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2009年7月31日 (金)

ポケモン長野新幹線に乗れた幸運

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写真は栂池高原、八方尾根のトレッキングの帰り、長野駅から乗ったポケモン新幹線です。15.49発のあさま536号でした。
正規の運行は7月18日からとの事でしたが、2日ほど前に乗れる幸運に恵まれたというわけです。

幸運といえば、昨年の7月に北海道の利尻岳登山の帰りに、函館空港から乗ったANAも偶然ポケモン機でした。

ポケモン塗装機に乗れる確率が10%程度とのことでしたが、今回の長野新幹線も、長野駅発の上りは、1日4列車という事で、こちらも幸運だったわけです。
乗ってしまえば、飛行機のほうは、乗務員がポケモンエプロンを着けているだけで、新幹線も座席の頭部分の紙製カバーにポケモンの絵が描かれているだけでした。
でも、夏休みに旅行する子供達には喜ばれる事でしょう。長野駅では発車間際まで大人もかなり、記念写真を撮っていましたよ。

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2009年7月30日 (木)

不帰岳Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ峰----八方尾根に遊ぶ

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先日、書いた栂池自然園行きの翌日は、八方尾根に行きました。

今度の旅行は登山ではなく、かみさんとのんびり高山植物と山の景色を楽しむ計画です。(おら、山仕事がしたいだよ---作男の本音)

快適な栂池のホテル、シェラリゾート白馬でゆっくりと朝食を取った後、ホテル専属の登山ガイドと共にトレッキングです。
昨夜、同じガイドによる高山植物のスライドを使った講習を受けているので、今日は実習編というわけです。

八方アルペンラインという、ゴンドラとリフト2本を乗り継ぎ、八方池山荘まで登り、そこから高山植物の解説を受けながら、ゆっくりと約1時間半ほどで第3ケルンのある八方池まで登りました。

花のガイドを終えて、そこから下山するガイドと別れて、僕達はケルンのある丸山まで登る事にしました。
考えてみれば、積雪期、残雪期には何度も来ていますが、僕は雪のない時期の八方尾根は初めてです。

かみさんも、スキーで兎平から細野部落までの下りのパノラマコースの急斜面に泣いた思いでしかなく、今日は花咲く尾根道を、高山植物を愛でながら、楽しく登っています。

登るに従い、目の前に不帰岳の鋭い岩峰が迫ってきます。僕はこの景色が大好きです(写真上)
不帰岳のⅠ、Ⅱ、Ⅲ峰は、白馬鑓から数えて順につけた名前とばかり思っていましたが、ガイドからそれぞれの峰にある頂上部の数から付けられていると聞き、自分の不明を恥じました。見れば、まさにその通り、名は体(山)を表していたのです。

中央にどっしりとかまえるⅡ峰の正面岩壁が見事です。Ⅱ峰の正面壁、東壁は、Ⅰ、Ⅲ峰の岩稜などと共に、積雪期、無雪期とも多くのルートが登られている岩壁です。

Ⅱ峰の右側が北峰、左が南峰です。Ⅱ峰とⅢ峰(雲がかかっている)の間の雪渓は、唐松沢に続くaルンゼで、残雪期には、Ⅱ峰岩壁に向うクライマー達の下降ルートですが雪崩が恐いところです。
Ⅲ峰は右からA、B、C峰と呼ばれ、その間のルンゼもそれぞれ、b、c、d、ルンゼと呼ばれています。

ちょっと滑りやすかった扇雪渓上部を渡り、1時間半ほど歩いて丸山まで登りましたが、帰りのゴンドラの運転終了までの時間が少なくなってきたので、登って来た道を、八方池を巡るコースを加えて、少し急ぎ足で下山しました。

尾根道には30種類以上の高山植物が咲いていましたが、身体が浮くほどの強風に花が揺れて、残念ながらよい写真が撮れませんでした。

「栂池自然園も子供を連れてのトレッキングには良いコースだと書きましたが、この八方尾根もまた、ケーブル、リフトを利用して、八方池まで歩くコ‐スは、自然園コース以上にお薦めルートです。
眼前に広がる白馬、杓子、白馬鑓の白馬3山不帰岳の岩峰、そして遠見尾根と五竜岳、鹿島槍ヶ岳と連なるアルペン的眺望は、日本最高の山岳風景です。」

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(写真上から、ニッコウキスゲ、シラネアオイ、チシマギキョウと八方池)

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2009年7月28日 (火)

民主党、インド洋給油継続方針----その(3)派遣期間の考察。何故、第7次派遣部隊は出港しない。(その3)

その(2)の続き、最終回です。

「柳瀬川通信:報道部」
 会議は続きます

デスク「その根拠とやらは良くわかった。超美仁クン、よく調べたね。地道な資料調べの積み重ねが大事な事を、あらためて思い知らされたよ。」

超美仁記者「ありがとうございます。でも、今、男川さん(男川記者)が調べているソマリア沖海賊対処の護衛船舶調べはもっとすごいですよ。
防衛省から発表されている護衛している船舶の数と船籍から、日本人乗組員の数まで割り出していますよ。」

作山記者「給油問題からちょっと話しが外れますが、その海賊対処ですけれど、男川くんの調べでは、4月1日から7月22日までの112日間で41回、121隻の海上警備行動による船舶護衛が行われましたが、その護衛した船舶のうち日本国籍船は旅客船飛鳥Ⅱを含めて僅か6隻でした。

デスク「日本籍船と日本人船員が激減していった背景など、今度、特集を組みたいと思っているよ。

作山記者「そうですね。海上輸送の安全確保、いわゆるシーレーン問題も含めて、ちょっと大変ですが、男川くんもがんばってくれているし、是非実現しましょう。
さて、インド洋給油問題に戻りますが、海上自衛隊は何故、こんな長期の派遣期間を設定しているのか?、ですが。」

デスク「8月の衆院選挙で自民、公明が過半数を取ったとしても、今までのような衆院3分の2での法案の再可決は無理だ。
しかし、もし期限切れで給油活動が中止となった場合、政府は給油継続に反対した民主などの野党を非難して、大切な国際貢献の場を失ったと声高に叫ぶだろう。
派遣部隊は任務半ばにして戻らざるを得なかったとマスコミが取上げる。海上自衛隊にとっては、わざわざ派遣期間の調整などしないで、第7次部隊を引き上げる事で、面目は立つわけだ。

超美仁記者「これで10月になったら、インド洋給油第7次派遣部隊出動命令下るなどになったら
私は完敗、面目丸潰れです。」

作山記者「そうならないのではないかという推測ですが、超美仁クンとこう考えました。

 海上自衛隊上層部は、一部の反対意見もあるが、来年1月15日の法案期限切れを、インド洋給油撤退の潮時としたいと考えているからこそ、こういった派遣ローテーションを組んでいる。
この意向は、我国の海上防衛の根幹にも影響するとして、自民党、公明党には勿論、民主党に根回しを始めたと推測しています。
何らかの兆候がみられるのも近いのではないかと、超美仁クンとも意見が一致しました。

第1は、給油継続、中止の議論で、給油活動の現状をみると、町のタンクローリー車30台分程度になっている給油量の減少と、パキスタン艦艇ばかりが目立つという事実がある。
以前、新テロ対策特措法成立を前に、親米保守派の代表的論客、同志社大学教授、村田晃嗣氏「給油継続が国際社会の要請」だという次ぎのような論旨を書いていますが(毎日新聞2007年8月31日)、これなども今読むとちょっと首を傾げたくなる感がいなめない。
この辺の事情は、海自上層部も、充分掴んでいます。

「インド洋では7ヶ国が海上自衛隊による給油に依存している。海上自衛隊が撤退すれば、パキスタンの艦艇は活動できなくなるという(注:これは最初からおかしな論旨です)

「海上自衛隊が洋上での給油を止めれば、アメリカをはじめ給油を受けている諸国の海軍は、およそ4割の活動低下に陥ると推定されている。それだけではない。米海軍が近隣の港湾に給油に向えば、そこでテロ攻撃の対象となる可能性も少なくない。」

第2は、給油がパキスタン以外は他に1カ国艦艇だけという状況を意識して、昨年9月頃から給油活動を「海上交通の安全確保」の方向に意識づけしようとしていた。まだ、ソマリア沖海賊対処の派遣が、決まらない時です。
今日のブログトップの写真は、昨年10月に発表された海上自衛隊の「テロとの闘いと日本の補給支援活動---インド洋の海上交通の安全→石油の安定供給の確保」と題されたパンフレットの一部です。」

超美仁記者「なるほど、そっちに向いてきたかという感じがよく現われていますね。日本までずらりと並んだタンカーの絵を見て、男川さん(男川記者)が苦笑いして、海賊対処の船舶護衛の現状に照らして、その問題点を、さあ書くぞと張りきっていましたよ。」

作山記者「麻生総理などもシーレーン防衛などに関連付けた発言をして、官邸スタッフから、やばい事は言わないでくださいと注意されていましたね。

 そのシーレーン防衛的方向付けが、ソマリア沖に急遽派遣することになった護衛艦が民間船舶の護衛をするようになり、「海上交通の安全を確保」のより具体的な行動がアピールできるようになったことで、給油活動艦艇の存在意義が薄れてきたのです

