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2008年1月 4日 (金)

インド洋給油その2ーー昨日の続き

 ーー昨日の続きです
 給油量全体の80%を占めるアメリカ海軍の給油回数が抜きん出て多いのは納得できますが、次ぎに給油回数が多いのがパキスタンです。
政府答弁によると、パキスタンが海上阻止活動に参加するとして、フリゲート艦(駆逐艦)に給油を求めてきたのは参加各国の中でも、もっとも遅い2004年(平成16年)7月の事です。
特に2006年7月から2007年、すなわち昨年の8月までの約1年間の給油回数は約53回にもなります。この間、アメリカ海軍には34回、フランス海軍には22回、イギリス海軍には8回、ドイツ海軍には12回の給油をしていますが、パキスタン海軍が全体の41%を占めて他を圧倒しています。それではパキスタン海軍の海上阻止活動の状況はどうかと調べてみると、これも政府答弁によると参加しているのは、フリゲート艦(駆逐艦)一隻のみです。しかも給油している自衛隊補給艦でも、1周間に1回は給油と給水にやってくるのだが、どうもその活動状況が掴めない。
給水活動は他国には無く、パキスタン海軍のみであり、総量4、300トンをせっせと給水している。
もう少し調べると、これも政府答弁によるのですが、パキスタン海軍はフリゲート艦を7隻保有している。
そのうち給油活動には、日本の特措法の期限切れで最後に給油した艦艇と言う事で、マスコミにも取りあげられたフリゲート艦(駆逐艦)NO181(艦名調査中)がやってくる事が多いらしい。(調べている途中なのでこのへん、少し曖昧です)
  (昨日の写真上、給油を受けるNO181フリゲート艦)
  (昨日の写真下、昨年、日本を訪問した姉妹艦NO182「バブール」)

このあたりが、油をもらっては引き返して行くなどとの、風聞をたてられる由縁でもあるのです。
アメリカにしてみれば、参加してくれる国は多いほうが望ましいし、ましてやイスラム教の国から唯一の支援国家であれば、参加の形を見せてくれればそれだけで喜ばしい。
海上自衛隊にしても、建て前はどこの国であれ、海上阻止活動に参加してくれている国に、分け隔ては出来ない。ただ、本音の部分で、どうも現地給油部隊の士気が上がらない悩みが出る。テロとの戦いの一環として支援している海上阻止活動というより、パキスタン海軍への援助ではないかと思えたりしてくるようです。
現実には、パキスタン国民で、自国の海軍が日本の給油艦から給油をもらって海上阻止活動をしている事などほとんど知られていない、パキスタン外交官でさえ、「へー、それは知らなかった」と答えたと報道されていました。
なお、姉妹艦でNO182のフリゲート艦(駆逐艦)、艦名「バブール」は、昨年の夏に遠洋航海の途中、日本に立ち寄った際、上陸した乗組員7、8名が秋葉原見学から帰艦せず、行方不明となったので残して出航してしまった事件が報道されたので覚えている方もいることでしょう。
また、現在のパキスタンは政情不安で、とてもテロとの戦いに本腰をいれ難い状況でもあるわけですが。
政府が、後で書きますが、給油の油の質のことを、とやかく言うのは、かように給油活動の実態がパキスタン抜きでは語れない面があるからだと思うのです。

福田首相の「インド洋での給油を再開して、一刻も早く世界の為に汗を流す日本の姿勢を見せたい」と年頭所感で述べた事が、どうも最近の給油活動の実態にそぐわないのではないかと書いたわけは、このように調べてみた最近の給油活動から感じた事です。
新テロ対策特措法案、すなわちインド洋での給油活動が、国際貢献なのか、対米貢献なのかをもう一度、じっくり考えて、アフガニスタン支援にもっとも良い方策を考えるよい機会ではないかと思います。

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