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2009年9月 7日 (月)

選挙後、NHKがいちばん伸び伸びと報道し、番組作りをしているかも

選挙後、始めての日曜日、ゆっくり新聞、テレビを見ていると、マスコミ各社の報道も少し落ち着いてきた感が見られます。

この1週間を顧みると、自民党政権の広報紙的な感もあった産経、読売の両紙は仕方ないとして、それ以外の他紙も、概して民主党新政権には、厳しい目を向けた報道志向とみうけられました。

評論家諸氏も、なにか焦点が定まらない、わかり難い論調が多く、激変した政局に、思考の混乱がみられました。
Sannkei1_320 そんななかで、話題になったのが産経新聞社社会部が、衆院選に合わせて短文を発信、表示するネット上のサービス「twitter」に開設した公式ページで
「産経新聞が初めて下野なう」「でも、民主党さんの思うとおりにはさせないぜ。これからが、産経新聞の真価を発揮するところ」
同社の社会部記者による、この書きこみが、報道機関の中立性に問題があり、反民主党の立場が明確過ぎる発言として批判を浴びました。
Sankei2_320
  産経新聞としても、問題が大きいとて、同じ日の公式twitter上で、厳しい批判が寄せられたとして「軽率な発言だったと反省しています。ご不快の念を抱かれた方には、お詫び申し上げます」と謝罪しました。
また、「産経新聞は、保守系の「正論路線」を基調とする新聞です。」「新政権を担う民主党に対し、これまで自民党政権に対してもそうであったように、是々Sankei3_320非々の立場でのぞみたいという意思表示のつもりでした」と釈明した上で、
「これまで同様に客観的な事実に基づき、中立的な立場に立った上で、公正な報道をするよう、さらなる努力をしていきます」としました。
毎日新聞記事によると、同社広報部は「不偏不党」を社是としており今後も方針に変わりはない。一部内容に誤解を招く表現があったので、社会部選挙班として説明と理解を求める趣旨の文を提示した」とコメントしたと書いています。

読売など他紙にも云える事ですが、ここで産経新聞が「正論路線」「中立的な立場に立った上で、公正な報道」「不偏不党」と云う事に、首を傾げざるを得ないのです。
産経新聞がそんな事を云えるのかと言う前に、中立的な立場、正論、公正といっても、その定義付けが難しく、仮にそれができたとしても、本当にこれを守る基軸ができていると思われるマスコミが日本には無いからです。

産経新聞だけを追求するつもりは無いのですが、あまりに本音で自社の立場を表明したので、ついでに書いておきます。
選挙後の9月1日~3日までの産経新聞朝刊一面の見出しの拾いです

9月1日
*「小沢氏 参院選も指揮」3党連立「ガラス細工の結束」外交・安保で隔たり/国会事情優先
*「人界観望楼」鳩山さんよく考えて下さい--外交評論家 岡本行夫 
 

米国の新聞に掲載された、鳩山由紀夫氏の英語論文の一部抜粋を取上げて、自民党の政策と民主党の政策を比較して、かなり厳しい民主党批判
(柳瀬川通信:報道部注:ここでおかしいのは、発表論文は日本語と英語と韓国語で書かれており、その英文の一部が掲載されているのに、この岡本氏は、「そのまま訳そう」などとおかしな事を書いている。
氏はことによると日本語原稿を読んでいないのかも知れない。お粗末。産経は8月30日にも、この論文を「米に敵対的」なる見出しで大きく報道しているが、公正の2文字には程遠い。しかしこれはこの論文を最初に報道した毎日も同じ。)


一面は、これ以外は、小さく「自民総裁選28日投開票」のみ

9月2日
*「鳩山首相16日誕生」
*「意地」党内基盤危うい岡田幹事長 岡田氏を意識、権力闘争勃発

*「今日の突破口」ジャーナリスト 東谷 暁  
気分で動いた選挙の教訓 

マスコミ人の多くは、すでに政権交代というべきイベントが済んだ後は、鳩山由紀夫氏の政治資金問題が再燃し、岡田克也氏が民主代表に就くというシナリオを描いているらしい。
国民は新たな気分に揺すぶられ、しばらくは政治はますます迷走するというのが、
この選挙の唯一の「教訓」だろう。」

9月3日
*「子ども手当て」6月支給 参院選対策臨時国会成立へ
*「外務 岡田氏」「財務 直嶋氏」---一面、3日間でこれが唯一の公正、まともな記事
*「くにのあとさき」湯浅 博