 6月5日から7日にかけ、海上自衛隊はインド洋及びアデン湾東部の海域において、報道公開を行いました。
当然、海上護衛活動が公開されると思ったのですが、ソマリア沖海賊対処の護衛艦2隻に、インド洋対テロ海上阻止活動の給油艦から給油するデモンストレーションでした。
国際貢献を謳った補給活動の影が薄くなったとより強く思いました。」

超美仁記者第3は、実はこれが一番問題なのではないかと作山さんとも話したのです。

海上自衛隊にとってインド洋とソマリア沖に派遣している3隻の護衛艦の実働負担が重くのしかかってきている。
デスクもご存知のように、今や海上自衛隊の隊員不足はかなり深刻です。
艦はあっても人出がないという状況が生まれつつあります。
3隻と言っても、インド洋まで往復40日の航海があり、交代の為6隻が動く事もあります。」

作山記者「その3隻の負担、今、超クンがいった乗組み自衛官の不足に併せて、全護衛艦の総合的戦略と訓練の片寄りなど、どれも無視できなくなってきた事情がある。」

デスク「海自幹部からこんな話しを聞いたよ。
海賊対処の護衛船舶数が、年間2000隻を越えるから、護衛艦は最低4隻くらい必要だろう。
出せるかとの話しが自民党のほうからあって、予備援軍的にもう1隻増やして3隻を派遣する案もでたそうだ。
結局、空自のP3C哨戒期が加わる事で、2隻に落ちついたそうだが、今考えると3隻出していたらその後が大変な事になったと言っていた。」

作山記者「話しが外れますが、海賊対処護衛船舶数については、僕が言うより今年4月19日の東京新聞記事から、引用しましょう。」

<東京新聞記事より>
「対ソマリア沖海賊、海自警護平均3隻。不況で運航減、日程も合わず」という記事で護衛した船舶数が予定の3割だったとして、次ぎのように書いている

「政府は、アデン湾を航行する日本関係船舶は年間ニ千隻、1日平均して五隻が通過すると説明していた。説明通りなら、警護対象の船舶は四日かけた一往復で二十隻に上り、往路、復路で分けると船団にはそれぞれ十隻の船舶が加わる計算になる。

だが、実際にはその半数にも達していない。日本船主協会によると、昨年、アデン湾を通過した船舶は、コンテナ船と自動車専用船で約千五百隻を占めた。しかし、世界不況の影響で自動車専用船の運航が半減するなど激減した。」

作山記者「海賊対処の活動状況については、全てのマスコミが報道を自粛しているみたいだが、唯一、この東京新聞の記事は鋭い指摘をしている。僕はこの記事を読んで東京新聞を見直したよ。変わったなと思う。

デスク「昔の話だが60年安保闘争の時、国会付近の東京新聞詰所みたいなところにいたんだよ。
友人が連絡員兼給仕のような仕事をしていて、手伝い要員として紛れ込ませてくれたんだ。
国会を埋め尽くすデモの群集の地鳴りのような足音の中で、右よりとと見られていた東京新聞の記者達ががどんな状況だったか、こんどゆっくり話すよ。」

超美仁記者「そうだったんですか。その話し、楽しみにしています。
ところでソマリア沖の海賊対処については、男川さん(男川記者)が、まとめています。鋭い記事になりそうですよ。」

デスク「期待しているよ。さてそろそろ結論を出そうか。」

作山記者結論です。推論ですが海上自衛隊は、防衛省を通じて政府に、第1、第2、第3の観点から、改正新テロ対措法によるインド洋の給油活動は、民主党中心の政権になり、来年1月の期限切れで継続中止になったらそれで良し。批判的な発言は控えて、粛々と活動中止行動をとる。

もし自公政権が続いたとしても、給油活動は中止になるよう、米国との調整を強く働きかける。
自公政権といえども、野党の反対で継続が危ぶまれるわけだが、自民、公明、民主党へは、給油活動に代るアフガニスタン本土での全体的戦略を、米国と本格的に協議して欲しいと伝える。

米国には最大限の配慮をしつつも、海賊対処行動による米国への協力を優先するので、諸事情により、インド洋給油活動は、中止したいと考えている。これは我国の海上防衛の根幹にかかわる問題として、政府筋、民主党にも意向を伝えていると思われる。なんらかの具体的動きが現われるのも近い。以上。」

超美仁記者「大丈夫かな。緊張しますね。」

デスク「おい、おい心細い事を言うなよ。大丈夫だ。推論を組みたてる中で真実が見えてくる事もある。もし、このような方向に向かず、全く違う展開になったとしたら、それはそれ、もう一度考えよう。
何度も言うが、我が柳瀬川通信:報道部は、なにが、どの方向に、どのように進んでいるか、その真実を、わかりやすく読者に伝える事を天命とする。間違ったら隠さず報告して訂正しよう。
まあ、がんばってやろう。頼むよ。この特集、よくやったよ。お疲れさん。今晩は慰労会だ。」

「インド洋給油については、少し視野が狭くなっているようなので、7月の給油実績が発表される8月10日頃にまで、多分書くのを休むことになるでしょう。」

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民主党、インド洋給油継続方針----その(3)派遣期間の考察。何故、第7次派遣部隊は出港しない。(その2)

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超美仁記者が、第1次派遣部隊からの派遣期間から考察した、本来なら10月末に出港すべき「第7次派遣艦艇が出港しないのではないかというレポート、いよいよ本題に迫ります。」  

   「柳瀬川通信:報道部」
 デスクの机に提出された1枚のレポートをはさんで、議論は続きます。

作山記者インド洋に向けて、第7次派遣部隊の出港は、多分無いと云う事です。デスク。」

デスク「防衛省、海上自衛隊は、インド洋給油を望んでいるわけだろ。そう云い切る根拠はなにかね?」

作山記者「ご存知のように、昨年(2008年)2月21日の給油再開以来、現在、第5次にいたる海上補給支援部隊が派遣されてきました。ここに書いてあるとおりです。」

デスク「確か、第6次部隊が先週の火曜日(7月21日)に出港したね。」

作山記者「さすがデスク。マスコミは取上げなくてもちゃんチェックはしていますね。
そうなんです。本来なら、1ヶ月も前に第5次と交代のため出港すべきなのに、なかなか出発しないので、これはなにかあるなと超美仁クンと話したんです。」

デスク「インターネットの地方版ニュースで、補給艦「おうみ」が佐世保基地を出港する模様を映していたよ。」

作山記者「そうです。統合幕僚監部発表では、7月21日(火)に護衛艦「すずなみ」が舞鶴基地を。7月22日に補給艦「おうみ」が佐世保基地を出港しました。」

デスク「それで、今度の第6次出港が、意図的にだいぶ遅らされたという事かね。」

作山記者「はい。従来の派遣期間であれば、この表の第1次、2次、3次派遣部隊のように、だいたい4ヶ月半くらいで戻っていたのです。
これから先は超美仁クンに説明させましょう。」

超美仁記者「続けます。それが第4次派遣では、派遣期間が約1ヶ月ほど長かったのです。」

デスク「そうだね。5ヶ月と17日か。長い残業だな。海自隊員諸君も疲れたろ。」

作山記者「そうなんです。普通でも護衛艦勤務はストレスがたまるのに、激務の遠洋航海の期間延長はいろいろと批判もあるのです。イージス護衛艦「あたご」とマグロはえなわ網漁船の事故も、帰港直前で遠洋航海の疲れが出たと云われましたよね。」

超美仁記者「これからが、推測の話ですが、実はいろいろも取れているんです。自民党筋には勿論、民主党にも意向を伝えているふしがあります。
それは後にして、まず、第4次派遣で1ヶ月稼ぐ。」

デスク稼ぐ?

