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2011年2月14日 (月)

海賊対処法によるソマリア沖船舶護衛その17(2011年1月)---やはり日本のマスメディアは、韓国海軍による拉致船舶開放について、あまり報道しなかった

インド洋給油活動の時と同じように、派遣前には、あれほど大騒ぎしたマスコミが、その後の状況をまったく報じなくなった、海賊対処法によるソマリア沖派遣護衛艦の毎月の活動を書いています。(防衛省、国土交通省海事局発表資料、ソマリア沖EU部隊、NATO部隊その他資料による)

*平成23年1月の海賊対処法による船舶護衛実績(206回護衛~215回護衛の10回)
 護衛艦 103ゆうだち 104きりさめ 
 護衛した船舶  日本籍船 1隻 
            日本の船舶運航事業者が運航している外国籍船  24隻
                   合計25隻  1回平均2.5隻
           
                外国籍船 64隻  1回平均6.4隻

護衛回(日程)                日本籍船  日本関係外国籍船  外国籍船
206(12/30-1/1)   東行き     0         3           2
207(1/1- 3)     西行き     0         1          13 
        (1/3-6) ジプチ基地にて補給、休養
208(1/6- 8)       東行き      0           2           5
209(1/8-10)       西行き      1           3          4
210(1/10-12)     東行き       0         4           5   
211(1/12-14)    西行き       0        1           6
        (1/14-17) ジプチ基地にて補給、休養
212(1/17-19)     東行き        0        2           5
213(1/19-21)     西行き        0        1          11
         (1/21-24) ジプチ基地にて補給、休養
214(1/24-26)     東行き        0        4             6
       (1/26-29) 西行き護衛船舶無し(調査中)でジプチ基地に戻り補給、休養
215(1/29-31)     東行き       0         3            7

   合計                        1             24              64

1月も海上自衛隊の護衛艦2隻により護衛された日本籍船は1隻、日本関係外国籍船(我が国の運航事業者が運航する外国籍船)は24隻の実績でした。

 このところ、日本関係外国籍船は守る護衛艦より少ない平均2隻を下回っていた状況が続いていましたが、1月は平均2.5隻と少し増加しました。

 昨年1年間の護衛船舶数の合計をしてみると、日本籍船が6隻、日本関係外国籍船が204隻の合計210隻でした。
月平均17.5隻であり、護衛艦派遣時の想定の2割、平均2隻弱がソマリア沖の船舶護衛の実情とみてよさそうです。

 護衛艦派遣前の、海賊横行報道のマスメディアのあの大騒ぎが嘘のように、最近の海賊対処の実情が全く報道されないのは、なにか意図的としか思えないのです。
1月に韓国海軍がソマリアの海賊に乗っ取られたケミカルタンカーの救出作戦を実行し、海賊8人を射殺し、人質になっていた乗組員21人を全員救出したニュースも、日本ではあまり報道される事はありませんでした。

 日之出郵船の貨物船「IZUMI」拉致されている疑があるのに、なんらの行動も見せない日本政府の立場を考慮した報道自粛とも考えられますが、民主党政権には、厳しい批判報道を展開するマスメディアがなぜ、この海賊対処の自衛隊活動やイラク問題、沖縄米軍基地、安保、TPP、消費税、小沢一郎元民主党代表などについては同じ論調、情報の取捨選択に歩調を合わせるのか、日本の有力メディアが連携している闇の連合体の圧力はかくも強大です。

 1月26日に国土交通省海事局から発表された「2010年の日本関係船舶における海賊等事案の状況及び世界における海賊等事案の状況について」という報道発表がありました。
これについても、読売新聞などが、次のように要点を報道していますが、これだけを読むと、いかにも海賊被害が大きいという情報を鵜呑みにしてしまいそうですが、実情はかなり異なっています。
15件と前年の3倍に増えたとはいえ、そのうち7件は港に錨泊中の窃盗被害なのです。
エンジン関係の備品(1件)、ペイント缶(2件)、電源延長コード(1件)、係船ロープ(2件)、機関スペアパーツ(1件)などが盗まれたという被害ですから、海賊被害と呼ぶには首を傾げたくなる報告です。
記事中にある寄航中に襲撃され、現金などが盗まれた事例などは、国土交通省海事局の報告書15件(PDF版)には無かったのです。海事局は正確な発表をしているのに、新聞が正しく伝えず誇張報道しているのです。
気をつけなければならないのは、僕のように嫌味なくらいに根堀り葉堀りと調べる人は少ないでしょうから、この「海賊被害云々」の大見出しだけが後に、何らかの目的のために引用される恐れが多分にあるからです。護衛艦派遣時に、新聞の大見出しにもなったし、今でもよく使われる、「ソマリア沖を航行する護衛対象日本船舶は年間2000隻」などはその一例です。

「以下転載」

昨年の海賊被害、15件に増加…日本関係船舶
読売新聞 1月27日(木)2時2分配信

 国土交通省は26日、日本の船会社が運航する日本関係船舶が昨年、海賊などに銃撃されたり、乗り込まれたりした被害は、前年の3倍となる15件に上ったと発表した。

 発表によると、インド洋やアフリカ周辺海域での被害は6件(前年3件)で、銃撃を受けたケースがほとんど。
9件(同2件)の被害があった東南アジア周辺海域では、寄港中に襲撃され、現金などを盗まれた事例が多かった。

 国交省によると、世界で昨年発生した海賊などの被害は、前年比35件増の445件。各国海軍などが警備にあたるソマリア沖のアデン湾での被害は半減したが、海賊の活動範囲が広域化し、ソマリア沖全体での被害件数は横ばい。東南アジアの被害は約5割増加したという。
「転載終わり」
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(写真左、海賊を急襲し、人質21人を救出した韓国海軍の清海(チョンへ)部隊所属の駆逐艦、DDH-981崔瑩(チェヨン)

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