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2010年7月24日 (土)

NATO艦船への給油要請---それは?

「柳瀬川通信:報道部」

担当:作山記者
「NATO、日本に補給艦派遣を要請---実施に法整備必要」
(毎日新聞、2010年7月19日朝刊 仙石恭)
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20100717ddm003040066000c.html

この記事、「もし、海上自衛隊がインド洋給油から撤退してしまうと、中国海軍が代わって給油活動を続ける」との、産経新聞が報じた捏造情報を、テレビでもっともらしく話したりする岸井成格編集主筆のいる毎日新聞でもあり、記事を書いた仙石恭記者も、正確な記事を書く記者かと問われれば、僕の答えはNOです。

 この記事でも、仙石記者は、出席者に日本側は外務省の佐々江賢一郎外務審議官と防衛省の大江博防衛政策局次長と書きながら、NATOの出席者は事務総長補としか書いていません。
事務総長補が最近交代したからと言って、その名前を知らないわけがありません。
あとで、記事が問題になる事も考え、何らかの意図で、その氏名を隠したと思います。

このあたりのやり方が、僕が仙石恭記者を評価できない理由でもあります。
一方で、民主党政権よ「先進諸国最悪の財政を最優先で建て直せ」と書きながら、多額の経費負担になる各国への給油活動には、前向きな姿勢を見せたりします。

そこで、この話が出たと言う7月8日に行われた「日本・NATO高級事務レベル協議」仮想再現してみます。

出席は、
  ディルク・ブレンゲルマンNATO事務総長補、
  日本側は外務省の佐々江賢一郎外務審議官と
        防衛省の大江博防衛政策局次長

佐々江:今年1月のインド洋における給油活動の中止以後、次なる国際貢献を模索している中で、給油活動の再開もまた、視野に入れている。

事務総長補:インド洋の給油再開があると言う事か。

佐々江:いや、国内事情によりテロ対措法によるインド洋の給油活動の再開は無いのだが、新たに、ソマリア沖海域での海賊対策で活動中の各国艦艇への給油活動を検討している。

大江:ご存知のように、わが国はソマリア沖海賊からの船舶護衛と警戒活動のために、護衛艦2隻とP3C哨戒機を2機派遣している。
米国とフランス両国の協力により、ジプチに活動拠点を設けることもできた。新たな国際貢献として補給艦の派遣も選択できると言うことだ。

事務総長:ジプチの基地については知っている。P3C哨戒機による貴重なデーターは、米国海軍からの情報として、有効に利用されていると聞いている。
日本で補給艦による給油活動を検討している話はマーチン・エルドマン前事務総長補から聞いていた。 実現の可能性はあるのか。

佐々江:現行の海賊対処法では無理があるが、法改正の余地はあるし、新法制定も視野に入れている。

事務総長:日本の護衛艦への補給を主たる任務とするのか。

大江:いや、わが国の護送船団の護衛艦への補給もあるのだが、あくまで国際貢献を前提にした派遣であり、海賊対処の哨戒任務で、広い海域での活動を余儀なくされている各国艦艇への給油活動を目的と謳いたい。

事務総長:有意義な提案を聞けた。こちらも調整し、協力したい。

佐々江:実施時期については今の段階ではお話できないが、是非検討して欲しい。

大江:給油活動については、インド洋での経験が活かされることになるだろう。

事務総長:良い話だ。給油艦艇対象国も考えねばならないが、給油は日本からの提供と報告してよいのか。

佐々江:給油は、国際貢献として評価して欲しい。対象国については、今後の検討課題だが、今日の協議ではNATO軍艦船としておきたい。

大江:補給艦の派遣となれば、その護衛も必要で、詳細は詰めている段階だ。

事務総長:了解した。この件について持ち帰るが、実現に向けてNATOからの要請もしたい。

佐々江:お願いする。

以上、実際には、もっと長い協議だったし、事前に、協議事項の詰めもなされていて、要請を受ける段取りになっていたとも思うのですが、ここでは、かなり要約したやりとりで書いてみました。

しかし、この給油活動要請の件で、NATO側の情報を見つけるべく、超美仁記者が終日努力したのですが、今のところ、全く見つけることが出来ません
本当にNATOが要請した事実があるのかと疑わしくなっています。

建設中の、自衛隊最初の日本基地になるジプチ基地の今後の展開の為にも、補給艦の派遣意思は強いので、インド洋給油は中国海軍に引き継がれてしまうとした捏造報道の類とは違うと思いますが、日本側のマスコミ報道のみが一人歩きしています。

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コメント

ジプチの基地について、ある評論家?が雨つゆをしのぐ程度の建物と言っていましたが、どうしてどうして、格納庫などフランス軍より立派ですよ。

投稿: geneki2kaisou | 2010年7月26日 (月) 02時59分

NATOのHPコメントでも、NATO艦船からの給油要請は、行われていないと書かれていたように、この話は日本側の願望の一人歩きのようでした。イラン情勢によっては、海峡封鎖などの事態を想定したシーレーン確保などの話が再燃されること必至とみます。

投稿: hansen | 2012年4月13日 (金) 02時32分

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