作山記者「ともかく、来年(2010年)の1月15日で改正新テロ対措法の期限切れです。超美仁クンはそれを終点と考えたわけです。」

超美仁記者「1ヶ月長引かせたので、第5次派遣部隊は、1ヶ月遅れの3月1日に出港すればよい。
そう、インド洋までは片道20日前後かかりますから、洋上で給油任務を引継いで戻る部隊は帰国までまた20日前後必要です。
20日+20日で40日、これが帰港想定日算出の根拠です。」

デスク「第6次部隊が、7月21日に出港したから、それに40日足したのが第5次の帰港日、8月31日だね。

超美仁記者「これは、もう推測ではなく出発日から単純計算で割り出せます。あとは、台風など気象条件による誤差だけです。」

デスク「約6ヶ月の長期勤務になったわけだね。」

作山記者「第1次、2次と比べると、1ヶ月半も伸びている事がわかります。」

超美仁記者「6ヶ月洋上勤務の実績ができたので、次ぎの第6次部隊も同じ期間派遣されても、根拠の無い期間ではなくなったわけです。それで第6次部隊も6ヶ月勤務とみなしました。」

デスク「みなされる隊員諸君は大変だね。おっと失礼。続けてくれたまえ。」

作山記者「これが、第6次部隊がインド洋給油の最後の派遣部隊として、改正新テロ対措法の期限切れである来年(2010年)1月15日まで活動するという根拠です。」

デスク「その---  書きかけ続く(本日中に続きを書きます)

海上自衛隊と同じで、我、柳瀬川通信も極端な人出不足です。「七つの顔を持つ男」多羅尾伴内でやっていますので。何故、出港しないか?。何故、今日のブログに海上自衛隊インド洋給油広報版ポスターを載せたか。仮説本題は後ほど書きます。」

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2009年7月26日 (日)

民主党、インド洋給油継続方針----その(3)派遣期間の考察。第7次派遣部隊は出港しない

インド洋給油が曲がり角に来ている事の実証について、一昨日、7月24日はその(1)として「給油量と給油国艦艇」について書き、最近の給油量と給油対象国艦艇の減少、大袈裟にいえば最近はパキスタンばかりが目立つという実状を報告しました。

 今日は実証その(2)「派遣期間から見えるもの」を考えてみます。
 
「柳瀬川通信:報道部」

デスクの机に、1枚の書類(表)が提出される。

「報告書」
昨年(2008年)2月21日の給油再開からの、派遣部隊の
派遣期間です。

第1次派遣海上補給支援部隊(補給艦:おうみ 護衛艦:むらさめ)
    2008.1.24~6.4  (133日)約4ヶ月と10日

第2次派遣海上補給支援部隊(補給艦:ましゅう 護衛艦:いかづち)
    2008.4.20~9.4  (138日)約4ヶ月と14日

第3次派遣海上補給支援部隊(補給艦:はまな 護衛艦:ゆうだち)
    2008.7.24~12.21 (151日)約4ヶ月と27日

第4次派遣海上補給支援部隊(補給艦:とわだ 護衛艦:ありあけ)
    2008.11.10~2009.4.27 (169日)約5ヶ月と17日

第5次派遣海上補給支援部隊(補給艦:ときわ 護衛艦:あけぼの)
    2009.3.1~
8.31(想定) (184日)約6ヶ月

第6次派遣海上補給支援部隊(補給艦:おうみ 護衛艦:すずなみ)
    2009.7.21~
2010.2.4(想定) (199日)約6ヶ月と4日
  
 7月21日に出港した第6次部隊は、改正新テロ対措法の期限切れである
2010年1月15日で任務を終了し、約21日間の航海で、舞鶴基地、佐世保基地に帰港する。
 第4次派遣からの派遣期間延長のよる調整が行なわれ、本来10月末に出港するはずだった第7次派遣部隊は、編成しない。何故か??。
 
 海上自衛隊上層部は、一部の反対意見もあるが、来年1月15日の期限切れを、インド洋給油撤退の潮時と考えているとする、
仮定をたててみました
 
 
仮定条件として考えられる事として、まず給油量の減少と給油艦艇の対象国の少なさが挙げられますが、それ以上に、給油環境の行き詰まりを意識して、テロ対措法により給油の為にインド洋に派遣されている海上自衛隊艦艇を、シーレーン防衛的な意識に方向付けようとしてきた事が関連するのです。

ソマリア沖に派遣した護衛艦が行動するようになり、海賊対処法案も可決され、「海上交通の安全を確保」のより具体的な行動がアピールできるようになったことで、給油活動艦艇の存在意義が薄れたことが大きいのです。

 そのうえ、インド洋とソマリア沖の派遣艦隊が補給艦1隻はまだしも、護衛艦3隻の負担が、当初イケイケどんどんで考えただけに、その無期限の派遣が重くのしかかる様になってきました。
護衛艦の総合的戦略と訓練の片寄り、乗組み海上自衛官の絶対的不足が無視できないようになっているのです。

デスク「作山くんと超美仁クン、揃ってどうしたね。原稿民主党、インド洋給油継続方針----その(3)派遣期間を考察する)はできたかね。」

作山記者「ばっちりです。先ず、この報告書をみて下さい。」

デスク「うーん、なにか説得力のあるデーターのようだね。作成は超美仁クンだろ!。」

作山記者「そうです。こういう分析をやらせたら超美仁クンの右に出る奴は、我社にはいません。」

デスク「我社には誰もいないんだから、右に出る奴もいない---。おっと、失礼、本音がでた。ところで原稿はこれだけかい。なにを云いたいんだ。」

作山記者「インド洋に向けて、第7次派遣部隊の出港は、多分無いと云う事です。デスク。」

デスク「防衛省、海上自衛隊は、インド洋給油継続を望んでいるわけだろ。そう云い切る根拠はなにかね?」

作山記者「ご存知のように、昨年(2008年)2月21日の給油再開以来、現在、第5次にいたる海上補給支援部隊が派遣されてきました。」

デスク「確か、第6次部隊が先週の火曜日(7月21日)に出港したね。」

作山記者「さすがデスク。マスコミは取上げなくてもちゃんチェックはしていますね。
そうなんです。本来なら、1ヶ月も前に第5次と交代のため出港すべきなのに、なかなか出発しないので、これはなにかあるなと超美仁クンと話したんです。」

デスク「インターネットの地方版ニュースで、補給艦「おうみ」が佐世保基地を出港する模様を映していたよ。」

 -----続く

防衛省、海上自衛隊が、海賊対処法の制定で、護衛艦2隻が派遣されている現状など、総合的観点から、インド洋給油を来年1月15日で中止するのもやむを得ないと考えている?。
大胆な推測ですが、派遣艦隊のローテーションから、このへんの検証を続いて書いていきます。ご期待?ください。

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2009年7月24日 (金)

民主党、インド洋給油継続方針----その(2)給油活動の現状

423_320 一昨日、インド洋給油が曲がり角に来ている事の実証をあげると書きました。
その続きです。
(写真は、現在インド洋で給油活動中の補給艦ときわ)

実証その1「給油量」

マスコミはインド洋給油について、常々、「米艦船などへの給油、給水活動」と言った表現をしますが、これは現状に当てはまりません。

かってイラク戦争直前、直後の給油量は、2002年12月19日~2003年3月23日までの3ヵ月で44,000KL、1ヶ月平均約15,000KLもの給油量がありました。(防衛庁資料)
現在の約15倍です。昨年の給油活動再開以来の月平均の給油量が約1300KLですから、いかに多量の給油量だったかがわかります。
この時は、どんなに国際貢献を謳っても実質、90%以上が米国艦船への給油だったのです。
後にイラク戦争の戦闘艦船への「転用疑惑」などが問題になりましたが、あれは疑惑ではなく真実です。
政府や、防衛省が説明責任を果たさないだけで、給油量の過小報告、航海日誌の破棄などの詳細を隠そうとしただけです。
僕も、このインド洋給油シリーズを書いていて、情報源は諸外国の海軍やその関連サイトHPから得る事が多いのです。
転用問題も、発端は米国海軍関連HPで、イラク作戦に従事した空母艦長が海上自衛隊の補給艦に世話になったと報告していたからです。

話しがそれましたが、現在の給油はどうでしょう。
昨年2月21日の給油再開から今年の6月30日までの補給支援活動の実績を見てみましょう。
「駆逐艦、フリゲート艦、多目的支援艦、補給艦などへの給油量」

パキスタン     48回    (6680KL)
 フランス     22回    (3615KL) 
 ドイツ             11回     (1845KL)
 カナダ       8回    (1915KL)
 米国        8回     ( 4380KL)
 英国        8回     ( 1230KL)
 ニュージーランド 1回      (310KL)
 デンマーク     4回     (1130KL)   
        合計     110回    (21105KL)

米艦船などへの給油と言われますが、米国艦艇へは、僅か8回、それも今年になっては、1月と3月の2回、駆逐艦への給油だけです。
ニュージーランドは昨年5月の1回だけ、その後の活動については参加している実績が見つかりません。

カナダ、デンマークは、昨年CTF-150の指揮権国に任命された活動時期の給油で、その後はありません。

デンマークの指揮艦であった多目的支援艦アブサロン(AbsalonL16)は、その後ソマリア沖の海賊対策を行うCTF-151の活動に参加して、3ヶ月ごとに艦長以下、全乗組員が交代する交代勤務としてマスコミにも取上げられ、読売新聞記者がよくわからない同乗記事を、それも1面トップに書いたので、僕のブログでも臨場感なしの提灯記事と、少しけなして取上げました。
(余談ですが、この記者は、乗船した艦を、デンマーク海軍の多目的支援艦と正しく書いたのに、それではインパクトが無い、少し勇ましくしようと本社サイドで、フリゲート艦と修正したという話しを聞きました)

ドイツはデンマークから指揮権を委譲され活動していた時期のもので、この4ヶ月ほどは給油を受けておりません。

現在のCTF-150の指揮権はフランスで、給油量が多いのはその為です。
おそらく8月には指揮権国が交代すると思うのですが、比較的情報が得やすい米国海軍HPなどには、その記事はまだ見当たりません。

