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2011年7月13日 (水)

立川断層帯の地震発生確率高まるへの疑問?---地震調査研究推進本部のあせり

<三浦半島も地震確率高まる=大震災で断層動きやすくー全国4ヶ所目、政府地震調査委>

6月9日に宮城・福島の「双葉断層、埼玉・東京の「立川断層帯、長野の「牛伏寺(ごふくじ)断層」が地震の発生確率が高まったと発表した政府の地震調査委員会は、7月11日にも神奈川県の「三浦半島断層群」でも地震の発生確率が高まったとして追加発表しました。
前回も書きましたが、発表した地震調査委員会とは、文部科学省の地震調査研究推進本部の組織の一つです。
ここは、以前は「地震予知推進本部」の名称でしたが阪神・淡路大震災以後に地震防災対策特別措置法の制定により、名称が変更されました。
予知の2文字は外されたのです。

東日本大震災の大地震の影響が続いているとはいえ、地震調査推進研究本部が矢継ぎ早に危険信号を発表するのには、組織の存続とも関係ありとみます。
東日本大震災の見逃しも大きいのですが、この組織の予算獲得の本命研究ともいえる東海地震予知の可能性が、関係者からさえも疑問視され始めているのです。

過去、東海地震予知のため3千~7千億円(使用用途などの捉え方で幅が出てしまう)ともいわれる予算が、精度の高い観測網構築、研究費などに費やされてきました。
しかし、場所が東海地震の観測範囲と異なるとなるとはいえ、多くの犠牲者をだした東日本大震災の巨大地震の前兆現象を解明したり、警告する事は叶いませんでした。
課題の東海地震だけはわずかな地殻の歪や動きを探知して、前兆現象を捉える事が出来る筈だったのですが、はたしてそれが可能だろうかと研究者自身からも疑問の声が出始めているのです。今度の東日本大震災を目にして、それがより強まった感があります。
たとえ地震予知は出来なくとも、地震観測網の整備や、データの蓄積、基礎研究など、学術的な貢献は大きいと自負しても、東日本大震災による2万人以上の犠牲者が発生した現実は、この組織に国民からの厳しい目が注がれる事態になっています。

そんな状況をみて、「東海地震利権」ともいわれる多額の研究予算配分への影響だけでなく、組織自体に改革などが求められる前に、従来の反省も込めて国民にアピールしておこうとの動きの一つとみています。
阿部勝征地震調査委員長(東大名誉教授)は「科学的根拠に基づき想定できるものは取り入れていこうという決意表明だ。地震がいつでも近くで起きるという備えが必要」と話したとの事です
名前のあがった4ヶ所については、具体的な変動データー等の発表は無く、単に「地震発生確率が高まった可能性」がある、即ち断層が動きやすくなったとの説明にとどまっています。
東海地震はさておいて、アドバルーンを揚げることを目的としてインパクトのある場所を選んで地震発生の可能性を発表したのでしょう。
特に首都圏に影響の強い「立川断層帯」が動く確率については、危険はあっても今緊急に発表するほどの場所でははないとの見方もあるのです。
いつもながら、「確率が高まった可能性」などと誰に伝えたいのか、どう捉えてよいのか判断に迷う発表ではあります。

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コメント

識見に御礼申し上げます。予算獲得のための学術的独立法人論に賛成します。地震関連の国家情報が乱立していて、いらいらしています。今後も明快なご意見を期待いています。

投稿: U-info | 2011年7月16日 (土) 23時44分

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