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2010年1月15日 (金)

インド洋給油活動からの撤退

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インド洋給油活動からの撤退

「柳瀬川通信:報道部」

デスク「いよいよ、今日でインド洋給油活動からの撤退だ。作山君、今日の新聞ウオッチングはどうかね。」
 
作山記者「はい。超美仁くんがまとめています。」

超美仁記者「今日の各新聞の見出しを並べてみましょう。」

朝日新聞朝刊: 記事なし
      夕刊: 一面に「インド洋給油撤収」
               海自、中断挟み8年

読売新聞朝刊: 記事なし
      夕刊: 一面に「インド洋給油終結命令」防衛相

毎日新聞朝刊: 二面に、(写真上の記事)
      夕刊: 一面に「インド洋撤退命令」
               防衛相8年の給油活動終了
東京新聞朝刊: 記事なし
      夕刊: 一面に「インド洋海自に撤収命令」
                特措法で8年間余、244億円分無償給油
日経新聞朝刊: 記事なし
      夕刊: 二面に「インド洋給油終了へ」防衛相命令

産経新聞朝刊: 一面に記事なし
           主張欄(社説)に「国益を失う愚しい選択」

デスク「驚いたね。どこも扱いが小さいね。」

超美仁記者「はい。最も紙面を割いたのが、毎日新聞朝刊二面の記事です(写真上)
 「インド洋給油活動 今日撤退」として 「テロ情報共有困難に」 「国益を損なう。防衛省が懸念」とかなり、給油中止に批判的見出しです。」
 
作山記者「産経朝刊二面に、国益を失う愚しい選択として、かなり厳しい論調で、民主党を批判しているのが目立ちます」

デスク「まあ、産経新聞は今や民主党を叩き潰すのが使命と思っているようだし。
それにしても、各紙とも申し合わせたかのように、記事が小さいね。」

作山記者「はい。毎日、産経両紙以外は拍子抜けするくらい扱いが小さいのです。」

デスク「給油だけを取り上げても、最近の給油実績などから、記事にはし難いだろうな。
今日のテレビ映像で、最後の給油と思われる場面を放映していたが、やはり締めもパキスタン艦だったね。」

超美仁記者「はい。一昨年の給油再開の一番艦もパキスタン海軍のフリゲート艦185ティップ・サルタンでした。
マスコミも取り上げる給油再開の一番艦には、出来るならパキスタン艦ではなく、フランス艦あたりに来てもらいたい防衛省の意向もあったのですが、現場調整がつかなかったようです。
そして最後の給油もパキスタン艦となりました。これも、防衛省はできれば米英艦への給油映像を国民には見せたかったと思っていたと想定します。」

作山記者「NHKのテレビ映像にも映っていたが、フリゲート艦182ババルだった。この艦が給油に現れたのは始めてかもしれない。
2年ほど前に、補給艦と共に2隻で日本を訪問した艦だよ。上陸した乗組員10人ほどが秋葉原付近で脱走して、艦に戻らず、残して出航していった事は、柳瀬川通信でも取り上げたね。」


デスク「ともかく、2008年の2月に、再開されたインド洋給油だが、給油活動の主体がパキスタン艦艇への給油になってしまった事実が報道されることは無かったからね。」

超美仁記者「昨年の12月末までの防衛省発表資料では、合計144回の給油のうち、実に63回、44%がパキスタンフリゲート艦にたいするものです。」

作山記者「パキスタンは米軍の恫喝的要請により、イスラム圏唯一の対テロ活動参加国ですが、国民の70%以上が、米国への協力に反対しているのです。
勿論、国民のほとんどは、自国の艦艇が日本の補給艦から給油を受けていることなど、知らないでしょう。」


デスク「問題は、最大給油国である、そのパキスタンの海上対テロ活動がはっきりしなかったことと、自国の海軍基地まで、2日間で戻れる艦艇に多いときは、1カ月に5回も給油している。
本来の海上自衛隊の給油活動の目的は
、「国際テロを防止する艦艇が頻繁に寄港しなくても、長期間の活動が継続できるよう、燃料や水を洋上補給することで、海上阻止活動を支援する」ということだからね。」