もう、皆さんお気づきでしょうが、圧倒的に多いのがパキスタンです。
回数は43%、給油量にして31%を占めます。最近の給油は、常連パキスタン以外は、指揮権国のみといった状況が続いているので、パキスタン艦艇への給油量は40%を越します。
パキスタン艦艇は地理的に、自国の海軍基地へ2日で戻れる範囲で活動し、よく帰港しているようなのですが、週に一度は給油を受けにきます。
しかしインターネットでは、その海上阻止活動がいかなる状況なのか見つけられません。

水の補給にいたっては、海自補給艦からの全51回の給水のうち、48回、3,075tがパキスタン艦艇へのものです。日本の補給艦の飲料水は、日本の美味しい水だとかかれたブログをみた事がありますが、そんなことはありません。現地調達飲料水です。)

逆に云えばパキスタン以外への水補給はカナダに1回、英国に2回のみです。

 ただ、パキスタンは、米国の恫喝とも思われる協力要請で、対テロ対策の海上輸送阻止活動にも従事しています。
国民の総意が得られているわけではありません。どちらかと言えば、反米感情のほうが強い中での苦渋の選択です。
米国はイスラム主義国唯一の参加が意味あるものとしていますので、日本にたいして面倒を見ろよとの暗黙の指示があるのでしょう。

はるばる12000km、20日以上もの航海をして灼熱のインド洋に出向き、過酷な勤務についている海上自衛隊の補給艦とその護衛艦が、パキスタン海軍と、もう1ヶ国の艦艇だけへの補給活動では士気にも影響するでしょうし、費用対効果の面でも疑問符がつきます。(ソマリア沖海賊対処の派遣海自艦に対する補給については、問題が多々あるので別に書きます)

 補給支援活動による外国艦船への譲与燃料の経費は1ヵ月あたり約1億6千万円と発表されています。(防衛省資料による)(計算してみると、艦船用重油の単価は1Lあたり120円で計上されていました。)

「防衛省は調達重油単価などもなかなか発表しないのですが、広報用情報などで別目的で発表した経費金額などから、その期間の給油量を当てはめると案外単価が割り出されたりします。ただし、これはいやになるほど調査時間のかかる作業です。
柳瀬川通信:報道部は、スタッフが多いかに見えますが、皆早替わりです。ザ・ニュースペーパーと同じです。
国会議員は、公金でスタッフが雇えるのですから、偽メールなどに躍らされる馬鹿はやらずに、もっと、もっと資料収集に寝る間を惜しみなさい。」

パキスタンには、1ヵ月あたり約5600万円の経費がかかっている計算になります。
自国海軍基地に近いパキスタン艦艇に対して、海上給油以外の方策も考えられると思います。
もし給油量の40%を占めるパキスタンを、別の形の援助に変える事が出来たら、残る指揮権国艦艇については、海上給油中止の話し合いが充分可能ではないかと思うのです。

例えば、6月の給油はパキスタン以外はフランス艦艇のみ、5月もパキスタン以外はフランスと英国駆逐艦に1回の補給でした。

特に5月に2回の給油を受けた指揮権国であるフランス海軍フリゲート艦アコニット(F713Aconit)は、インターネットで調べると、5月には補給のために寄港しているようで、多分そこでは給油せずに、海上給油を受ける段取りが組まれたとみます。
海上給油の目的である、なるべく長期間、寄港せずに海上阻止活動を続けるための海上自衛隊補給艦からの給油が、実際は補給活動継続の為とも思える給油の為の給油では困ります。
以上、まず給油国、給油量の考察から、給油活動は曲がり角とする、「実証その1」とします。

このブログを書いている昨日あたりから、麻生首相や官僚などから、インド洋給油、海賊対処に対して民主党の主張のぶれを攻撃する発言が目立ちます。

民主党よ、多いにぶれなさい。野党の立場と政権を取った場合とでは、諸外国との関係が著しく変わります。主張する「対等な日米関係」にも難問が立ちはだかります。
短期、長期の政策を練り、いやらしいほど、柔軟に、粘り強く事に当りなさい。
二枚腰を使いなさい。開き直りなさい。
その基本は、国民の為の政治であり、イラク戦争、インド洋給油、海賊対処などで自公政権に見られた民意を問わない、説明しない、隠す、ごまかすなどがなければ、国民は理解します。
「国民説明報道官」が新設されるとよいですね。

ところで、民主党の次ぎの内閣(影の内閣)で防衛大臣であった、浅尾慶一郎参議院議員が、離党して神奈川4区から出馬うんぬんの報道がされています。
選挙後には、すぐにインド洋給油、海賊対処などの防衛問題、そして日米関係など問題山積です。選挙中と言えども民主党はその対策をおろそかには出来ない筈です。

一昨日、その(1)でこう書きました。

「この問題に対処できる、自民、公明政権には存在しなかった、幅広い資料収集と情勢を分析し判断、決断できる政治家の出現を期待します。」

民主党よ、先を読みなさい。海賊対処は少し後でもよいから、インド洋給油問題特別チームを組みなさい。
インド洋給油活動のの歴史と現状、問題点、海賊対処、シーレーン防衛などとの怪しげな結び付きなどを充分把握しなさい。
素人が見ていてこの問題に対する言動が、はらはらするようでは、先がとても心配です。

次ぎは民主党、インド洋給油継続方針----その(3)第6次派遣補給艦、いまだ出港せず(給油活動曲がり角の実証その2)第5次派遣艦隊が残業!。何故?。
 
(なんだか新聞のテレビ欄の番組紹介風になってしまいましたね。視聴率じゃないブログアクセス数を増やそうとの意図がみえみえです。反省します。)

 

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2009年7月22日 (水)

民主党、インド洋給油継続方針----その(1) これで良いと思います

Kyuyu21_320  民主党は7月16日、海上自衛隊によるインド洋での給油活動について、改正新テロ対策特別措置法の期限切れとなる来年(2010年)1月15日まで、継続する方針を固めたと報道されました。(2009年7月19日毎日新聞)

要は、もし今度の衆議院議員選挙で政権を取ったとしても、即中止にはしないと云う事です。

  • 僕は社民党マニフェストに書かれた即時撤退より、この民主党の判断を支持します。

    いずれ、来年1月15日には、特措法は期限切れとなります。
    何らかの継続法案が可決されない限り、給油活動は中止になり、現在インド洋に派遣されている補給艦1隻と護衛艦1隻は日本に戻ることになります。

    その時の政権が、現在と同じ自民、公明か、または民主連合なのかにより、給油継続は微妙になってきます。
    自民、公明政権であっても、野党の反対があれば、今度は前2回のような数の力で衆院再可決での継続は出来ない状況であろうし、民主を主体とした政権では、米国への配慮、社民党との協力関係が影響してきます。

一昨年(2007年)、いったん中断していた給油活動は12月、参院で民主、共産、社民各野党の反対により否決された法案が、自民、公明両党による衆院での3分の2の賛成により可決され、昨年(2008年)1月に再開されました。

 臨時国会を再延長し、異例の越年国会にしてまでまで成立にこだわった、この時とうって変わり、2008年の12月にはマスコミもほとんど取上げる事無く、その延長法案が、またしても自民、公明両党が衆院での3分の2の賛成により成立され現在に至っています。

しかし、テロ対措法だけでなく、民意をかえりみず、数の力で法案を通す事を繰り返すような、民意を甘く見た政治家、政党は必ず痛いしっぺ返しを受ける事になると思うのです。

 僕が民意をかえりみなかったと言うのは、このインド洋給油法案に対する毎日新聞が行った世論調査では、「再開すべき」41%だったのに対し、「このまま中止すべきだ」50%の結果が出ていました。
また、2度にわたって行なわれた、法案が参院で引否決されるか参院が送付から60日以内に議決しない場合、与党が衆院の3分の2の賛成で再可決することに対しては、「支持しない」が57%に上り、支持するの32%を大きく上回っていたからです。

政府は、法案期限切れぎりぎりまで、国民に何の説明もなく、国際貢献、対米関係重視を根拠に法案を可決、継続してきました。

 そんななかで民主党が特措法の期限切れとなる来年1月までは、継続を選択し、その間協議をするという判断を僕は支持します。

 8年以上も継続してきた給油活動です。今、ここで慌てる事はないと思うのです。
期限切れに至るまでの間、給油活動の実状を十分把握し、過去から現在に至るまでの問題点などを国民に広く知らせ、今まで政府が無視してきた民意をくみ取ってください。

 米国からはその継続を望んで、多分強い圧力がかかります。
 しかし、イラクから航空自衛隊の輸送部隊が撤収した時のように、その開始時と現在の情勢の違いを説明し、8年以上に渡り多大な貢献をした給油活動の実績から、日本側の分析をもって渡り合うと良いと思います。
「多分と書いたのは、いったん中止の方向で、米国との事前調整が出来る可能性ありとの情報があるからです。」

 今後、アフガニスタンに対する幅広い分野での貢献を求められる事が必定ななかで、インド洋の給油をどうすべきか、対米関係とどう折り合ってゆくか、それが外交です。

 仮定の話ですが、もし民主党が政権を取った場合、同党が主張する「対等な日米関係」なるものの構築を具体的にどう進めていくのか、在日米軍基地の位置付けや、日米地位協定、在日米軍経費負担などの難問の最初に、このインド洋給油問題があげられます。

