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2011年2月12日 (土)

電波利用料を支払う---電波利権の牙城は崩せない!

Dscn6141_320 この時期になると毎年、総務省より「電波利用料納付」の書類が郵送されてきます。(写真左)
僕がアマチュア無線局を開局しているからです。
 実はこの利用料制度なるものは、小さなアマチュア無線局も、日本テレビのような巨大な放送局も同じなのです。

 勿論、日本テレビなどの巨大放送局と小さなアマチュア無線局では利用料もことなりますが、放送局1局単位で課金される事に変わりは無いのです。
ちなみにアマチュア無線局の年間利用料は300円ですが、テレビ局は3億円程度の支払いをしています。
 総務省に入る年間の利用料総額は約650億円ほどになりますが、ラジオ、テレビなどの放送事業者からの歳入はその6パーセントほどで、残りのほとんど、600億円ほどが多数の無線局を設置しなければならない携帯電話事業者の支払いによるものなのです。
参考までに総務省が発表した最近5年間の「電波利用料財源決算状況」を書いておきます。
平成17年度 歳入669億円  歳出529億円
平成18年度    658億円     653億円
平成19年度    651億円     652億円
平成20年度    750億円     598億円
平成21年度    686億円     686億円
  
(21年度のみ当初予算額で、それ以前は決算額です)
税収ではないので、総務省管轄で予算処理され、その歳出に関して、問題にされる事も多いのですが、この電波利用料問題は、ラジオ、テレビとも報道を避けることが多く、なかなか国民の耳に届きません。

さて、営業収入が落ちているとはいえ、3兆円規模の電波利用産業全体で、年間40億円程度の利用料しか払っていない事については、以前からあまりに安すぎるのではないかと、自民党政権時代でさえも問題になったのですが、いっこうに負担分増額が具体的な動きになったためしがありません。
民主党も、その政策に次のような見直しを掲げています。いや、最近の民主党を見ると、「いました」と過去形になるのかもしれませんが。

「2009年民主党政策集より」
<電波の有効利用>
「産業活性化や新たな技術開発、国民の利便性向上につなげるため、有限な資源である電波(周波数)の有効利用に取り組みます。

既存利用者の効率利用と新規需要への迅速な再配分を図るため、(1)電波利用料に電波の経済的価値を反映させることによる電波の効率利用促進(2)適当と認められる範囲内でオークション制度を導入することも含めた周波数割当制度の抜本的見直しなどを行います。」

オークション制度の導入と書いてありますが、これが実現すれば数千億円規模の収入もあり得ると思います。
米国では、オークション収入が年間4000億円以上にもなっているのですから。
国民の資産である電波の有効活用について、この政策が少しでも実現できればと思うのですが、今の民主党政権では期待できないでしょう。

マスメディアの悪辣な攻撃に晒されている、民主党の小沢一郎元代表は、この電波周波数オークション制度にも前向きな取り組みを表明していたので、この問題も小沢つぶしの要因の一つと思っています

この電波利用料や一部の放送事業者による寡占を許している総務省による放送免許制度などの問題に取り組もうとする政治家は、これを嫌う勢力の総反撃をくらうのです。

しかしこの電波利用料問題に、切り込んだ政治家がいます。
自らのメールマガジン及びブログでこの問題を取り上げたのが、自民党の河野太郎衆議院議員です。
ネットで「電波利用料」と検索すると、このブログが最初に出てくるのでお読みになった方も多いでしょう。
河野太郎議員のメールマガジン
「ごまめの歯ぎしり」は、何事にも真摯に取り組む氏の政治姿勢が伝わってくる好感を持てるメールマガジンです。
僕も毎日配信を受けているので、興味深く読んでおりますし、非常に参考になるところも多いのです。
しかし、何事にも真摯に取り組み、真面目で好感の持てる人が、会社組織などで肩書きが偉くなった例を僕の人生では見たことがありません。
河野氏が自民党の中では処遇されても、政権を担うという場では、活躍が封じられる恐れが多分にあるのが世の習いです。メールマガジンがとても読み応えのあるだけに、残念です。
しかし、電波利用料について、ここまで言い切ると、具体的な行動を起こしたりする前に反対勢力の激しい抵抗にあい、それが政治生命にまで及ぶことも充分考えられます。
小沢一郎氏の例もありますから。