超美仁記者「自民党政権時代ですが、政府は対テロ活動に従事するパキスタン艦艇は1隻と国会で答弁しています。
しかし、パキスタン海軍が現在6隻持つフリゲート艦が、任務についている海軍艦艇として給油を望めば、それを断ることはできないわけです
。(注:パキスタン海軍は中国に発注した新鋭駆逐艦3隻と自国生産の同型艦1隻、計4隻を建造中で、うち2隻は就航したと思われるが、この駆逐艦が給油に現れた事実は当報道部では確認できていない)

ちなみに、給油回数合計144回のうち、63回のパキスタンに次ぐのが
フランス海軍艦艇で28回です。この2国で91回、63%を占めています。」

作山記者「フランス海軍は、昨年4月にドイツ海軍から、指揮権任務を引き継いでいるので、その任務上、給油回数が増えたわけだ。
かっては16ヶ国あったCTF-150参加国も離脱する国が増えて、現在は6カ国になっている。その指揮権国は当初6ヶ月交代だったが、その後3ヶ月交代で持ち回っていたのだが、昨年の4月以来の長期任務になっている
フランス海軍に代わって引き受ける国がないのではと推測しています。」

超美仁記者「常に情報収集を心がけているのですが、最近CTF-150の情報が、全くといってよいほど、得られません。」

デスク「CTF-150から、海賊対処の為に新たに編成されたCTF-151の活動が活発で、対テロ海上阻止活動も曲がり角というわけか。日本の撤退も潮時かな。」

超美仁記者「給油量も多いときは、ほとんどが米国艦艇だったのですが、月間2万KLもあったのです。それが最近は1000KL前後です。
ドイツ艦艇に1回、200KLだけの月(昨年10月)やパキスタンに4、5回、フランスに1回などの月(昨年6月、7月、9月)など、最近の実績はマスコミが伝える、対テロ海上阻止活動に従事する各国艦艇への給油、給水とはとてもいえない状況だったことは確かです。」

作山記者「給水と言えば、これも誤った伝え方がされているが、日本の補給艦からの給水は、ほぼ100%パキスタン艦艇だけへのものだ。」

デスク「俺も、最初から不思議だったのだがこのパキスタン艦だけの給水なんだ。なぜ、自国の海軍基地がそばにあり、よく寄港しているのに1ヵ月200TONもの水を日本の補給艦に頼るのだろう。日本から運んだうまい水というわけではないのだろ。」」

作山記者「男川記者が、パキスタン艦の燃料横流しの噂があったとき、無償で受けている給油が海軍内部では有料と計上され、それにこの水というのが、燃料代として計上されているのではないかと考え、いろいろ調べていたのですが、残念ながらまったく手掛かりなしで終わりました。」   

超美仁記者「パキスタンにこだわるのは、給油回数144回のうち63回と、断然多いパキスタンを除くと総給油回数は81回、月に3.4回程度の給油回数です。
総給油量も約18000KLで、月に750KLにしかなりません。

タンクローリー25台分ほどの給油のために、往復45日もかけてはるばるインド洋まで出かける事が海上自衛隊にとってもかなりの負担になっているし、防衛省内部でも
費用対効果が問題だという発言も出ています。」

デスク「パキスタンについては、対テロ海上阻止作戦への給油支援というより、本来対テロ対措法の趣旨に反する海軍への軍事援助の形になっている。」

作山「米軍への配慮という面が強いのですが、これにはインドから嫌味を言われたことがありましたね。」

デスク「岡田外相のパキスタン訪問の際にも、ザルダリ大統領は、この8年間の国際支援に対して、あまり生産的ではなかったと述べるなど、日本の給油には触れずに、民生支援を強く望んだ会見になった。」

書きかけ----続きます

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