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2008年3月 2日 (日)

僕の誤まりーインド洋給油再開

20080222a 1月12日のブログに、海上自衛隊のインド洋給油再開について書き、その一部に下記(最下段)のようなことを記したのです。
これはまったく、外れてしまいました。
イージス艦と漁船の衝突事故にも見られるように、防衛庁並びに海上自衛隊の指揮系統はレベルが想像以上に低く、ブログで書いたようなインド洋給油の状況把握などできておらず、ましてや根回しなど論外でした。
ともかく給油の補給艦を向かわせればあとは、現地任せだったのです。
国会であれほど問題にされながら、インド洋での給油再開が行なわれても、マスコミにはほとんど報道されず、どういった指揮系統でどのような活動がどこの国によって行なわれているかも、ほとんど知らされません。
過去には参加していたオランダ、イタリア、カナダなどが撤退し、現在TCF-150(Combined Task Force-150の略で、海上阻止活動を行う有志連合の多国籍部隊)には、米国、英国、フランス、ドイツ、パキスタンが参加しているはずですが、給油活動の大半は米国とパキスタン、給水はパキスタンのみに行なわれているのが実情です。
 昨年2007年の7月からは、CFMと呼ばれる連合海上構成部隊司令官(米中央軍海軍及び米第5艦隊司令官が兼務している)の指揮下にあるCTF-150の司令官はフランスに代わりパキスタン海軍のハシャーム准将が司令官を務めており、パキスタン海軍が優先されやすい構図はできていました。
パキスタンは政情不安と国民の大多数が米国不支持という状況の中で、米国からの強い圧力により対テロ活動支援に参加しているのですが、今後の状況はまったく不透明です。

インド洋給油について、防衛省は次ぎのように発表しています。
「補給支援特措法の下での活動については、防衛省として、一層適切な運用がなされるよう、また、透明性の向上のため以下のとおりの措置をとることとしました。」

○補給した燃料が法の趣旨に沿って適切に使用されることを確保するための措置

 バーレーンのコアリション司令部に派遣された海上自衛隊の連絡官が、補給の都度行う確認作業において、補給日時、補給対象艦船の名称・配属部隊、補給量や今後のの活動予定について定型化されたフォーマットへの記入・記録を行う(これまで行われてきた確認を文書化)。また、補給艦に補給する場合には、以上の内容に加え、可能な範囲で、再補給の予定についても確認を行う。
・ 補給の実施の適否について、現地部隊での判断が困難な場合には、防衛大臣が最終的に判断する。

○積極的な情報開示

・ 補給支援活動に関する情報を可能な限り開示するとともに、積極的な広報活動に努める。例えば、補給実績については、関係国の了解を得た上で、ホームページ上などで補給相手国、補給量等を定期的に開示していく。

いまや、忘れられてしまったようなインド洋の給油活動ですが、今後の日米関係や日本の国際貢献、そして国内情勢がムシャラフ政権下で危険な状況にあるパキスタン、そして日本も多額の支援金を使って援助していながら、いまや混沌たる情勢のアフガニスタンなどの問題と密接な関係にあります。
防衛省によるこういった情報開示が適切におこなわれて、多額の税金が費やされている国際貢献という名目の給油活動が、これからも多いに議論されることが望ましいと考えます。

1月12日のブログの一部(大外れでした)
上司「よし、給油再開だ。連絡を密にして支障の無いように進めよう。」
部下「はい。給油中止は絶対に無いとの内命を受けてきましたから、支障なきよう進めてきましたのでまったく問題はありません。」
上司「頼みますよ。それにしても気の乗らない話だな。現場の方の話しは聞いているかね。」
部下「向こうに行くのには乗り気な隊員が多いのですが、今ひとつ士気が上がらないと伝えてきました。」
上司「志願が多いそうじゃないか。厳しい仕事が待っているのに、頭が下がる思いだよ。」
部下「はい。今度行く補給艦はともかく、護衛艦には、始めての参加者が多いそうで、訓練になると思います。」
上司「さて、行ってみたら給油に来る船は米艦とパキスタンだけだったりして。」