この問題に対処できる、自民、公明政権には存在しなかった、幅広い資料収集と情勢を分析し判断、決断できる政治家の出現を期待します。

「民主党よ、おおいにぶれなさい。」
「野党と政権政党とは、立場が違います。防衛問題、外交、特に主張する「対等な日米関係」では、ぶれて良い、いやらしいほど柔軟に粘り強く、事に当りなさい。その基本は、国民の為の政治であり、自民、公明政権のような、国民に説明しない、隠す、ごまかすなどが絶対に無いならば、国民は理解しついてゆきます。」


 数年にわたりシリーズで書いてきたこのインド洋給油が、今、曲がり角にきていると云う事の実証をあげるなかで、僕は来年1月の期限切れで、海上自衛隊による国際貢献を謳ったインド洋給油は中止する時期に来た事を感じているのです。

    その(2)給油活動の実状へ続く

 (写真は、100回目の給油として、防衛省から発表されたフランス海軍フリゲート艦アコニット(F713Aconit)への給油。右は海上自衛隊の補給艦ときわ。この艦もまもなく交代し帰国する。)

   

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2009年7月19日 (日)

ゴアテックス雨具への過剰な依存----大雪山系トムラウシ山遭難に思う

勿論、僕も愛用していますが最近の登山用ゴアテックス雨具の性能は素晴らしいものです。
軽量かつ蒸れ難いし、水滴は良く弾く。

50年前の登山の事をいうと笑われるでしょうが、今回遭難した方々も60歳以上の方が多く、それほど関係の無い時代の話ではないのです。

50年程前、当時は山で使う雨具で、市販されている製品はほとんどありませんでした。
今から考えるとおかしいのですが、木綿製の防水ヤッケが雨具と考えられていました。
それ以外には、米軍放出のポンチョを使う登山者もいましたが、風に弱いので、稜線では役にたたず、ましてや岩場で使える代物ではありませんでした。
ヤッケも、小雨程度では役に立ちましたが、強い雨では、すぐに水が沁みこんできてしまいました。
そこで、僕等が使ったのは当時ゴルフプレー用に開発されたズボン付きの雨具でした。
透明で、ビニールだったのでしょうか、そのへんはっきりしないのですが、ちょっとガサガサする素材で、その中に木綿糸が縦、横に縫い込まれていて、簡単には破れない強度がありました。初めて使用して時は素晴らしい物があるものと感激したものです。
それでさえも、着ると蒸れるし、ボタンで留める前併せの隙間からは、雨は容赦無く侵入してきました。

「何を言いたいか!」

そうです、やむを得ない場合以外は、雨天は停滞日であり、行動は避けたのです。
無理をして行動し、雨具が悪い為に、今ならこんな場所でと思われるところで、疲労凍死する登山者も多かった時代です。(登山路で古い遭難碑を見ることが時々あります。今と違って皆、若者達です。)

それが最近は、雨具の飛躍的性能向上により、雨天の行動が普通になってしまいました。
大荒れでなければ、平気で小屋から雨と霧の稜線へと出発して行きます。
ゴアテックス製の軽量雨具であれば、終日行動しても、雨から受けるダメージは少ないからです。

 昔は、天候急変などの場合以外は、強い雨風の場合の行動は危険であり、無謀とされたのです。
それでも下山日の降雨や、避けられない行動中の天候急変に対して、持つべき物とされたのが厚手純毛のセーターでした。
山岳部によっては、今では見る事も出来ない純毛の海水パンツを奨励し、実際に使用している者もいたのです。本当のことです。どちらも濡れに強かったからです。
今は、夏山では速乾性のある軽量ポリエステル衣類が主流です。
防寒用のフリースも軽量です。ダウンインナーもありますが、濡れると防寒性能が極端に低くなります。
小屋では、軽量で性能の良い寝袋で暖かく寝る事が出来ます。
小屋の外が少し寒くても、フリースか、雨具の上着で用は足ります。
そんな事から、雨天での防寒対策が取られていないのです。
みんなが、ゴアテックス雨具に依存しすぎています。

 ゴアテックスといえども、何日か雨中で使用すれば、擦れあった部分などから、雨水が染み込んできます。特に強風だと雨水はより染みてきます。
それ以上に、経年した製品は、水滴のはじきが無くなり、驚くほど防水性能が落ちてしまいます。
新品との防水性能の差は大きく、多分5年も使用していたら、雨具としては落第でしょう。

 以前、5年以上使用した古いゴアテックス雨具を着けて、奥日光の湯の湖でボート釣をしていたら、突然の豪雨にみまわれ、慌ててボートごと樹木の下に逃げこんだのですが、着ていないほうが濡れないのではないかと思うほど、ずぶ濡れになり防水性能の劣化に驚いたものです。防水スプレーの効果はあまり無かったようです。

 対照的に、購入したばかりの新品の高性能を謳ったゴアテックス雨具を着用して、無風ながらかなりの降雨の中、南アルプスの塩川土場から三伏峠小屋まで登った時、途中で下山したきた登山者が僕の雨具をみて、下はほとんど降らなかったんですねと聞いてきました。それほど水滴を弾いて、雨具が濡れていなかったのです。

大雪山系トムラウシ山で遭難した登山者の、雨天での防寒対策装備を知らずに、あれこれいう資格はありませんが、ゴアテックス雨具にあまりに依存しすぎていた事は考えられます。
ゴアテックス雨具と言えども、1日中降雨の中で使用すれば雨水が染み込んできます。特に防水性能が落ちていればなおさらです。
山小屋で吊るして干そうとしても、その場所が無いほど混雑している場合もある事は、多くの登山者が体験しているでしょう。
翌日、生乾きのまま、それを着て雨の稜線に向けて、出発せざるを得ないのです。

 僕も今回の遭難事故を知って、軽量化を計るばかりで、夏山での雨天行動時の防寒対策をおろそかに考えていた事を反省しています。
どんなビバークも平気と思いながら、それでも雨天を甘く考えすぎていました。
昔、谷川岳南面、幕岩での雨のビバークの朝、ツェルトから顔を出している僕の写真を撮った友人は、がたがた震えながら薄日に手を合わせるような僕の様を見て、「暁に祈る」だなと笑っていました。
若さで出来たことです。老齢者の体力の衰えを痛感している今、無理は禁物と心に決めています。
トムラウシ山のガイドは、メンバーの体力差と装備の優劣に悩んだ事でしょう。

 古いものですが、上等の純毛登山セーターは持っています。濡れた物を脱いで、肌の上に直接着ます。これを着れば低体温症はかなり防げるでしょう。凍死はつらいです。
ただ、あまりにかさばりすぎ、重すぎて、持って行く事をためらうのです。。
晴天時のダウンインナーの軽量で快適な着心地になれてしまったからです。装備の軽量化との両立に、悩み多いところです。

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2009年7月17日 (金)

栂池自然園にいらっしゃい

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9年ほど前に、白馬岳から朝日岳を越えて、栂海新道を日本海の親不知まで縦走した事がありました。
縦走の前日、栂池ヒュッテに宿泊し、その際立ち寄った栂池自然園が素晴らしかったので、山がきれいに見えて高山植物が咲き乱れる天国のように良いところだと宣伝し、かみさんを連れて行くと約束していたのですが、やっとその機会が訪れました。

連日の雨もあがった7月14日、栂池高原からゴンドラリフトと栂池ロープウェイを乗り継いで、標高1855mの栂池ヒュッテまで登りました。
そこがもう、栂池自然園の入口です。
ビジターセンターで入園チケットを買って入ります。
ゴンドラと入場券がセットになっている割引チケットの購入が便利です。
ビジターセンターに入らずに右側の道を進めば、白馬乗鞍岳、白馬大池を経て、白馬岳方面に向う登山道です。

 自然園というと公園を想像する方がおられると思いますが、広い高原や湿原に植物を踏み荒らさないように道がつけてあるだけのトレッキングコースと思ったほうが良いでしょう。湿原部分は木道の個所もあります。
1周約6kmを廻ると3時間半ほどの歩行程になります。
園内を歩くと、それこそ沢山の高山植物が出迎えてくれます。
北アルプス、白馬三山を望みながらのトレッキングは、晴れていれば最高です。

 僕は、ここは小学生や中学生のお子さんを連れての家族トレッキングにはとても良い場所だと思います。
夏休みに機会があれば是非計画して見てください。危険な個所はありません。
疲れたら、先端まで行かずに、途中で引き返せば良いでしょう。
機会があれば、チビスケ1号、2号も案内したいと考えています。

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(写真上、自然園の先端、展望湿原(2010m)から見た白馬大雪渓、大雪渓の右が白馬岳(2932m)、左が杓子岳(2812m)、白馬鑓ヶ岳(2903m)、自然園最高の展望場所。やはりがんばってここ迄は来たい。双眼鏡で覗くと、白馬大雪渓を登る登山者が良く見える。)

(写真下、自然園内の風景と高山植物のほんの一部。7月14日現在、40種類以上の花が咲いている。ニッコウキスゲはもうそろそろお終いのようだ。)

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2009年7月12日 (日)

海上自衛隊インド洋給油その17(6月)---懸念されていた事態!

