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2007年12月16日 (日)

柏崎刈羽原子力発電所

昨日書いた、世界最大の原子力発電所である柏崎刈羽原子力発電所について、中越沖地震時の現場の状況など、本来生々しく報道されるべき状況が、何故かマスコミにはあまり取り上げられていませんでした。
昨日の原発関連の事を調べていたら、フリー百科辞典ウィキペディアに内部の方が書いたと思われる記録が書かれていました。
今まで知らなかった地震時の現場の様子がわかる貴重な資料です。
この記録からも緊迫した現場の状況が伝わってはきますが、中央制御室の蛍光灯照明が次々と落下し、天井も一部破損、天井点検口の損傷などのパニック状況や、被害状況が書かれていた記録がいつのまにか削除されたりしていますので、この記録だけでも貴重な資料としてコピーしておきます。
作業員の方は、生命の危険さえ頭によぎったと思われるのですが、そのへんの切羽詰った状況は書かれている記録が見つかりません。意図的に封印されてしまったと考えるのが妥当でしょう。

「新潟県中越沖地震での現場の対応状況」
2007年7月16日10時13分頃に最大の揺れ993ガルを観測した新潟県上中越沖を震源とする地震が起こった。
柏崎刈羽原子力発電所内の運転中の全ての原子炉が緊急停止したが、運転を管理する中央制御室では数十秒間にわたり続く揺れのために計器の確認が出来ない状況であった。
第一運転管理部長は構内を自動車で移動中に地震発生、3号機建屋からの発煙を発見、運転中の全機がスクラムしたと携帯電話で確認、3号機すぐ横の変圧器から出火を確認、延焼の可能性はないと判断して初期消火を他の職員に任せ、スクラム後の対応に全力を傾けるべきとして緊急時対策室のある事務所建物へ移動。
ところが緊急時対策室入口ドアの枠が歪んでドアが開かなくなったために室内に入れず、駐車場にホワイトボード4~5枚を引き出して携帯電話で連絡を取り続けた。

火災を起こした変圧器、全ての運転中の炉の中央制御室では、多くのアラームが鳴りっぱなしとなり、職員が対応に追われていた。
3号機中央制御室でも100近くの異常を示すアラームに対応するために当直長ら5人の運転職員達は忙しかった。
特に重要と見た原子炉建物の内外気圧の差圧異常の原因確認のため職員が建物内を見て回っていたが特定には至らなかった。
そのときになってはじめて自らの建物脇での変圧器火災の情報が知らされた。直ちに地元消防に電話を試みるが?がらなかった。
中央制御室には災害時に優先接続できる電話は無かった。3号機変圧器の火災現場では4人が消火を試みていたが、消火栓の水は地震の影響でほとんど出なかった。
この時点で駐車場の第一運転管理部長は、「消火は出来ない」という連絡が入った為、「地元の消防を待て」と指示した。
柏崎住民は外部からの携帯電話等の情報で発電所火災を知った。発電所から地元刈羽村への連絡は地震発生から1時間以上経っても無かった。
新潟県庁にも詳しい情報は伝えられなかった。各自治体へ伝えられていた環境放射線の測定データも地震直後から途絶えていた。
新潟県知事は最悪の場合を考え、地元自治体と住民避難の相談をはじめていた。地元消防の手で3号機変圧器の火災は12時10分に消し止められた。

第一運転管理部長は、3号機と4号機の炉心をスクラム後に冷やす2つの装置の内の片方が停止していて、1つの装置で2つを冷やす事の判断を迫られた。
3号機当直長は午後4時、内外気圧の差圧異常の原因が判明、3号機建屋壁面のブローアウトパネルが脱落していた事、すぐには建屋の気密を戻せ無い事、などを知らされ仮緊急対策本部の第一運転管理部長へ報告。
第一運転管理部長は炉心冷却を3号機優先と決定した。この時、6号機建屋内で微量の放射性の水の漏洩が発見された。
本来、放射性物質を扱わないフロアでの発見に3回にわたる試験と調査が繰り返され、漏洩発見から6時間後に第一運転管理部長へやはり放射性の水の漏洩であることが報告された。
これは、後に上の階のプールの水が地震の揺れでこぼれたものが配線の隙間穴から階下へ流れたものであることが判明し、その一部は外部へ排水されたと判った。翌日の朝6時54分にすべての炉心の冷却を終えて、安全な状態となった

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