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2010年2月 8日 (月)

検察とメディアが組めば何でもできる?その1

 民主党小沢幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡る事件の報道を、この2ヶ月間しっかりと見てきました。

僕はこれを、どんなに
客観的にみても検察の捜査と、それを連日大きく伝える、新聞、テレビ、雑誌の報道振りは、こんなことが許されるのだろうか、過去にも前例の無い異常な事がとしか思えませんでした。

小沢氏が不起訴になったとたん、検察から故意に流された情報としか考えられなかった、関係者からの話が消えて、静かになった新聞、テレビの状況を見るにつけ、今日の表題に書いた
「検察とメディアが組むと何でも出来る?」を思わずにはいられません。

メディアは、
戦時中の大本営発表の、真実とかけ離れた情報や、政府、軍におもねるかの如き、虚構と疑惑の報道を国民に押し付けた事、菅谷さん事件、松本サリン事件などで犯した報道側の過ちを反省し、繰り返さないと誓ったはずです。
しかし、事件の性質は違えどもまた、同じ過ちを繰り返しているとしか思えません。

時を同じくして、戦時下最大の言論弾圧事件とされる
「横浜事件」が、「特高警察による暴力的な捜査から始まり(神奈川県警特高課が治安維持法違反容疑で逮捕した約60人のうち、4人が獄死している)司法関係による事件の追認によって完結したものと評価できる。」として横浜地裁が元被告の5人の遺族に対し、実質無罪の判決を出しました。
さらに
「警察や検察、裁判の各機関の故意、過失は重大」と司法の責任まで述べています。

今回の小沢幹事長に対する検察の捜査について、さまざまな意見があります。それはいつも書いていますが、「相容れない二つの意見は、交わることなく続く」に尽きるとおもいます。

しかし、小沢幹事長の資金にまつわる事件は、横浜事件のような言論統制下ではない現代において、検察が正しいとする一方的な報道が、メディアにより世論誘導の形で流される続けた事に危機感を感じるのです。

もっと大きな軍事的な紛争などの事件が起きたときなど、メディアはどんな対応をみせるのか、心配でなりません。

検察側の捜査は、西松建設事件に始まり、途中、鳩山首相の資金管理団体の偽装献金事件に方向転換した事もあり、民主党狙いも視野に入れての小沢幹事長に対する執拗な取組みは、報道の過熱振りとあわせて尋常ではありません。


検察は国民に政治的意図ありと憶測されるのは心外だそうですが、今や、憶測を生むなどの判断レベルでないことを知るべきです。
検察特捜部の存在や、検察官の資質まで疑われる事態を招いているのです。

3年余の長きにわたる捜査の経費が20億円以上とも伝えられますが、その間捜査したはずの、防衛装備品を巡る防衛省の汚職事件などは、事件の悪質性は小沢事件の非ではありません。
しかし、陰で動いた怪しげな利権に絡む自民党政治家などの解明もされることなく1次官の悪行で終わらせました。報道も「限りなく黒に近い」などの表現を目にする事はありませんでした。

しかし、新聞、テレビ、雑誌の、首を傾げざるを得ない報道や、度重なる世論調査報告に焦燥感がつのるなか、僕が救われたのは、ネット上に流れる情報によるものでした。

検察庁、新聞社、放送局などに対する報道不信の抗議電話などが、多かったのは、このネット上を駆け巡った情報の多さによるものと思っています。

今更言うまでもない、
産経新聞、読売新聞などは論外として、他の新聞、テレビ局なども、小沢幹事長事件だけでなく、政権交代が選挙による国民の民意だった事を忘れたかのように、民主党攻撃に走るのは、その先に何を見つめているのでしょうか。

沖縄普天間飛行場の移設問題については、先日少し書かせてもらいましたが、今後もメディアの報道姿勢について書いていきたいと思っています。

小沢幹事長事件の、検察とメディアについては、多くの方が真摯に書いていますので、いまさら僕などが書くまでもないのですが、
僕自身の頭の整理のため、そして過去の報道に対して検証し、反省する事は絶対に無いメディアに対抗するために、幾つかの記事を、転載させていただきます。

最終的には、多くの虚構と疑惑を垂れ流すメディアに対して、自分で取捨選択し考えて真実を見つけだしていかねばならないと思っています。

産経新聞などが、米国内での会議の状況や、メディアの報道を翻訳する際に、嘘の情報を書いたり、原文と照合する国民は少ないだろうと、意図的省略、意図的誤訳を繰り返しても、それは必ず新聞社の存続に関わる負の打撃となって、自身に戻っていくことを数年のうちに実感することでしょう。

先ず、最初に検察とメディアの関係について、多くの批判が寄せられた事に対する、新聞報道の真実を伝える意図で書かれた、東京新聞の
「リーク批判に答えて」なる記事を転載しておきます。
残念ながら、同じ記事が短時間のうちに各社一斉に報じられる矛盾、司法記者クラブの存在などには全く触れられず、本質的な疑問にはなんら答えていません。
同じ意図で、産経新聞が書いていますが、検察と記者クラブの関係の本質を明かすことなく、記者の取材の苦労と、検察関係者の表情から情報を読み取るなど、読むに耐えない論旨ですから、まったく無視させていただきます。