海上自衛隊発表の平成21年6月1日から6月30日までの給油量です。

パキスタンフリゲート艦     4回 (48)  695KL  (6680KL)
  フランス駆逐艦       0回 (20)    0KL  (2245KL) 
  フランス補給艦       1回 (2)    920KL  ( 1370KL) 
  ドイツ駆逐艦                  0回 (11)    0KL   (1845KL)
  カナダ駆逐艦        0回 (8)     0KL  (1915KL)
  米国駆逐艦         0回 (8)     0KL   ( 4380KL)
  英国駆逐艦         0回 (8)     0KL   ( 1230KL)
  ニュージーランド駆逐艦  0回 (1)     0KL  (310KL)
  デンマーク艦         0回 (4)     0KL   (1130KL)   
                                                  合計   1615KL  (21105KL)

Fsmarn1_320給油状況は、パキスタン海軍フリゲート艦とフランス海軍補給艦だけへ給油となりました。
このところ、指揮権国フランス艦艇以外ではパキスタン艦艇への給油が顕著です。
実に最近の給油量の40%近くがパキスタンフリゲート艦に対してのものです。

 懸念されていた事態と書きましたので、問題点を挙げてみましょう。

先ず、パキスタン海軍については、何度も書いてきたように、英国海軍払い下げの古いフリゲート艦1隻がCTF-150活動に従事しているとされています。
6月の給油量の4回は、フリゲート艦の航続能力などから考えて、明かに供給過多と思われます。
これは推察ですが、2隻が交互に給油を受けているのではないでしょうか。
自国の海軍基地へは2日間で帰港できる事でもあり、このあたり、調査中ですがパキスタンは、米国の強い圧力によって、対テロ活動に従事している苦しい状況もあり、CTF-150活動との係わり合いを詮索する事に時間を費やすのは、しばらく見送っています。

次ぎにもう1点はフランス海軍補給艦に対する給油です。
かって1ヶ月の給油量が現在の20倍にもなる20000KLもあった時期、給油の80%以上は米国海軍補給艦へのものでした。結局、うやむやにされた例のイラク戦争への転用疑惑問題です。
これは、米国の大型補給艦に、小さな海上自衛隊の補給艦がせっせと油を運ぶ運搬船のように見えて、なにか割りきれないものを感じたと、当時参加した自衛官が体験談を話しています。

 今度のCTF-150指揮権国のフランス海軍補給艦は、旗艦であるデュランス級補給艦Mameだと思います。写真のように米国補給艦ほど大型の艦艇ではありません。
問題は、この補給艦はCTF-150以外の活動をしている自国の艦艇にも補給活動を行っています。
この事に関しても、今や給油活動の対象外国艦艇が、対テロ対策だけに従事しているかの詮索はしても無駄、なし崩し的にうやむやの状況が生まれてしまった事は何度か書いてきましたので、これも少しおきます。
    (写真はフランス海軍デュランス級補給艦Mame)

 書きかけ----続く
(3日ほど旅行のため、ブログを休みます。帰りましたら栂池自然園や付近の山のことなどを書きたいと思います。
インド洋給油については、
下に書いたようにいよいよ正念場となってきた感がありますので、続きを是非お読みいただければ幸いです。)

「新対テロ特措法によるインド洋給油が、曲がり角に来ていることは、ここまで何度か書いてきましたが、6月の給油実績にもそれが現われています。

新対テロ特措法による補給の実施期限が来年1月までと、もう先が見え始めました。
前回も期限ぎりぎりまで、何らの広報活動も行わずに、泥縄式に衆院での3分の2の賛成で可決して、継続にこぎつけましたが、この方法による次回の法案継続はもう無理でしょう。

いかに右派系言論人が、それを是とする論旨を展開しようと、
民意をかえりみず、数の力で法案を通す事を繰り返すような、民意を甘く見た政治家、政党は必ず痛いしっぺ返しを受ける事になると思います。

防衛庁は、それを読んで、ソマリア沖の海賊対処護衛活動に従事する護衛艦にマスコミの取材を許し、朝日新聞を除くマスコミが大きく報道しましたが、なんの事はない、インド洋給油活動の為の補給艦からの2隻の護衛艦に対する給油現場を見せる事だけでした。

その際、第26回目に当る護衛する船団として貨物船、自動車運搬船など5隻を広報しましたが、それ以後の2隻の護衛艦に守られた護衛の船団数は、
26回1隻、27回2隻、28回2隻、29回2隻、30回2隻、31回2隻、32回3隻、と相変わらず当初の護衛船舶予定数の30パーセント程度の護衛船団しか組めません。

 いま、この是非を論ずる事でなく、多分中止される事になるインド洋給油活動に従事する艦艇と、期限なく継続されそうな海賊対策の艦艇派遣規模を、今後どうしたらよいか、国会で真剣に討論する必要があるはずです。

 インド洋給油が、なぜ、パキスタン艦艇が主体になってしまったのか、
なし崩し的に対テロ活動以外の外国艦艇に給油する状況が生まれてきているのか、
補給艦はともかく、3隻の護衛艦が長期海外活動に回されている海上自衛隊の内部事情はどうなのか、
給油活動が中止になった場合、どういう事態が生ずるのか、
給油活動継続に賛意を表した方々の論旨が、その後の給油活動実績とどう違っていたのか、
小子化の影響が出始めて絶対数が不足する自衛官の事、
海賊対処では、なぜ当初目論みの護衛船舶数の30%しか船団護衛が組めないのか、
何故2隻の護衛艦が一緒にこうどうしなければならないのか、
その補給はどうなっているのかなどなど、
今後マスコミが報道しない事などを拾い上げて見たいと思います。」

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2009年7月11日 (土)

ザ・ニュースペーパー公演は超満員---銀座博品館劇場

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http://www.t-np.jp/ ザ・ニュースペーパーHP

昨日は、今や知らない人が少ない社会風刺コント集団「ザ・ニュースペーパー」の2009年夏公演を見てきました。
このところずっと、「ザ・ニュースペーパー」の公演は人気のようです。

銀座博品館劇場も、381席の小さい劇場とはいえ、満席で補助席さえ使う状況でした。
2004年にいちどメンバーから離れた蘭丸陽一改め「山本天心」濱田マ助改め「浜田太一」が再度加わったフルメンバーで、いつもの政界どたばた、キム王国、高貴なご一家などなど、風刺コントを次々と演じてくれ、客席も盛り上がった2時間のライブでした。
前席のほうには若い女性が目立ち、僕とかみさんの前の席には小学生が3人いて笑い声をあげていました。
しかし、ライブの出来不出来は仕方ないとしても、2009夏公演PART75CHANGEは、長すぎて盛りあがらないキム王国、いつもの味のでない高貴なご一家など、残念ながら切れ味悪く、インパクトが欠けたと見ました。
星★★★3つです。
脚本をよく練り、次回にはパンチのきいたコントを見せてください。
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(写真上、下、終演後、DVDやグッズを販売しているロビーで出演者がファンと交流。一緒に写真を撮るなど盛りあがっていました。客席にいた小学生がいます。)

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2009年7月 8日 (水)

背丈がだんだん低くなるキキョウ

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前に背丈が20cmほどの鉢植えのキキョウを購入した事を書いた事があります。
花が咲き終わって枯れてしまったので、庭に植え替えてみたところ、翌年きれいな花を咲かせました。
鉢植えの時より、背丈が高くなり、30cmくらいになりました。

おや、キキョウらしくなってきたなと思ったのです。この場合先祖帰りという言葉が当てはまるか疑問ですが、僕の好みは、こちらです。
四阿山などの山でみるキキョウはすらりとして、花数も少なく可憐です。(写真上)
それに比べると、観賞用に作られた鉢植えのものは花が一度に沢山開いて、風情に欠けます。
そのキキョウですが、今年も咲きました。毎年、花の数が増えてくるような感じで、それにつれて
背丈がだんだんずんぐりしてきました。おい、おいこれも逆の先祖帰りか?
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(写真上、庭に植え替えた最初の年は、背丈が高くなった。)

(写真中、翌年、咲く花の数は増えたが、背は低くなってきた。)

(写真下、そして今年、写真を撮る角度が悪いので、似たように見えるが、一段と背が低くなっている。可憐とは云い難い。)

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2009年7月 6日 (月)

間引きした芽を、押し花にしたチビスケ

Dscn4187_320 立派なトマトだべ。おらの農園で昨日採れただよ。
今年はトマトが元気だよ。もちろんおらが丹精しただよ。

トマトさ、やはり芽かきと摘心だな。
それにつきるべ。
おらは、どんな野菜でも、間引きと芽かきさ、苦手だ
うまく出来ねえだよ。

その点、農園主さまはすげえよ
顔に似合わず情け容赦なく苗は間引くし、芽かきさするだよ。
そったらとこさ折ったらいけねえと、思うまもなく茎の先までバサリとやるだよ。
「摘心も覚えなさいね」だと。
おら、なんかかわいそうで、とても真似さできねんだよ。

