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2009年4月11日 (土)

海上自衛隊インド洋給油その14(3月)----ソマリア沖派遣護衛艦への給油報告は無し 追記:護衛した船舶の種類は?

海上自衛隊発表の平成21年3月1日から3月31日までの給油量です。

パキスタンフリゲート艦     1回 (40)  165KL  (5275KL)
  フランス駆逐艦       0回 (16)    0KL  (1635KL) 
  フランス補給艦       0回 ( 1)    0KL  ( 450KL) 
  ドイツ駆逐艦                  3回 (11)  505KL  (1845KL)
  カナダ駆逐艦        0回 (8)     0KL  (1915KL)
  米国駆逐艦         1回 (8)   150KL   ( 4380KL)
  英国駆逐艦         1回 (6)   100KL   ( 795KL)
  ニュージーランド駆逐艦  0回 (1)     0KL  (310KL)
  デンマーク艦         0回 (4)     0KL   (1130KL)   
                                                   合計  920KL  (17735KL)

Fregat1_3203月の補給支援活動の実績で、注目していたのは、3月14日にソマリア沖海賊対策の為に派遣された護衛艦への給油が報告されるだろうかという事でした。

派遣された護衛艦「DD-113さざなみ」「DD-106さみだれ」は、3月28日に対テロ特措法による第4次派遣海上補給支援部隊の補給艦「とわだ」より給油を受けています。

本来なら、はるばるインド洋に出向いた同じ海上自衛隊の艦艇が給油活動の為に出会えば、艦艇双方の乗組員達の感激ぶりなどが報道されても良いのですが、海上自衛隊のホームページには、掲載されておらず、僅かに関連リンク先の「統合幕僚監部補給支援活動特設ページ」に小さく掲載されているだけです。
 海賊対策で派遣された護衛艦2隻への給油は、テロ対措法で派遣されている補給艦の活用が認められるとされる自衛隊法82条の海上警備行動の発令が根拠になっています。

 しかし、海上自衛隊はテロ特措法により計上された予算による給油が、他の目的に使われてしまう曖昧さになるべく注目されたくないという思惑とともに、このブログで何度も書いていますし、ひげの隊長こと自民党参議院議員の佐藤正久議員(元陸上自衛隊員)のブログにも書かれていたので、2月13日に引用させて頂いた次ぎの理由も大きいのです。
「海自の補給艦は、米軍艦船を含めテロ対策を行っているCTF-150の艦船に油や水を補給は出来るが、対象艦船がCTF-150であっても海賊対策に従事している際には補給は法律上出来ない。」

 海上警備行動の発令による認められた補給だ、何を重箱の隅をつつくような事を言うかと思われるでしょうが、海上警備行動による発令の根拠がなくなる、すなわち政府が成立が急いでいる海賊対処法案に突然切り替わると、俄然ややこしくなるのです。異なる目的の法案予算を他に流用できなくなるからです。

現在、日本の艦艇どうしでは問題無しとされても、CTF-150の参加各国の艦艇に対する給油活動が、実は大分混乱してきているのです。

 現在、CTF-150の指揮権を持つドイツ海軍のフリゲート艦F-218Mecklenburg-Vorpommern(艦長:Rainer Brinkmann大佐)は海賊撃退で名を知られていますし、今年の1月にドイツ海軍に引継ぐまで指揮を取っていたデンマ-ク海軍の多目的支援艦L16Absalonは、新設されたCTF-151の活動に参加し海賊対策に従事しています。
 このAbsalonについては、3月14日のブログで、指揮権任務を離れて帰国したかも知れないと書きましたが、その後、読売新聞に派遣記者の同乗記が掲載され、海賊対策に活躍している事がわかりました。
 この読売新聞記事は、1面に大きく掲載されていましたが、本当にAbsalonに同乗したのだろうかと思わせるお粗末提灯レポートで読むにたえませんでした。
 同艦がCTF-150の指揮艦であった事などを完全に無視して、昨年9月から海賊対策任務に従事していたようなレポートです。
もはや、対テロ活動か、海賊対策に従事なのか、区分けが難しくなっているのです。このあたりが、先月書いた「海上阻止給油活動も曲がり角」の所以です。

ともかく、日本の政府、海上自衛隊の情報公開は、アフガニスタンにおけるOEF(不朽の自由作戦)の一環としてインド洋におけるテロリスト及び関連物資の海上移動の阻止、抑止を目的として行なわれている活動(OEF-MIO)、及びソマリア沖の海賊対策に従事している各国に比べて、極端に少ないのです。

