« 9月13日(月)の海賊対処法によるソマリア沖船舶護衛その12(8月)に護衛航路延伸のことなどを追記しました | トップページ | 「おかげさま」----新義真言宗「ともしび」より »

2010年9月20日 (月)

モンブランが心の故郷 ~女性クライマー 垂直岩壁をゆく

Contents_ph_top 9月16日のNHK教育テレビの番組「地球ドラマチック」で、「モンブランが心の故郷 ~女性クライマー 垂直岩壁をゆく~」を見ました。

フランスの著名な女性登山家である「カトリーヌ・デスティヴェル」がモンブランの三つの壁を大切な家族やザイル仲間など、これまでの人生と深くかかわるパートナーたちと挑んだ特別な旅です。

登攀シーンも良いのですが、それ以上に今まで見た山岳登攀映像のなかでも、まさに別格とも云える素晴らしいハイビジョン映像に圧倒されました。
また、主人公のカトリーヌ・デスティヴェルも、信じられないほどの数々の難しい登攀をこなしてきた女性クライマーとは思えぬチャーミングな笑顔をみせる素敵な女性であることに驚ろかされたのでした。

以下番組紹介文です。

<ヨーロッパの屋根アルプス山脈の中で、もっとも険しい4つの岩壁(注:アイガー、マッターホルン、グランドジョラスの各北壁とドリュウー西壁)を単独で制覇した女性クライマーがいます。
その名は
カトリーヌ・デスティヴェル
これまで登山の歴史に残る数々の記録を打ち立てて時代を切り開き、天才的なロッククライマーとして注目を浴びてきました。
 今回カトリーヌは、これまで独りで取り組んできた岩登りを家族や友人とともに味わうため、アルプスの最高峰モンブランにいどむことにしました。
モンブランの3つのルートからの3回の登山は、いずれも垂直岩壁をよじ登る難しい挑戦です。この登山の中で、カトリーヌは山への思いを語り、そのすべてにカメラが密着しました。
 スケール感あふれる映像、思わず息をのむ臨場感あふれるカメラワーク。カトリーヌにとって登山とは、一つ一つの岩に個性を感じ、岩と心を通わせること。身を切る寒さと、照りつける太陽の感触を味わいながら、一歩一歩登って頂上をきわめる喜びを、カトリーヌと一緒に体験してみませんか?>

この番組紹介文に嘘はありません。本当に一緒に登っているような臨場感を味わえました。彼女がパートナーと登った三つの壁とは、
1、グランキャピサン東壁(多分東壁だと思います) ザイルパートナーは、彼女のクライミングスクールの生徒で現在クライミングの指導をしているというポーリーヌという若い女性クライマー。

2、グレポン  彼女の妹で、医師で3人の子供を持つという31歳のクレールと。

3、ヴェルト北壁 カビーとロタールという先輩クライマーと。二人は68歳と72歳というともに高齢クライマーです。

最初のグランキャピサン東壁は、もう50年以上前に、おりしも登山ブームだった日本でも大ヒットした「アルピニスト岩壁に登る」というちょっと変な題名の映画(原題は真昼の星)のなかで、フランスの高名な登山家リオネル・テレイ(注:1947年、アイガー北壁の第2登をルイ・ナシュナルと共にも成し遂げ、ヨーロッパアルプスからヒマラヤの高峰でも活躍したフランス山岳界の鉄人は1965年に南仏のヴェルコール山群で墜死します。テレイ、ガストン・レビュファと共に山の三銃士と称えられテレイと多くの山行きを共にしたルイ・ナシュナルもまた1956年モンブランで氷河亀裂に落ちて死亡します)が登っていたのを思い出しました。

グランキャピサンもグレポンも、乾いた快適そうな花崗岩岩壁を登りますが、彼女の卓越したクライミングは全く危なげなく、難度の高そうな部分も彼女が登ると、一見易しく思えてしまうほどです。その登攀スピードは軽やかでとても速いのに驚きます。
岩の最突端に楽しそうに立つ二人のクライマーの映像など、高所恐怖症の人には信じられないような光景でしょう。

ヴェルト北壁は氷壁登攀です。
楽しそうな会話を交わしながら見事なアイスクライミングを見せてくれますが、久しぶりにザイルを結び合ったという、先輩である二人の高齢登山家との、交流がうらやましくもあります。
彼女は1992年にアイガー北壁女性で初めて、17時間で冬季単独登攀したことでも有名ですが、今度一緒に登った、ロタールは彼女より25年も前にアイガー北壁を登ったと説明されていましたので、北壁登攀史から調べてみたところ、1969年の7月に同じフランス人クライマーである、テイェリ・カルドンと共に登攀した事が記録されていました。

美しいモンブラン山塊の映像と、ここまでよく撮れたと思わせる高度の登攀技術が楽しめたこの番組、再放送の機会がありましたら、是非見られることをお勧めできる作品です。

 

|

« 9月13日(月)の海賊対処法によるソマリア沖船舶護衛その12(8月)に護衛航路延伸のことなどを追記しました | トップページ | 「おかげさま」----新義真言宗「ともしび」より »

コメント

初コメです

カトリーヌ・デスティヴェルについて検索していましたら
貴ブログにたどり着きました

詳しく記事を投稿していましたので

当ブログで紹介させていただきました

投稿: toku | 2012年1月19日 (木) 22時14分

>tokuさま
ブログ紹介ありがとうございます。彼女はこの番組では、登攀を心から楽しんでいましたが、映像で見た若い頃の大胆なアクロバット登攀の片鱗は見る事が出来ました。しなやかな動きは天賦のものですね。数多くの彼女のビッククライムのなかでも、やはり女性初の1992年の冬季アイガー北壁単独登攀が忘れがたいです。tokuさまのブログ、これからも読ませていただきます。

投稿: Souroku | 2012年1月20日 (金) 11時11分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 9月13日(月)の海賊対処法によるソマリア沖船舶護衛その12(8月)に護衛航路延伸のことなどを追記しました | トップページ | 「おかげさま」----新義真言宗「ともしび」より »