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2010年12月12日 (日)

予定どおり、訓練どおりにはゆかないものだとつくづく思う

探査機「はやぶさ」が2005年に小惑星「イトカワ」に着陸した際に、岩石採取のための金属球を発射出来なかったのは、地上から送ったコンピュータープログラムにミスがあり、安全装置として金属球発射を止めるプログラムが含まれていたためとの事。
プログラムは複数の担当者がそれぞれ作成したので、発射するほう、止めるほうのプログラムの総合的把握ができていなかったのが原因と聞くと、宇宙のかなたの小さな惑星から、岩石を採取するなどという、素人ではとても考えられないような高度の技術を駆使するプロジェクトでも、実に単純なミスが発生するものだと驚ろかされた。

同じ宇宙の出来事で、金星探査機も、金星を廻る軌道に入れなかったのはエンジン逆噴射の僅かなタイミングのずれが原因とか。

防衛省が開発を進める次期輸送機XC2
これは自衛隊の海外派兵の対応用ともいわれ積載能力、航続距離を現行機種のC1輸送機より、飛躍的に向上させた最新輸送機となるはずだったのだが、欠陥多発で試作機の完成がが2年以上も遅れてしまい、出来上がった機体も、とても国産の名機とは呼べない完成振りとか。
多額の開発費をかけながら出来のよくない飛行機になってしまった原因は、この次期輸送機と次期固定翼哨戒機(XP2)を部品を共有化する同時開発を進めてきたことにもあるようだ。
大きさも構造も違う航空機の同時開発は無理があり、それが結果として、いろいろと欠陥を生む事になってしまった。
防衛産業への継続的発注、すなわち天下り軍需産業の仕事を増やすことなどに重点をおかずに、設計段階から冷静な分析を進めれば、このような過ちはかなり防げたはず。
これなどは、税金3440億円を投入しても、計画どおりにいかなかった失敗例。

北朝鮮による韓国の延坪島への砲撃事件でも、韓国軍の対応の不手際が次々に明るみにされてきた結果、国防相まで更迭されてしまった。
緊張状態にある国境の最前線で、日夜訓練を重ねてきたはずが、いざ実戦になるとかくもレーダーの誤作動や自走砲などの武器の支障が発生するかとこれも驚かされる事実だ。

なかなか、計画や予定されたようには、物事は進まないもの、いくら訓練され準備しているようでも想定どおりには事は運んでくれないものだとあらためて感じてしまった。

訓練といえば、尖閣諸島における中国漁船と海上保安庁の衝突現場ビデオ映像を見ていて、気になった事がひとつ。
巡視艇に乗る海上保安庁の保安官たちが、かなり緊張する事態に遭遇していると思われるのに救命具も身に着けておらず、無帽の保安官もいること
普段から、海上保安庁の乗組員は、訓練時などでもヘルメットや救命具などは着用しないものなのだろうか

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コメント

陸自でも同じです。訓練時に、ミスが重なり、それをどこまで修正できるかが、突き詰められていないのです。残念ながら完璧なものに仕上げるだけの、全体能力の不足はいかんともしがたいのです。
韓国軍の対応が、陸自でも現実のものです。

投稿: nayoro.tyutonthi | 2010年12月13日 (月) 21時12分

> nayoro.tyutonthi さま
延坪島の韓国軍の場合、対砲レーダーが誤作動したと言い訳していますが、習得の熟練度の不足だと思います。また、配備されていた自走砲6門中3門しか応射出来なかったというのは、日頃の訓練では解決できない事で、隊員達が精鋭揃いではなかった事によります。
どんな集団にもいえると思いますが、山岳部でも、緊急事態発生時にこの問題は常に付きまといます。

投稿: Souroku | 2010年12月16日 (木) 14時51分

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