 だども、トマトはそれが良かっただな。背はわりと低いが、しっかりと根を張って
もう実が鈴なりだ。
トマトは、女さ作るもんだな。
そんでも頑丈な支柱さ作り、うんと手入れしたのは、おらだよ。おらだよ。

間引きと言えば、おらの大事なチビスケ1号だども。チビスケ1号って誰だかって。
ほら、一緒に月山に登ったり、沢登りでササダニにとっつかれたあのチビスケだよ。
2号もいるだよ。

 その1号が、学校の授業で、インゲンだか、エンドウだかの種さまいて、植木ばちさ入れて家にもって帰ってきただと。
しばらくして、芽がでたら、間引きしなくちゃなんねえべ。
それがちょこんと伸びてきた苗がかわいそうで、なかなか間引き出来ねえだよ。
このまんまじゃ、育たねえと、親が代って間引きしてやっただよ。

 家さけえってきたチビスケ1号は、びっくりさ。
あわててゴミ箱から、間引いた苗を拾い出してきて、押し花にしただとよ。押し花じゃねえ、押し芽だな。
優しい子だよ。なんと、おらのちっちゃこい時とそっくりでねえか。

だども、心配もあるべさ。この優しさで、世間の荒波さ、越えていけるだべか。
こわーい農園主さまに、じっくり仕込んでもらうべかな。
そったら、おらぐらいにはなるべさ。

女農園主
「おらぐらいでは困りますよ」

ありゃ、聞いていただか。壁に耳あり、障子に目ありだな。

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2009年7月 5日 (日)

財務省HPの借金時計、いまだ回復せず

「柳瀬川通信:報道部」
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デスク日本の借金1日1260億円増。毎日新聞はかなり大胆な見出しをつけたね。」
 
 毎日新聞6月28日朝刊より
 ◇自・景気戻れば/民・4年間凍結
 ◇日本の借金、1日1260億円増
 1秒間に54万円、1時間で19億円、1日466億円……。ホームページ「リアルタイム財政赤字カウンター」の画面上で数字がめまぐるしく積み上がる。

 「800兆円になるのも時間の問題やな」

 兵庫県・但馬地域の山あいにある養父(やぶ)市立青渓中学校のコンピューター教室で社会科の西田浩二教諭(50)が3年1組の生徒23人に数字を示すと、「えー、何ですかこれ?」「どんどん増えてる……」と驚きの声が上がった。

 国と地方の借金額「長期債務残高」を分かりやすく示すこのカウンターは、地方大学の研究者が、年末に発表される財務省資料をもとに秒単位の額に換算したものだ。

 過去最大規模となった約14兆円の09年度補正予算を加えれば、1秒間に146万円、1日1260億円とさらに猛烈な速度で数字は膨らむ。債務残高は09年度末に816兆円。国民1人当たり約640万円の借金が重くのしかかる。


作山記者
「衆議院選挙前にしては、かなりインパクトがありますね。論点は自民と民社の消費税に対する考え方の違いを書いたものですが。」

男川記者「5月21日に平成21年度の補正予算が、参議院本会議で否決された後、憲法の衆議院優越規定に基づいて成立しました。
この補正予算の一般会計総額は過去最大の14兆円です。3月末に成立した当初予算と合わせると、今年度予算は史上初めて100兆円の大台に達します。」

デスク「100兆円か。昭和30年頃に国の予算が1兆円を超えたと聞いて、すごい金額だなと思ったけれど、平成に入るとあれよあれよと云う間に60兆円を越え、遂に100兆円とはね。50年で100倍か。驚きだよ。」

男川記者「しかも、今回の補正予算約14兆円の財源は、約10兆8千億円の国債発行によるもので、そのうち約3兆5千億円は赤字国債です。」

作山記者「そうだね。補正予算だけでなく予算全体でみれば新規国債発行額が過去最大の44兆円になるよ。
今年度の税収がまず、見込みどおりにいかないだろうから、初めて国債発行額が税収総額を上回るという恐るべき異常事態です。

デスク「それが、毎日新聞の今年度末の国と地方の債務残高見込み816兆円だね。それをリアルに表す財政赤字カウンターを、子供たちが見て驚いているわけだ。
次世代に付け回しされる借金だ。子供が見ているのが、何か象徴的だな。」

男川記者「そうです。借金時計とも言われますが、刻々と刻まれる時刻に併せて国の借金がめまぐるしく増えていく様が良くわかります。わかりすぎると云いましょうか。」

作山記者「この毎日新聞の記事によると、債務残高の対GDP(国内総生産)比は、2009年度末で168.5%、約1.7倍に倍増するそうだ。」

男川記者「国民一人当り約640万円の借金に相当するそうです。」

作山記者「この債務残高と主要7ヶ国で見ると、イアリアでさえ1.1倍で他の米国、英国、ドイツ、カナダ、フランスでは0.6~0.8倍に納まっている。」

男川記者「イタリアでさえは、ちょっとかわいそうですよ。僕はイタリアが好きですから。
国の借金と言ってもこの816兆円という金額も、どこからどこまでを国の借金に含めるかで大きく変わってきます。
1000兆円とも、学者によっては1300兆円と言う数字を挙げる者もいます。」

作山記者「イタリアというより、料理が好きなんだろう。
インターネットに幾つかある民間の借金時計サイトの金額が、それぞれ異なるのは、借金の範囲の取りかたの違いによるものです。」

男川記者「借金時計と言えば、東京タワーにあった内閣府の「感どうする経済館」にあった借金時計が消えましたね。というより「感どうする経済館」そのものが無いですよ。」

デスク「確か、今年の3月で廃止されたんだ。
国の借金の現状を生々しく広報しすぎると横やりが入ったらしい。補正予算が提出されたのに時期をあわせるようにね。

作山記者「そうでしたか。やり方がきたないですね。
そうだ、それで思い出した。財務省ホームページの借金時計の件を忘れていた。」

デスク「おう、作山クンが追っていた記事だね。」

男川記者「2年前、僅か2時間でホームページから消された、公設借金時計ですね。」

作山記者「あの時の財務省のいい訳が気に入らない。こうだよ。」

 財務省 「平成19年8月2日」

「借金時計の掲載の一時停止について」
8月1日、財務省ホームページの「日本の財政を考える」に掲載しました「借金時計」は、アクセスにより負荷がかかるため、公告等の掲載情報の円滑な閲覧を確保するため、一時掲載を取りやめております。
不都合をおかけしている点をお詫び申し上げるとともに、掲載の準備が出来次第、再度掲載いたしますのでご了承ください。
      連絡先:電話(代表)03-3581-4111
      財務省大臣官房文書課広報企画係(内線5946)
      財務省主計局調査課(内線2328)

作山記者「もちろん、その後音沙汰無しだ。直後はすぐに再開にこぎつけるようなコメントを出していたがね。そのコメントも消したからね。
財務省がホームページで借金時計を作る、ジョークみたいな事など必要だとは思っていないけれど、公開たった2時間で急遽削除しておきながら、
アクセスに負荷がかったなどという見え透いた嘘の言訳を書いたまま、国民を欺いたままにしているのが気に入らないよ。」

男川記者「我が柳瀬川通信報道部は、権力の嘘とジャーナリズムを標榜する組織の世論誘導や片寄った報道は、断固指摘するがモットーですからね。
作山さん、あの時書いた記事をまた再掲載しましょう。デスク、いいですよね。」

デスク「かまわんよ。今のままだと歳出の50%が借金の利息払いなどといった事態が起きかねない。
今度の衆議院議員選挙でも、消費税を含む財政再建問題は争点のひとつだ。
税金の無駄づかいに対して、国民一人一人が厳しい目を向けてもらう為にも、借金時計と言うより
国の歳出入を知ることが大事だよ。」

作山記者「財務省の借金時計が復活する事は無いと思うし、その必要も認めないが、ホームページの借金時計掲載にかかった費用が、400万円とも700万円とも云われているのに、たった2時間で削除してしまった責任はどうなったか、説明責任はあると思うからね。よし、再掲載しよう。」

「記事の再掲載」

(2007年8月1日、財務省の一室)

HPの作成担当者
「今日から、国の借金時計が当省のHPに掲載されます。作成依頼会社からも連絡が入り、私も確認しましたのでご報告します」

上司
「そうか、ホームページで国民に厳しい国の財政状態を啓蒙するのに、かなりインパクトがあるでしょう。ご苦労でした」

担当者
「国民に財政再建の重要性を訴える狙いで考えましたが、良いものが作れたと思っています。」

リンリン(電話)

上司の上司
「おい、ホームページの借金時計のことで、上から苦情がきてるぞ。あんなもん誰が許可したんだ!」

上司
「以前に、借金を知らせるHPの作成書案の中でご許可頂いていますが。」

上司の上司
「私はそんな起案書は見てないぞ。ともかくまずいよ。財務省の借金、じゃない、国の莫大な借金は国民の借金だよ。せっかく、この借金の責任は国民の皆さんにもあります、皆で考えましょうと方向づけしているところじゃないか。」