氏のメールマガジンは、全文掲載のみ転載が許されているので、電波利用料に関する記事、2008年2月1日と同年2月24日の2日分を転載させていただきます。
以下、「ごまめの歯ぎしり」ブログ版よりの転載です。

その1  「それいけ、空飛ぶ埋蔵金」 河野 太郎
2008年2月 1日

今日の政審はなんと案件が、12件。
まじめに審査するには多すぎるぜ。

閣法として国会に提出しようという法案は、まず自民党内の部会で審査され、それぞれの部会を通ったものが政調審議会、略して政審で審査される。
ここを通ると総務会にかけられ、最終承認となり、それで閣議決定される。
議会制民主主義の根本を否定する馬鹿げたシステムだ。

閣法には国対が定める国会提出期限があり、それに間に合わせようとすると、どんどん法案が部会にかけられ、一時間で法案三本審査みたいなことになる。
まともに審査なんてできるわけない。で、各部会がそんなでたらめをやったものが一気に政審に集まるから一時間半で12本の審査みたいなことになる。

で、それでも今日の政審で、もめたのが電波法の改正
最大の骨子は、
電波利用料の改定
電波は有限な国民共有の資源だ。このかぎられた資源を使うことに対する対価が電波利用料だ。

が、この電波利用料、実はむちゃくちゃ。
利権の山。はっきり言って、空飛ぶ埋蔵金!

電波利用料は、究極の特定財源だ。
電波関係に国庫が支出する額が決まり、それに応じて電波利用料が決まる。
19年度は653億円。
特定周波数変更対策202億円、電波資源拡大のための研究開発154億円、無線局データベースの管理81億円、電波監視76億円、無線システム普及支援事業44億円など。
だから653億円だけ集めましょうね、と。

で、どこからいくらいただくかというと、まず、携帯電話、携帯無線電話などの包括免許で410億円、携帯電話などの広域専用電波の使用料127億円、以下人工衛星局、人工衛星の中継局、移動局、固定局などなどの項目があり、アマチュア無線局2億5800万円
ん、テレビ局はどこにはいるのかと思うと、あったあった。

「放送をする無線局 テレビ放送、ラジオ放送」。えーっと金額は、6億7000万円

え? アマチュア無線やっている人の電波利用料が全国合計で2億5800万円
それに対して、電波使って金を儲けている、いわばプロ中のプロであるテレビとラジオの電波使用料の合計が6億7000万円
え、なに、放送局は追加で負担が30億円。つまり暫定税率?

つまりテレビ局とラジオ局合計で、電波の使用料は37億円。これで公共の電波使い放題。

携帯電話一台につき、420円に対して、テレビの発信局一つにつき25700円。
総額653億円のうち、携帯電話が支払うのはそのうちの82%にのぼり、テレビ局・ラジオ局は合計で6%!!!
追加負担分をのぞくとテレビ局、ラジオ局の支払は1%にしかならない。

だって携帯電話のほうが数が多いじゃん。
いいやこれは、電波利用料だから、どれだけ電波を使用しているかということに比例するべき。
で、テレビ局は携帯電話の1.4倍の周波数帯域を使っている。
本来、携帯電話の1.4倍の電波利用料を支払うべきところ、本則では八十分の一しか払っていない。

だから、NHKの年間収入のうち、原価である電波使用料はそのうちわずか0.5%。粗利99.5%。

じゃあ、限られた電波資源使って、民放はまるもうけ?