東京新聞 2010年1月31日 朝刊

リーク批判』に答えて 社会部長・佐藤敦

小沢一郎民主党幹事長の秘書らが逮捕された政治資金規正法違反事件をめぐり、これまでにないほどの報道への批判や疑問の声が続いています。
「検察からのリークによって、小沢氏に不利な、一方的な報道がなされているのではないか」というものです。

「検察リーク」の批判は、自民党政権時代の疑獄事件の際にも、同党側から上がっていました。
今回の特徴は、かつて「政治とカネ」について厳しい論陣を張ってきた識者、ジャーナリストたちからも同様の批判が聞かれることです。

情報漏えいを意味する「リーク」という言葉の使われ方はややあいまいで、論者によって少しずつ異なっているようにも思えます。
ここでは「政治的な意図を持った情報操作のための秘密漏えい」という意味で使い、批判に答えたいと思います。
「国民が選挙で選んだ新政権を検察がつぶそうとし、報道がその片棒を担いでいる」と考えている方が、少なからずいるためです。

誤解を恐れずに言えば、検察や警察の捜査情報に限らず、官公庁を取材する新聞記者の仕事は、公務員法の「守秘義務」との闘いです。
関係者への夜回り朝回りによって、公の発表文にはないニュースを追います。役所にとって都合のいい情報ではなく、隠そうとされた情報や事実にこそ、国民が知るべきものがあるからです。

こうした取材を、最高裁は「手段や方法が適切である限り、メディアの正当な業務行為」と認めています。「知る権利」の保障こそ民主主義の根幹だからです。

しかし、そうして集めた情報の中にすら、ある意図を持って流されたものがあることを、私たちは経験的に知っています。
インターネットの時代になってもなお、新聞やテレビは世論形成に大きな影響力を持つメディアであることに変わりはありません。
時には相手の懐に飛び込むような取材が必要になる場合もあります。その意味で私たちメディアは、常に「情報操作」に利用される危険と隣り合わせにいると言ってもいいと思います。
そして、そのわなに陥らないためには、多角的な取材を重ねるほかなく、記者たちは毎日、その努力を続けています。

強制力を持って犯罪捜査にかかわる検察庁が、私たちの重要な取材先であることは間違いありません。
しかし、捜査の密行性を何よりも重視する検察は、メディアにとって最も取材が困難な官庁の一つです。
検察にとって、法と証拠に基づいて犯罪が立証できるかどうかがすべてであり、捜査情報の漏えいは証拠隠滅などにつながる「百害あって一利もない」ものだからです。

私たちは、検察捜査に誤りがないとは思っていません。
足利事件の菅家利和さんの冤罪(えんざい)では、捜査情報に依拠して菅家さんを犯人と決め付けてきた報道を率直に反省し、その繰り返しはしまいと肝に銘じています。

しかし、小沢氏の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる疑惑は、日本の最高実力者となった人物の周辺で起きたことです。
断片的な捜査情報を積み重ね、多くの関係者に当たり、資料を収集し、そこから導き出される事実を正確に速く伝えることは、報道機関としての使命にほかなりません。
一本の原稿は、こうした調査報道の手法を用いた取材と、捜査情報を重ね合わせながら作られます。
そのために各地に派遣した記者たちが、この現在も取材を続けています。

政治資金収支報告書は、政治家が一年間の政治資金の出入りを国民の前に明らかにする約束状です。
意図的な虚偽記入があったとするなら、決して「形式犯」として看過できるものではありません。そこに闇のゼネコンマネーが含まれている疑いがあるなら、なおさらです。

虚偽記入への小沢氏本人の関与の有無を調べる特捜部の捜査は続いています。ロッキード事件、リクルート事件、ゼネコン汚職と自民党政権時代、政界疑獄が起きるたびに、私たちはその取材に全力を注いできました。
政権が代わっても、私たちの取材は変わりません

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コメント

私としては、小沢氏の問題もほっとけないことも少しはわかるが、マスコミも自民党は、そんなことよりも第一に景気対策をしなければいけないのじゃないかと思う。-小沢氏問題よりも、国民にとっては景気対策の方が重要であるということは、小学生でもわかることだと思う。しかし、マスコミは、トヨタのリコールもやっていたが、小沢氏問題ばかりやっているので自民党もここぞとばかりに政権奪還のためだけに民主党批判ばかりやって国民のことを何も考えていない。
ましてや、昨年の今頃に小沢氏に検察が調査に入っているが、この時期に入るというのはおかしい。-理由は、確定申告前というのは申告をして納税をしなければいけないのでその資料をまとめる時期になり、検察が入ると資料が押収されて申告できず納税できなくなるからである〔殺人などの事件については例外だったと思うが〕。そして、自民党の昨年の発言や自民党議員〔町村氏?〕に検察が入らないことや民主党の代表に鳩山氏にも調査がはいったこと。これらのことから自民党が検察を動かしていることと上記で述べたことはマスコミでもわかるのに「景気対策を考えろ」などということもいわないので自民党とマスコミも手を組んでいると思う。
鳩山氏と小沢氏などで民主党は叩かれているが、岡田氏や前原氏などは一生懸命やっていると思うけどー何もしなかった自民党が批判するのはおかしいし、いままで自民党は何をしていたのだろうか?ーこのこともマスコミは何も言わないから、おかしくなる。この国には、後退や腐敗ということしかないであろう。

投稿: 会計士先生 | 2010年2月 8日 (月) 12時01分

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