君子の豹変を希望する。そこで鳩山代表には、民主党のマニフェストを離れ、十分な日米間のすりあわせを願う。

鳩山氏のかっての主張をとらえて
「論語にいう、君子の過ちは日月の食の如し、である。隠し立てせずに改めざれば、すぐまた敬服される。

これだけを読むと、信じられないかもしれませんが、以上が3日間の一面見出しです。産経新聞の辞書には「ご祝儀」という文字がないようです。
どんなに、客観的にみても、twitterで書いた
「民主党さんの思うとおりにはさせないぜ。」路線のままです。
「これまで同様に客観的な事実に基づき、中立的な立場に立った上で、公正な報道をするよう、さらなる努力をしていきます」にはうなずけない紙面作りです。

さて、新聞各社の悩み多い記事つくりに比べて、皮肉な事にNHKがいちばん伸び伸びとした報道と番組作りができるような予感です。

50年間の自民党政権の呪縛から逃れて、番組作りの職員達は、目に見えぬ枠が外れたことを、じわりと実感しているのかもしれません。

NHKには教育、歴史問題などで過去に例のあった、番組製作に自民党議員による事前検閲的な横槍が入る恐れは遠のきました。

マスコミ各紙は、先週まではまだ実感できないでいたでしょうが、国民に支持された衆院絶対多数の民主党政権の強い影響力をこれからいやでも感じさせられる事となり、紙面作りにも影響が出てくることは間違いないと思います。 

NHKは、国営放送に近い存在です。自民党政権が崩壊して、政権交代がなされた今、間違いなく政府は民主党政権なのです。

日本のあらゆる面で、支持され、その方向付けをしてきた頼れる自民党議員がいなくなってしまったのです。いや、その自民党の存在そのものに赤信号が点滅し始める事態なのです。
これから、政策だけでなく、日本の産業、農政、漁業、教育、医療、地方行政、企業献金、いわゆる族議員など幅広い分野で、途惑いと新しい方向への模索が始まります。
政府寄りと言われてきたNHKが変わらないわけがありません。変わらざるを得ないのです。

新聞報道各社には、ありませんが、NHK始め民放各社には、放送倫理規定があります。

「放送倫理基本綱領」

1996(平成8)年9月19日制定
日本民間放送連盟と日本放送協会は、各放送局の放送基準の根本にある理念を確認し、放送に期待されている使命を達成する決意を新たにするために、この放送倫理基本綱領を定めた。

放送は、その活動を通じて、福祉の増進、文化の向上、教育・教養の進展、産業・経済の繁栄に役立ち、平和な社会の実現に寄与することを使命とする。

放送は、民主主義の精神にのっとり、放送の公共性を重んじ、法と秩序を守り、基本的人権を尊重し、国民の知る権利に応えて、言論・表現の自由を守る。

放送は、いまや国民にとって最も身近なメディアであり、その社会的影響力はきわめて大きい。われわれは、このことを自覚し、放送が国民生活、とりわけ児童・青少年および家庭に与える影響を考慮して、新しい世代の育成に貢献するとともに、社会生活に役立つ情報と健全な娯楽を提供し、国民の生活を豊かにするようにつとめる。

放送は、意見の分かれている問題については、できる限り多くの角度から論点を明らかにし、公正を保持しなければならない。

放送は、適正な言葉と映像を用いると同時に、品位ある表現を心掛けるようつとめる。また、万一、誤った表現があった場合、過ちをあらためることを恐れてはならない。

報道は、事実を客観的かつ正確、公平に伝え、真実に迫るために最善の努力を傾けなければならない。放送人は、放送に対する視聴者・国民の信頼を得るために、何者にも侵されない自主的・自律的な姿勢を堅持し、取材・制作の過程を適正に保つことにつとめる。

さらに、民間放送の場合は、その経営基盤を支える広告の内容が、真実を伝え、視聴者に役立つものであるように細心の注意をはらうことも、民間放送の視聴者に対する重要な責務である。

放送に携わるすべての人々が、この放送倫理基本綱領を尊重し、遵守することによってはじめて、放送は、その使命を達成するとともに、視聴者・国民に信頼され、かつ愛されることになると確信する。        

「放送は、意見の分かれている問題については、できる限り多くの角度から論点を明らかにし、公正を保持しなければならない。」

「報道は、事実を客観的かつ正確、公平に伝え、真実に迫るために最善の努力を傾けなければならない。放送人は、放送に対する視聴者・国民の信頼を得るために、何者にも侵されない自主的・自律的な姿勢を堅持し、取材・制作の過程を適正に保つことにつとめる。」


特にこの
赤字項目は、商業新聞各社が、どんなに客観的、正確、公平、真実を謳ってもその実現は難しいなかで、今、NHKがいちばん実現できそうな基盤にたっています。
難しく書いてありますが、実は当然のことであり、放送だけでなく、これが報道全ての真実だと思うのです。

これからNHKがどんな番組作りをしていくのか、来年の参議院選挙を踏まえた情勢のなかで、長い目でNHKの変化を探ることにします。

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