いえ、ですから今回、この制度を見直しまして、テレビ局合計で平成二十二年度には50億円の電波料ということに...。

じゃあ、僕もその電波使いたいんですけど。
えっ、だめ?

テレビ局って、既得権、利権なんすか

公共の資源を独占的に使っているんだから、それに応じた負担をしてもらうべきだし、それがお得な価格で提供されているなら、もっと公平にその権利が配分されないと。

空飛ぶ埋蔵金、電波利用料を今のような特定財源ではなく、一般財源にして、値上げして、公平な負担を求めるようにして、社会保障に使ったら?

30日のオンライン申請2426件(三日連続で前日比減)、有効証明は305件、失効の申し出2件。
ちなみに取り下げ、補正は上記件数には含まれていません。

さらにソフトのベンダーへの仕様の公開は二月上旬、乙号オンライン申請の窓口受領は3月から試行開始、その後、全国展開へ。
ということで、よろしくお願いします。
(法務省に言ってもらちがあかないものは、直接お知らせください、って、なんでや!)


その2 「本邦初公開?」 河野 太郎

2008年2月24日

 国民の共有財産である電波を使用する対価である電波利用料が不当に低いのではないかという思いで、総務省に、まず、各テレビ局ごとの電波利用料の負担金額を出して欲しいと要求すると、なんと総務省の課長は、個別の負担金額は開示しておりませんときた。

なんで出さないのかとたずねると、テレビ局のプライバシー。
あのね、個人が儲けた金額に応じて支払う所得税がプライバシーだというならばわかるが、国民の共有財産を使用してお金を儲けているときに、共有財産の使用料がいくらかを出さなくて良いということにはならないだろ、と突っ込むと、これまで国会の答弁でも個別テレビ局ごとの負担額は出したことがありません。

じゃ、仕方がない。政調の審議会で電波法の改正案を了承するときの条件が、各テレビ局ごとの収益金額と電波利用料をだすということだったが、出さないんじゃ、あの決定は白紙だね。
お宅の局長が自ら出しますといったものを課長がひっくり返すんだねと脅す。

持ち帰って検討します。どうぞ、検討してください。

総務省、園田政調会長代理のところに駆け込んだ。
河野太郎が、個別のテレビ局の電波利用料を出せ、と言ってききません。
出せばいいじゃないか。

ということで、本邦初公開(?)、テレビ局ごとの電波利用料。
営業収益100億円以上のテレビ局、但しNHKは経常事業収入。

          営業収益(H18)   電波利用料 (単位百万円)
NHK               675,606               1,215
日本テレビ        288,636                 317
東京放送          277,400                 318
フジテレビ          377,875                 318
テレビ朝日         227,687                 318
テレビ東京         111,200                 317

北海道放送          13,245                  15
札幌テレビ           16,553                  15
北海道テレビ        14,369                  15
北海道文化放送    13,521                 14

仙台放送              10,466                   4

テレビ神奈川          6,824                    3

中部日本放送        35,815                   4
東海テレビ           36,723                   4
名古屋テレビ         26,120                   4
中京テレビ            32,958                   5
テレビ愛知            11,189                   1
静岡放送              11,625                   7
テレビ静岡            10,132                   6

毎日放送              69,514                 10
朝日放送              74,192                  10
関西テレビ            72,
429                  10
讀賣テレビ            66,895                  10
テレビ大阪            14,494                    1

中国放送             11,414                 10

テレビ新広島        10,177                    8

RKB毎日放送       20,656                    6
九州朝日放送        17,643                    6
テレビ西日本        16,090                    6
福岡放送              14,362                    6

テレビ局の電波利用料負担は、ここにあげなかった局を含めて総計で34億4700万円にしかならない。
一方で営業収益は3兆1150億8200万円
電波を独占して上げる収益に対して利用料が千分の一。
低すぎませんか。

 (以上転載終わり)

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