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2011年3月 8日 (火)

海賊対処法によるソマリア沖船舶護衛その18(2011年2月)---貨物船「IZUMI]解放を 「日本郵船」 「日之出郵船」 「防衛省・海上自衛隊」 「海上保安庁」 「国土交通省海事局」 は何故なぜ発表しないのだろうか---そしてジブチの自衛隊基地は外出禁止が続く

インド洋給油活動の時と同じように、派遣前には、あれほど大騒ぎしたマスコミが、その後の状況をまったく報じなくなった、海賊対処法によるソマリア沖派遣護衛艦の毎月の活動を書いています。(防衛省、国土交通省海事局発表資料、ソマリア沖EU部隊、NATO部隊その他資料による)

*平成23年2月の海賊対処法による船舶護衛実績(216回護衛~224回護衛の9回)
   護衛艦 103ゆうだち 104きりさめ 
   護衛した船舶   日本籍船 0隻 
               日本の船舶運航事業者が運航している外国籍船  17隻
                   合計17隻  1回平均1.8隻
           
                外国籍船 72隻  1回平均8隻

護衛回(日程)                 日本籍船  日本関係外国籍船  外国籍船
216(2/1-2)        東行き      0         0           5
217(2/2-4)        西行き       0           2             3 
 (2/5-6) ジブチ基地にて補給、休養
218(2/7- 9)       東行き      0            1            8
219(2/9-11)      西行き      0            1           10   
220(2/11-13)    東行き       0           2            0      
 (2/14-15)         空白?(調査中)
221(2/16-18)    西行き      0         5            7
  (2/19-20) ジブチ基地にて補給、休養
222(2/21-23)     東行き       0          3            6
223(2/23-25)     西行き       0          1            8
224(2/25-27)     東行き       0          2             8

  合計                        0                17                      55

 2月も海上自衛隊の護衛艦2隻により護衛された日本籍船は0隻、日本関係外国籍船(我が国の運航事業者が運航する外国籍船)は17隻の実績でした。

 相変わらず護衛艦派遣時の想定の2割弱と少ないのですが、何故かように護衛されるべき日本関係船舶数が伸びないのでしょうか。

 防衛省や海上自衛隊が発表したアデン湾を航行する年間2000隻の船舶が護衛対象だとする説は、その2割にも満たない護衛船舶数の実績から、破綻していることは確実です。
 不況による自動車運搬専用船やコンテナ船の減少もこのかけ離れた数字を説明できるものではありません。

 4日ないし5日に一回の護衛船団に加わる事が日程上調整できない日本関係船舶は、韓国、中国の護衛船団に加わっているのか、または護衛無しで航行しているのか、或いはアフリカの喜望峰に迂回している船もあるのか、そのあたりの情報全くがつかめません。
本来ならば、護衛艦派遣を強く要請した日本船主協会や、国土交通省が国民に状況説明をするべきと思うのですが、果たされるとは思えません。
派遣前の、韓国からの護衛協力要請も、2隻の護衛艦では、日本関係船舶だけで手一杯だと断りながら、実際には、護衛する護衛艦より少ない船舶しか船団には加わってくれませんでした。
現在は海賊対処法により、平均6隻弱の外国籍船も船団に加わり護衛できるようになりましたが、それでも日本関係船舶だけで、一航海10隻と想定した数には及びません。
それでも外国船籍の多さが国際貢献と高く評価されているとする裏には、P3C哨戒機2機の派遣まで強行した護衛船舶想定の誇大算定数を隠そうとする思惑も見て取れます。

外国船籍の船舶の多さといっても、海賊対処法による護衛開始から今年2月末までの統計を見ると、日本船籍の15倍、152隻の中国籍船舶があります。
船舶運航会社の国籍でも、日本関係船舶377隻に対して、中国は166隻と日本の半数に近い現状があり、このあたりも船舶護衛の公表の歯切れの悪さに関係あるようです。



 船団を護衛する2隻の護衛艦が、実に規則正しく東行き(日本方向)、西行き(ジブチ方向)を繰り返している事が船舶の参加に支障をきたしているなら、海上自衛隊だけが採用している船団の前後を2隻の護衛艦が守る方式を、他の海軍が実施しているように1隻で護衛するようにして、東行きと西行きにわけ、途中で行き違うようにするなどは検討された事はなかったのでしょうか。

説明がないといえば、EU部隊が昨年(2010年)10月にケニア・モンバサ沖でソマリアの海賊に乗っ取られたとされる日の出郵船運航の貨物船「IZUMI」が、2月25日に解放されたと発表しました。
この貨物船「IZUMI」の解放を「日本郵船」「日之出郵船」「防衛省・海上自衛隊」「海上保安庁」「国土交通省海事局」は、何故いまだに何の発表もしないのか不思議に思っています。

一方、護衛艦が約12日毎に補給と乗員休養のために戻るジブチ基地では、建設中の自衛隊初の海外基地の諸施設が完成直前です。
自衛隊部隊が間借りしているジプチ米軍基地は、海賊対処のためのものではなく、米国の対テロ対策を含めたアフリカ、中東諸国への覇権の一翼を担う基地です。
米国第5艦隊司令部が置かれている、アメリカ中東戦略最大の軍事拠点であるバーレーン情勢なども絡んで、この基地の重要性は増しています。

 米軍の強い要請と日本の防衛思惑も絡んで建設中の自衛隊ジブチ新基地も、単なる海賊対処の補給、休養基地から、日米同盟の強化の一環としての役割を担うことになるでしょう。
万一、海賊対処の護衛活動の終息があっても、このジブチ基地は残される筈です。
今後、海賊対処行動に関連した、米軍との連携を伺わせる事件が起こることは確実です。
海賊対処活動が、軍事的覇権の拡大につながる事を望む人たちが存在することを忘れないで、それらを注意深く見守り、検証する必要があります。

 しかし、基地のあるジブチ共和国でも他の中東各国と同じように、現ゲレ大統領政権に反対するデモが行われています。
死者まで出た2月18、19日のデモに続き、3月4日(金)に計画されていたデモは、軍隊と警察の出動により大掛かりな道路封鎖が行われ阻止されたようです。
この状況に、自衛隊ジブチ基地では、基地外活動の自粛、隊員の外出禁止が続行されている模様です。
現在のところ、反政府デモが外国基地の排除に結びつく兆候は見られないようです。
 しかし、自衛隊員が何らかのトラブルに巻き込まれたり、万が一ジブチ国民に対する不祥事でも起こすことがあれば、日本の自衛隊側が絶対有利な「交換公文」のことなど知らされているとは思えないジブチ国民の反発は必至です。

 沖縄の人々を苦しめている日米地位協定以上の不平等な条件を、ジブチ国民に強いる日本政府のやり方は、自国の利益の為に、他国の国民がはなはだしい不利益をこうむる、それもその国が独裁的な政権下にあるというのであれば、必ず何らかの形でジブチ国民の不満は爆発するでしょう。

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