 今、派遣された部隊がどんな活動をしているか、各国はどんな状況なのかを情報公開して、国民がその活動をどう判断すべきかを考える事が出来るようにしてほしいものです。
日本が長い間、給油活動で支援している作戦行動が、各国海軍の発表資料に頼らざるを得ない状況、それだけ余計な情報は与えない、なにか妙に隠そうとする日本政府と他国の情報公開の違いを感じさせます。

さて、3月の給油活動の考察に戻りましょう。

 毎週のように、給油を受けていたパキスタン海軍のフリゲート艦(P185)が、3月はたったの1回と少ないのは、補給艦の活動範囲が海賊対策に派遣された日本の護衛艦への給油や、米国、英国艦などへの給油で、活動範囲が拡大し、パキスタン近海での給油が出来難くなったとみます。実際には。CTF-150の活動に参加しているパキスタン海軍艦艇は、フリゲート艦1隻(しかし、P-181P-185が交互に給油を受けにくるようです)と報告されていますので、この程度の給油量が妥当な数値なのです。酷な言い方になりますが、今までが異常に多かったのです。
ドイツが3回と多いのは、CTF-150の指揮権を持つ艦艇ゆえでしょう。1月に指揮権を委譲される前の6ヶ月間をみると、ドイツ海軍艦艇への給油は0回だった事からも読み取れます。デンマークの場合も指揮権を離れて以後の給油はまったく無くなりました。
どちらにしても、月間給油量が920KLと少ないのは、いかにイラク戦争への転用があったとはいえ、給油量20000KLもあった頃と比べると活動の低下が見てとれます。

 ドイツ海軍による指揮権も、多分5月に、他の国へ委譲されるとみています。パキスタン、フランス、カナダ、デンマーク、ドイツと交代してきましたので、次ぎはどこになるのでしょうか。国内情勢からして、パキスタンは難しいとすると、僕はフランス海軍かなと思っています。これは現在、調査中です。
 (写真は現在のCTF-150指揮国であるドイツ海軍のフリゲート艦F-218Mecklenburg-Vorpommern)

4月12日追記
   対海賊警護の船舶で数が多いのは、以外にも自動車運搬船

ソマリア沖の海賊対策の為に派遣された海上自衛隊の護衛艦による警護活動が、3月30日以降計4回行なわれたと発表されましたが、以外に思ったのが護衛した船舶の種類でした。
右派系言論人が、
シーレーン防衛は石油輸送を守る日本の生命線であるとの論旨をよく展開しますが、石油タンカーの数多い往復に関しては、僕もそう思っていました。恥ずかしながら、ほとんどの船舶がタンカーかLPGガス運搬船と思ったのでした。

しかし、今回の海上自衛隊の発表によると、4回の護衛航海で警護した船舶は計14隻、話しはそれますが、実はこの10日間で4回行なわれた護衛による船舶が14隻という数の少なさにも驚いたのでした。(1回:5隻 2回:2隻 3回:3隻 4回:4隻)
 
 護衛艦派遣前に、1年間に護衛する必要がある船舶数は2000隻以上、それに対する船団方式うんぬん等と、海賊対策を大きく取上げる新聞報道などから、一度に十数隻の護衛船団が組まれるかのような錯覚にとらわれていたのです。2000隻を単純に12ヶ月で割ると、1ヶ月約167隻相当になるからです。

さて、その14隻の船舶の種類ですが、、自動車運搬専用船6隻と最も多く、僕が多いと思っていたタンカーは4隻でした。それと14隻のうち、日本国籍の船が1隻というのも僕の認識不足を感じさせられたのでした。

そう言えば、2週間ほど前に海賊らしい不審船に襲撃されたと報道された、日本の船会社、商船三井運用の船も中古自動車運搬船でした
この、商船三井運用船舶の海賊襲撃は、護衛艦派遣の時に重なったので、大きく報道されましたが、その後報道からまったく消えました。商船三井のホームページでも、襲撃され、港に向っていると書かれたその後は、なにも触れていません。商船三井さん、銃撃されて被害を受けたと発表したのですから、せめて港に入った際の被害状況などをお知らせするくらいの配慮が必要でしょう。)

最初の護衛である今回の10日間のデーターだけでで、考察するのは間違いのもとですが、タンカーやコンテナ船、貨物船より多く運行されている自動車運搬船なるものについて、少し調べてみようという思いがしています。
今、心配なのは、海上自衛隊ホームページからから、護衛船舶の種類の発表が消えるかもしれないという事です。
この件、また報告します。

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