

3月、4月と海上自衛隊護衛艦による護衛船団に加わった日本籍船は0隻、日本の船舶運航事業者が運航している外国籍船の数は、3月が僅か2隻(護衛回数7回中)、4月が4隻(護衛回数9回中)と、このところなぜか減少の一途をたどっています。
日本商船艦隊は壊滅かと思わせる状況に、それでは、外国籍船に乗る日本人船員はどうかとみると、これまた1人もおりません。

政府、官(国土交通省)、財(日本船主協会、経団連)などの根回しにより閣議決定にまで進み、今国会で審議中の「海賊多発地域における日本船舶の警備に関する特別措置法案」が成立しそうです。(この事は、前回の「その32」で書きました)
http://www.mlit.go.jp/policy/file000003.html     国土交通省国会提出法律案

しかし民間武装警備員の乗船が可能となっても、特定警備される船舶法第1条に規定された日本船籍の船が存在するのかと、そちらのほうが気になります。
日本船主協会の望んだ建前と、現実とのギャップは大きいようです。


*平成25年3月の海賊対処法による船舶護衛実績(439回護衛~445回護衛の7回)
   
   護衛艦(第14次派遣部隊)  すずなみ   きりさめ     
 
 護衛した船舶  日本籍船 0隻 
            日本の船舶運航事業者が運航している外国籍船    2隻
                   合計2隻  1回平均0.28隻
           
              外国籍船 17隻  1回平均2.42隻


*平成25年4 月の海賊対処法による船舶護衛実績(446回護衛~454回護衛の9回)
   
   護衛艦(第14次派遣部隊)  すずなみ   きりさめ     
 
 護衛した船舶  日本籍船 0隻 
            日本の船舶運航事業者が運航している外国籍船    
                   合計4隻  1回平均0.44隻
           
              外国籍船 31隻  1回平均3.44隻
  (今回も、護衛回数ごとの実績は、0隻ばかりが並びますので省略します)

上の表からもわかるように、外国籍船も含めても護衛艦に前後を守られて、ソマリア沖で長い船列を組むはずだった船舶が、毎回1~3隻程度であり、とても護衛船団とは呼びにくい状況になっています。
僅か1隻の外国籍船を2隻の護衛艦が護衛するという破格とも思える国際貢献さえも多いのです。
この事はマスコミもあまり報道しませんので、知らない方も多いと思います。
残念ながら、最近は護衛される船が日本関係船舶より、中国籍の船のほうが多いのが現実です。
今でも、日本の政官財、そしてマスコミは何かあるたびに輸入に頼る日本の生命線、ソマリア沖を航行する年間2000隻の日本関係船舶などと云いますが、この2000隻の数字は本当に正しいのか。今年の1月4隻、2月3隻、3月2隻、4月4隻という護衛実績からいくと、2013年度はいいところ50隻程度の護衛数にしかなりません。
中国を筆頭に、ギリシャ、シンガポール、トルコ、ドイツ、インド、韓国などの多数の外国籍船の護衛という国際貢献を果たしているといった評価はあっても、年間約200億円以上(調査中)もの経費が掛けられている海賊対処法による民間船舶護衛の再検証が必要ではないかと思います。

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