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2010年3月 8日 (月)

海賊対処法によるソマリア沖船舶護衛その6‐‐‐日本船主協会が護衛強化を要望。しかし日本関係船舶が増えない護衛船団

派遣前には、あれほど大騒ぎしたマスコミが、その後まったく報じなくなった、海賊対処法によるソマリア沖派遣護衛艦の毎月の活動報告「その6」す。

*平成22年2月の海賊対処法による船舶護衛実績(103回護衛~111回護衛の9回)
 護衛した船舶 日本籍船 0隻 
           日本の船舶運航事業者が運航している外国籍船  19隻
                   合計19隻  1回平均2.1隻
           
               外国籍船 71隻  1回平均7.9隻

Bunbud1_320 日本船主協会が、1月15日に、前原国土交通大臣へ、18日には北澤防衛大臣に、船舶の護衛頻度を増加するなど護衛活動をより効果的に実施するために、あらゆる手段を検討して頂きたい旨の要望書を提出しました。

「関係者」の話によると、増えない日本関係船舶に対して、中国などの外国船舶の護衛が増えつづけている現状に、護衛体制見直しなどの論議が起こらないよう、諸外国からもその貢献を評価されていることを広報しようとしたもので、護衛頻度を増加して欲しいという要望は、日本関係船舶1隻につき、護衛艦が1隻つくという手厚い護衛体制になっている現状から、実情にはそぐわないとの事です。

http://www.jsanet.or.jp/pressrelease/index.html 日本船主協会要望書(15日と18日分。宛先の大臣名が違うだけで、文面は同じもの。いつものことながら、この協会の文章はうまくない)
 
 確かに、2月も日本関係船舶の護衛数は、相変わらず平均2.1隻と護衛艦派遣が急務とされた時点での想定の2割にしか達していません。
それどころか、2月も9回の護衛船団に日本関係船舶が0隻という事態が2回(第107回と109回)も生じています。
それにたいして、外国籍船舶は、平均7.9隻と、今や海上自衛隊護衛艦の護衛船団は、外国籍船舶が70パーセントと国際色豊かになりました。

 派遣当初にマスコミが報じた、護衛は日本関係船舶で手一杯、外国籍船までは無理といった想定(前回2月23日の「その5」に報道記事掲載)はまったく誤りだった事になりますが、想定を過大にするのはいつものことですから驚きません。

過大な想定といえば、話がそれますが、全国の空港建設時の利用者想定数など、想定の30%程度の利用者数にとどまっている空港も多いのです。
利用者想定数は多めに、建設予定費は少なめに、これは公共工事の計画段階の常識とされています。
委託したリサーチ会社から提出された数字を水増しするのですが、リサーチ会社側も、正しい算出による正直な想定人数などにこだわって抵抗したら、次の仕事は絶対にもらえませんから最初から、多めに想定します。したがって水増しの水増しとなるので、実際とはかけ離れた数字になるのです。
ちなみに、今月開港される、茨城空港は、建設計画時の利
用者想定数は80万人で、ふたを開けてみたら、実際には20万人とされました。
勿論、この20万人という数字も、責任回避の過大想定と思います。」


 話を海賊対処に戻します。
護衛した外国船舶の運航会社の国籍は1位がが中国で、それにドイツ、デンマーク、シンガポールと続いています。ドイツ、デンマーク船もも中国貿易関連が多いと見られています。

隣国韓国も「清海部隊」の名で、ソマリア沖に駆逐艦を派遣していますが、昨年12月の第2陣の駆逐艦「大祚栄」の帰還時に発表された資料によると、第1陣の駆逐艦「文武大王」と合わせて合計917隻の船舶護衛を行い、その内外国籍船は67%の618隻に上るとされています。

中国も昨年12月25日までの護衛船舶数を発表しています。それによると、中国海軍の護衛隊は149回923隻の護衛任務を終え、そのうち、外国籍船は41%の382隻ということです。

韓国の海軍関係者は「韓国海軍の護送を受ければ安心してアデン湾を通過できるという信頼が広がり、国際海事機関(IMO)や米連合海軍司令部、外国船舶会社などからの護送依頼が大きく増加している」と話しました。

中国も近隣諸国に護衛隊船舶を寄航させるなどして、PRと今後の協力関係を推進したいと、着々と手を打っています。

対する日本は、国民に護衛艦2隻ではまかないきれない状況などと、自国の船舶を護衛する面を強調して護衛艦派遣を強行した手前、外国籍船の護衛を大きく伝えにくい事情が働いて、国際貢献がうまくアピール出来ていないとみます。
いつもの事ながら、外交的手腕では、一歩も二歩も遅れをとります。

 (写真は、船舶護衛代1陣として派遣された韓国海軍駆逐艦DDH976文武大王)

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