上司
「そのPRの一環でして」

上司の上司
「おい、借金幾らとしたんだ?。まだ、私は見ておらんのだよ。」

上司
「どなたが御覧になったのでしょう。」

上司の上司
「わからんよ。どうせ誰かさんが御注進に及んだんだろう。」

上司
「借金時計は国債発行残高550兆円に絞りましたが。」

上司の上司
「財投債、政府短期証券などは入れてないのだね。」

上司
「はい。それら粗債務を入れますと、850兆円になりますので、それではちょっと問題が。」

上司の上司
「地方債務を入れると1200兆円か。よくも借りまくったもんだ。まあ、ともかく、掲載は止めろと言って来ているんだ。すぐに中止してくれ。」

上司
「すぐにですか?。マスコミにも広報済ですが。」

上司の上司
「なんとかしてくれよ。君の責任だぞ。午前中に外すと言ってしまったんだよ。国の借金が雪だるまみたいに膨らんでいく様子を、数字で刻々と知らせては逆効果なんだそうだよ。」」

上司
「午前中は無理かと思います。急ぎますが。」

上司の上司
「私の首を飛ばすつもりか。ともかくすぐ止めるんだ。」
ガチャン(電話)

上司
「そういうことだ。すぐに連絡してくれ。」

担当者
「作成側に連絡は出来ますが。外すのは簡単だと思います。しかしマスコミにどう言いましょうか?」

上司
「壊れたとかなんとか言いたまえ。」

担当者
「はあーー。」
リンリン(電話)

担当者
「いろいろあって、借金時計を外すことになったよ。頼むよ。」

HP作成会社主任
「まだ、公開してから2時間も経っていないですよ。」

担当者
「ともかくまずいんだ。頼むよ。アクセスは多いかね。」

主任
「マスコミ関係かもしれませんが、一時集中的にきましたが、今はほとんどありません。外す理由は書きますか」

担当者
「うん。まかせるよ。お知らせ欄に簡単に出しておいてよ。」

主任
「そうですね。アクセスが集中してサーバーに負荷がかかりすぎたので中止すると言うのはどうでしょうか。」

担当者
「いいね、いいね。ただ、アクセス集中はどうかな?。どのくらいアクセスがあったかなどと聞かれるとまずいよ。」

主任
「そうですね。実際、アクセスは少ないのですから、ぼやかしましょう。アクセスにより負荷がかかるとでもしましょう。これ、おかしいですか?」

担当者
「いいよ、いいよ。なんだかわからないのが官庁語だよ。それと、中止はまずいな。」

主任
「再開もあるんですか?」

担当者
「無い、無い。借金が増え続けるカウンターはインパクトが強すぎるそうだとさ。
それでも一時掲載取り止めくらいにしようよ。そのうちに皆忘れてくれるからさ。」


主任
「わかりました。すぐに処置します。確かに時計を作った僕らでさえ、1時間に何億円もがくるくる廻って増え続けるのには、ショックを受けましたよ。でも、惜しいな。借金時計のプログラミングに結構時間がかかったんですよ。」

担当者
「せこいこと言わないの。借金時計プログラミングご請求では稟議おりないよ。いつものように、他の作業に上乗せしてよ。多目でよいからさ。」

主任
「ありがたいです。じゃあ、作業終了後、文案と経過、メール入れますから。お知らせの文案チェックされますか?」

担当者
「任せるよ。頼んだよ。お疲れさん」

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2009年7月 1日 (水)

映画「剣岳点の記」を見ました

Turugi1_320 映画「剣岳点の記」を見ました
 「剣岳点の記」

 観客の入りも良く、評価も高いようですから、ここに書き難いのですが、僕の見た感想です。
山好き、剣岳に思い入れの深い僕でも、この映画を見る事を人には薦めません。
 
 いつもの星★☆採点を先に書きます。
   星★★★ 3個です
  文の最後おまけ星☆一つ    

 このところ、「グラントリノ」以来、映画採点をしていなかったので、僕なりの評価基準をあらためて書いておきます。 好き嫌いの多い、全くの素人評価と受けとってください。
 「映画評価」
 星★★★★★      5   傑作
 星★★★★    4  秀作    
 星★★★☆  3+1  佳作    
 星★★★      3  良作(まあ普通)
 星★★       2  凡作
 星★         1  駄作
 (全てに☆一つのおまけが付く事があります。今までに★5、★2や★1をつけた映画はありませんでした。すみません、星★★★3も少ないのです)
  
 さて、「剣岳点の記」です。
監督・撮影:木村大作
原作:新田次郎
製作:坂上順、亀山千広
プロデューサー:菊池淳夫、長坂勉、角田朝雄、松崎薫、稲葉直人
脚本:木村大作、菊池淳夫、宮村敏正
美術:福澤勝広、若松孝市
編集:板垣恵一
音楽:池辺晋一郎
出演:浅野 忠信 :柴崎芳太郎(陸地測量部測量手) 
     香川 照之 :宇治長次郎(測量隊案内人)
     松田 龍平 :生田 信(陸地測量部測夫)
     宮崎あおい :柴崎葉津よ(柴崎芳太郎の妻)
     仲村トオル :小島 烏水(日本山岳会)
     役所 広司 :古田 盛作(元陸地測量部測量手)
     小澤 征悦 :玉井要人(陸軍参謀本部大尉)
     笹野 高史 :大久保徳明(陸地測量部長)
     石橋 蓮司 :岡田佐吉(館山温泉宿主人)
     國村  隼 :矢口誠一郎(陸軍参謀本部中佐)
     井川比佐志 :佐伯永丸(芦峅寺衆総代)
     夏八木 勲 :行者
上映時間:2時間19分
配給:東映

 ストーリーや製作に関しては沢山の情報がありますので、省略します。
先ず、この映画、脚本の出来がとても悪いと思います。原作もただ、未踏の剣岳に登るだけの筋なので、ドラマにはならないとしても人物像が描かれていないし、予告編にある感動の人間ドラマもありません。
例えば、映画の主要なテーマである主人公の測量士、柴崎芳太郎が何故未踏の剣岳登頂者に選ばれたのかが、いまひとつ説明不足だし、山案内人の宇治長次郎と息子の軋轢が和解にいたる様子もしっくり伝わりません。

この映画の大事な要素の一つである、明治期の山案内人や黎明期の日本山岳会の事なども、その歴史を知らない人が見たら、この映画からは理解する事はできないでしょう。

 地図作成の為に、剣岳に登る過程はわかるのですが、映画を見る人には、地理的説明が不足して、登攀路を求めて、どう苦労しているかがわかり難いし、困難のわりには、最後に三の沢雪渓(その後、案内人、宇治長次郎の名をつけて長次郎雪渓と呼ばれている)から、なんともあっけなく頂上に到達してしまうのも合点がいかないでしょう。

 登山場面も、意味無く岩を攀じて、滑落したり、悪天候、暴風雨のシーンが多すぎたり、立ちはだかる岩壁に登路を求める困難さも伝わりません。
盛りあがってよいはずの、頂上に至る三の沢雪渓を抜けて、難しい岩場を登攀する場面もないので、頂上直下で長次郎が初登頂の順位を譲る場面の迫力がありません。
 後日、登頂した日本山岳会隊と山頂との間で手旗信号を取り交わす場面も、その文言もちょっと嘘っぽい設定で感動がわきません。

 伝えられるように、撮影にいかに苦労したかは、わかりますがその努力が映画から伝わってきません。

 評価すべきは、剣岳の美しい映像です。
望遠レンズを使っての登山シーンにも見るべき場面が多いし、これだけを見て満足すると言う人も多いと思います。

俳優の浅野忠信さんと香川照之さんは、役にはまって熱演です。

 映画としては、木村大作さんの記念すべき初監督作品であり、敬意を表すべきところですが、宣伝に自讃が多すぎるので、あえてきつく言わせて頂きます。
情熱の名カメラマンと言えども、優れた映画作りをする事は難しい事なのだと感じました。カメラに力量が傾きすぎたのかも知れません。よい映像を撮りたい気持が強く出すぎて、映画としての掘り下げが弱くなった作品だと、僕は感じました。

 首を傾げたくなるような個所がかなりある、粗い脚本ながら、美しい景色と共に、記憶に残る映画となった「おくりびと」は、人間が描かれていました。
監督としての評価は、この作品を見る限り、合格点はつけられません。本当に映画製作は難しく厄介です。

 剣岳の長次郎雪渓上部の岩場をうろついていた、若き日の想い出が強いので、つい厳しい評価になったかも知れませんが、この原作、また別の映画作品として登場する事を願っています。
実は同じような題材で、江戸時代に槍ヶ岳に初登頂した播隆上人の物語が、いつか映画化しないものかと期待しているものですから。

 やはり最後に、厳しい自然と戦って、渾身の映画作りをした「点の記組」の監督、スタッフ、俳優の皆さんに敬意を表して、おまけ星☆を加えさせて頂きます。
  剣岳の素晴らしい映像をありがとう。

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