部下「上司!。悪い冗談ですよ。本当に心配しているんですから。」
上司「給油再開の最初は、マスコミに公開だったね。」
部下「はい、すべて段取りしております。外国通信社にも呼びかけているのですが、今ひとつ反応が遅いと言うか。」
上司「なるべく広く広報されるよう進めようじゃないか。」
部下「はい。問題は最初に給油に来る艦なのですが。」
上司「おいおい。前にも伝えたが、パキスタンは駄目だよ。なんとしてもフランスかドイツにしてくれたまえ。給油は国際貢献だとアピールしたいからね。」
部下「ご存知のように、現在海上阻止活動に当たっているのは、米国、英国、フランス、ドイツとパキスタンです。パキスタンは政情不安で情報も途絶えがちですが。しかも、最近ドイツ艦はほとんど給油に来ないようで、離脱したい意向もあるようです。」
上司「私も聞いているよ。海賊を数回、捕捉した程度では議会の納得が得られないようだ。」
部下「フランスは、補給回数こそ減りましたが、ここの駆逐艦が来ると現場でも士気が上がるそうですから。」
上司「よし。フランスに根回ししよう。」
部下「しかし、現地でパキスタン艦が真っ先に連絡してきたらどうなるでしょう?。」
上司「また、あの181号フリゲート艦か!。現在、給油装置のフィルターの点検中とか伝えて
、後にしてもらうように連絡しておきたまえ。油の質がどうのこうのと伝えられているしな。
最終給油もパキスタン、最初もパキスタンはまずいよ。
それでなくとも、例の艦は港に直行して、油の横流しをしているなどと、根も葉もない噂が立てられているんだ。」
部下「インターネット上でも、まことしやかに、その売却資金がタリバンからアルカイダに供給されているなどと、とんでもない事が書かれていますよ。」
上司「まったく、困ったもんだ。もし、それが事実だとしたら、給油どころじゃない、福田政権が吹っ飛ぶぞ。あり得ない話しだよ。」
部下「はい、情報には神経を尖らしています。」
上司「しかし、ボロが出るというか、大臣まで変なことを言って突っ込まれてるしな。」
部下「F-76のことですね。艦艇燃料について知識の無い政治家や評論家などがいいかげんなことを言ったり書いたりするから、変に勘ぐられますよ。」
上司「パキスタンの海上阻止活動の参加は、フリゲート艦一隻だと政府答弁もしているのに、海軍の4割が動かないだとか、中小艦船はディーゼルエンジンで、上質の油がいるとか、訳がわからなくなっている。」
部下「これでは、パキスタン海軍全部の燃料を日本の給油で賄っていると取られてしまいかねません。」
上司「こちらの内部でも、あれは給油支援ではなく、パキスタンに対する経済援助だという奴もいるからね。あながち笑えない話だよ。」

(写真、2月21日に再開されたインド洋の給油再開の一番艦は、パキスタン海軍のフリゲート艦185 チップ・サルタン(Tippu Sultan) 実施内容: 艦船用燃料の補給(給油量:約160Kl)、真水の補給(給水量:約60t)
パキスタン海軍は現在フリゲート艦7隻を所有している。すべて1970年代に製造されたイギリスのタイプ21級(アマゾン級)フリゲイトを譲受したもの。最新装備の海上自衛隊の艦艇とは比べ物にならない、かなりの老朽艦である。
チップ・サルタンは、同じくイギリスから譲渡の古い駆逐艦2隻に同じ艦名がつけられていたので、このフリゲート艦は3代目である。
以前は、181艦(艦名不明)が度々給油に来ていたが、この185が写真に登場するのは始めてである。昨年、オマーン沖で沈没した韓国貨物船の乗員を、海上自衛隊の護衛艦「すずなみ」と共に救助した際に艦名が報道されたことがある。
もう一隻、名前の判っている182艦、
艦名「バブール」は昨年夏、日本を訪問した際、乗組員10名が秋葉原付近から戻らず脱走し、アルカイダの疑いありと言われたあの艦である。)

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