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2008年11月12日 (水)

海上阻止活動はデンマーク海軍に指揮権が委譲ー海上自衛隊インド洋給油その9(10月)

Ariake1_320  9月のインド洋における海上自衛隊の補給支援活動については、なぜか実績発表が遅れ、その後、海上自衛隊のホームページに発表されても「補給支援特措法に基づく自衛隊の行動」欄から外して掲載するなど、理解に苦しむような事が行われた事は、前回のブログに書いたとおりです。
 国会で改正案が審議される大事な時期に会わせたように、何らかの理由で操作されたと感じています。
しかし新テロ対策特別措置法改正案が、前回と同じ衆院再議決により成立Towada1_320の見込みがたった今月はいつものように、最初から「補給支援特措法に基づく自衛隊の行動」欄に堂々と登場しました。


10月1日から31日までの、給油状況です。 
( )内は給油再開の2月21日からの合計
パキスタンフリゲート艦     4回 (25)  610KL (3300KL)
  フランス駆逐艦       0回 (12)    0KL (1315KL) 
  フランス補給艦       0回 ( 1)    0KL ( 450KL) 
  ドイツ駆逐艦                  0回 ( 3)      0KL  (  730KL)
  カナダ駆逐艦        0回 (8)    0KL (1915KL)
  米国駆逐艦         0回 (4)      0KL  ( 1710KL)
  英国駆逐艦         0回 (3)    0KL  (  375KL)
  ニュージーランド駆逐艦  0回 (1)     0KL (310KL)
  デンマーク艦         3回 (3)    920KL (920KL)   
                                                   合計 1530KL (11030KL)
 
海上阻止活動を行うCTF-150の指揮権が、9月15日よりカナダからデンマークに委譲された為、始めてデンマーク艦船(ペル・ビガム・クリステンセン海軍大佐指揮)への補給が行なわれたようです。
 主として沿岸警備型海軍のデンマークが、どのタイプの艦船を参加させているか情報が無いので、駆逐艦と限定しないでおきます。

 いつものように、常連のパキスタン海軍には、今回も4回の給油がおこなわれ、給油再開以来の全量でも30%がパキスタン海軍への補給です。
結局、10月はこの2ヶ国への給油活動だけで、全体量も1530KLと少なく、2月21日給油再開以来の総量も11030KLと、これはイラク戦争当時の米国海軍艦船主体の補給量の1ヶ月分にしかあたりません(注:2003年1月20日から2月25日の1ヶ月間に、20000KLの給油実績があった)
 その意味では、我国の経費負担は少なくなってきていますが、海上阻止活動の全体像が見えず、なぜか国民への情報公開もほとんど為されない現状では、国際貢献の意味を問いなおす時期にきているのかもしれません。(日本政府は軍事機密を盾に、なかなか情報を公開しませんが、米国海軍のホームページには、案外と情報が得られる記事が掲載されていたりします。)

 給油量の30%を占めるパキスタンフリゲート艦は、地図を見るとわかりますが、活動地域から数日で母港に戻れる距離です。米国の強い圧力による給油前提の活動参加としても、遠路日本からの補給艦に頼らない支援方法も検討できると思います。

 同志社大学教授の村田 晃嗣教授海上自衛隊が洋上での給油をやめれば米国をはじめ給油を受けている諸国の海軍は、およそ4割の活動低下に陥ると推定されるとか、米国海軍艦艇が近隣の港湾に向えばそこでテロ活動の標的になるという説(2007.8.31毎日新聞)も、現在の給油実績からみて説得力に欠けてきています。

 そうはいっても、新テロ対策特別措置法改正案は成立の見こみで、11月10日には交代艦の護衛艦「109ありあけ」補給艦「422とわだ」が日本を出航しています。

 しかし、真にアフガニスタン国民のために役立つ日本の貢献を考えるなら、現在のインド洋給油状況をもう一度、論議してもおかしくない状況とみます。
米国政府が、治安が急速に悪化しているアフガニスタンの国軍増強のための費用として、少なくとも170億ドル(約1兆7000億円)!!の負担を日本を含む同盟諸国に要求しました。
 米政府が費用負担を求めたのは、米同盟国のうち、日本やアフガンに展開する国際治安支援部隊(ISAF)に派兵していない北大西洋条約機構(NATO)加盟国などですが、経済悪化に苦慮するNATO諸国が多額の財政支出に応じるとも思えず、結局、多額の費用負担が日本にかかってくるものと思われます。

 アフガニスタンには、インド洋での230億以上の給油とは別に、今までに1300億円以上の復興支援を行っています。
このうえの負担は、米国主導の戦争協力ではない貢献が論じられるべきで、新テロ対策特別措置法改正案だけを強行採決する事や、給油活動をシーレーン防衛、海賊対策に波及させるのは賛同できません。
  (写真上、11月10日インド洋に向けて出航するむらさめ型護衛艦「ありあけ」)
  (写真下、同じくとわだ型補給艦「とわだ」   注:海上航海日誌を破棄した事で、名前が知られた艦です。2003年の7月から12月という米軍艦艇への給油がイラク戦争へ転用疑惑されたとされた頃の大事な時期の航海日誌を、故意に破棄したものです。「防衛庁は故意とはいわず、誤まったとしか発表していません」
2003年は1月20日から12月15日の間に、74000KL(乗用車105万台分)もの大量給油をした時期でした。現在の海上阻止活動の給油量と比較すると、いかに膨大な量だったかわかります。)

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