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2009年9月17日 (木)

けじめを求められる人達その2----農林水産省 井出道雄事務次官

連載企画「けじめを求められる人達その2です。」

「柳瀬川通信:報道部」

デスク「五百旗頭 真防衛大学校長に続いて、今日は農林水産省 井出道雄事務次官だね。担当は農政に詳しい農園寺くんだったね。
井出次官は、選挙前の6月に記者会見で、民主党の農業政策を批判する発言をしたことで騒がれた人だね。」

農園寺記者「はい。石破茂農相の意に同調するかのように、民主党の政策には「大きく4つの問題点がある」と語ったのですが、その記者会見以前にも、省内での言動に民主党批判がみられて官僚指導の内閣を象徴する人物の一人だと、選挙後を心配する声も聞かれた方です。
それと、農林中央金庫の天下り人事でも問題を起こしています。
農水省元次官の小林芳雄氏の理事長への天下りを画策して、というよりごり押しで、農林中金側ともめた事も知られています。」

デスク官僚が政党を公然と批判したんだ、新政権のもとでは、当然進退が問題視されそうだね。」

農園寺記者「そうなんですが、この方結構変わり身が早くて、潔さとは無縁のようなのです。勿論、けじめをつけていれば、ここには登場しないのですが。
そこで我が報道部として、6月18日の記者会見での問題発言を取上げ、民主党政権下で自分のこの主張をどう折り合いをつけていくのか見守ることにします。」

デスク「確か、18日の記者会見の数日後(25日?)に、民主党の農業政策を「現実的でない」などと批判したことについて、「言葉が足りなくて誤解を生じたとすれば、本意でない。不徳の致すところだ」と謝罪したんだろう。」

農園寺記者「そうなんですが、記者からは、言葉が足りないのではなくて、足りすぎたの間違いだろうと揶揄されたくらいで、日頃の言動もあり、次官には反省は見られませんでしね。」

デスク「民主党は、事務次官が記者会見で公然と政党の政策を批判することに怒っているわけだが、俺は事務次官の要職にある人物が、選挙前にこういった発言をする自覚の無さというか、頭の弱さが情けない。この人、大丈夫なのだろうかと思ってしまう。
田母神俊雄前航空幕僚長の政府見解に反する論文発表が問題になったとき、こういった思考、分析しかできない頭脳の持ち主が航空自衛隊を束ねている現状に驚き、航空自衛隊には人材がいないのかと思った時に似ているよ。」

*井出農林水産事務次官記者会見概要
  日時 平成21年6月18日(木曜日)

記者の質問
「次官の先週の会見で、民主党の農政について、次官は、お勉強されていらっしゃるということだったのですが、そのお勉強された結果、評価なり、分析というのはいかがですか。」

井出農水次官
「民主党の農政といっても、相当、農政の分野というのは幅広いわけですけれども、現在、俎上に上っていますのは、本年の1月20日に、民主党が国会に提出されました、いわゆる農業者の戸別所得補償制度の創設を含む法律案(第171回国会提出、(衆)法第2号「農林漁業及び農山漁村の再生のための改革に関する法律案」)ということであろうと思います。
この法律案について申し上げれば、大臣も申し上げておりますが、大きく言って
4つ問題点があるかなと思います。

一つは、この法律の第5条に、この法律の施行後四年を目途として必要な措置は段階的に講ずる、と書いてあります。今の農林水産業、特に農業、それから、農山漁村の状況を見ますと、この「四年を目途」というのは、ちょっと
スピード感が少し足りないのかなという感じがいたします。

それから、戸別所得補償制度本体では、これも言われておることですが、16条で、コメ以外の麦や大豆や畜産物につきましても、行政が生産数量の目標を決めるというふうにされておりまして、この目標に従って生産する農家に、所得補償をすると書かれております。ご承知のように、今、議論になっておりますコメの生産調整でも、その事務処理が、ものすごい大変だということで、自治体や農業団体が悲鳴を上げておるのが現状ですから、コメ以外の多くの農畜産物について、
こういったやり方を拡大して実施するということは、現実的ではないのではないかと思います。

また、三つ目は、この目標数量の設定に当たりまして、同じ16条に、行政は毎年、農業者の意向を踏まえて決めると書いてあります。
やっぱり、今は、消費者ニーズがどれくらいあるか、需要がどのぐらいあるかということを起点にものを考えないと、作ったけれども余っちゃいました、というのでは、まずいのではないかなと。
そういう点で、
農業者の意向だけを踏まえるというのは、いかがなのかな、という感じもいたします。

最後の四点目ですが、6条で、食料自給率の目標として、施行日の属する年度から10年度を経過した年度、つまり、10年後は、50パーセント、更に10年を経過した20年後は、60パーセントに達するようにすると、はっきり書かれてあります。

ただ、この法律には、それを
達成する手段とか、そういうものが具体的に表現されておりませんから、果たして、50、60という数字を掲げても、それが実現可能性があるのかどうかというのは、検証できないまま、目標だけが一人歩きするということになりはしないかと思っておりまして、大きく言うと、今申し上げた四点ぐらい、どうなのかな、という疑問を持っておりますけれども。」

記者の質問

民主党の農政の件なのですけれども、秋までに衆院選があって、仮に政権交代があった場合に、実際に政策を、農水省と、役所と民主党で作ることになると思うのですけれども、そうなった場合、今挙げられた4つの問題点というのは、改善というか、うまく修正すれば機能するようなものになるとお考えですか。

井出農水次官
「それは、法律をお作りになっていらっしゃる側が、「どこだけは外せない」と、こういうふうにお考えか、あるいは、これは、技術的な問題なので、議論していったら、「君の言う方が、やりやすかろう」とか、「現場の実態に合ってるだろう」というふうに思っていただけるか。
また、我々も説明を子細に聞いた上で、「なるほど、そういう意味だったのですか、それなら、分かります。」と、こう言えるかどうかというのは、かなり実務的に双方が詰めた議論をしないと、分からない点が多いと思うのです。

ただ、何しろ、気持ちとしては、今のままでいいわけないと、何とか変えて、農業、農山漁村を元気にしたいという思いは、一緒のはずでありますので、技術的なことであれば、議論をする中で収束するところは見出していけると思いますが、ただ、やはり、どうしてもそこだけが言われてしまうと、
今まで我が省がやってきた農政とはラインが全然違うということになってしまう可能性もありますね。

記者ノ質問
民主党の関係なのですけれども、民主党の方が政権交代を前提にして省庁の幹部と意見交換するような機会を求めているやに聞いておりますけれども、それについての御所見というのはいかがでしょうか。

井出農水次官
「今でも、民主党のPT(プロジェクトチーム)とか、部門会議とか、呼ばれれば、我が省の幹部は、当然出かけて議論をさせていただいていますから、何かこと改めて、大上段に振りかぶって、国会の党首討論みたいな、そういうことをやらないと物事が進まないとか、あるいは意見の擦り合わせができないとか、いうことではないと思うのです。

ですから、民主党の方も、最近では非常に頻繁に、そういう議論の場を設営されていまして、我が省の幹部も頻繁に出向いて、こちら側の考えとか、構想とかを申し上げて、ある意味で、どこが違って、どこは実は一緒なのかというようなことは、既にやっていると思いますので、
だから、こと改めて、そういう場を設営して、「みんな寄って来い」ということを、わざとやる必要もないのではないかなと思います。」

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