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2007年10月 3日 (水)

「軍関与削除 見直しも」 昨日の続き

昨日の続きです。
ここで、審議会で検定意見がついて記述内容のの修正が行なわれた教科書会社各社の修正内容を見てみましょう。

山川出版社(日本史A)
 申請段階 日本軍によって壕を追い出され、あるいは集団自決に追い込まれた住民も   あった。
 修正後   日本軍に壕から追い出されたり、自決した住民もいた。

東京書籍(日本史A)
 申請段階 日本軍がスパイ容疑で虐殺した一般住民や、集団で自決を強いられたものもあった。
 修正後   集団自決に追いこまれたり、日本軍がスパイ容疑で虐殺した一般住民もあった。

三省堂(日本史B)
 申請段階 日本軍に「集団自決」を強いられたりーーー
 修正後   追いつめられて「集団自決」した人やーーー
 
実教出版(日本史B)
 申請段階 日本軍のくばった手榴弾で集団自害と殺しあいをさせーーー
 修正後   日本軍のくばった手榴弾で集団自害と殺しあいがおこった。

実教出版(日本史B)
 申請段階  日本軍により、県民が戦闘の妨げになるなどで集団自決に追いやられたりーーー
 修正後  県民が日本軍の戦闘の妨げになるなどで集団自決に追いやられたりーーー

清水書院(日本史B)
 申請段階  日本軍に集団自決を強制された人もいた。
 修正後   集団自決に追い込まれた人々もいた。

 検定意見は全て、「沖縄戦の実態について誤解するおそれのある表現である」
 
これを読んで、不遜なことを言うようですが、これだけなのと思う方もいると思います。そうなのです。

 産経新聞の社説で下記のように書いています。
「文科省の検定意見は、日本軍の命令によって住民が集団自決を強いられたとする誤った記述に対して付けられたものだ。軍の関与や体験者の証言を否定しようとはしていない。 」

これが、記述に誤まりがあると言い張る論調の最も代表的な例です。これと同じレベルの意見や、座間味島の将校の軍命令の有無だけを虚構として、沖縄全体の軍の関与、強制の事実を消し去ろうとする論調が多いのです。

反論します。
 
記述が修正された教科書をよく読んでも、「日本軍の命令によって」などの記述は無いのです。
もうひとつ反論します。
 
産経新聞の「軍の関与や体験者の証言を否定しようとはしていない。」
何を言わんかです。よく読んでみて下さい。住民の集団自決に軍が関与、強制したとの記述が、誤解する恐れのある表現として削除するよう指導したのです。

もともと、教科書には「軍の命令」とか「住民の証言」などを書けば、必ず削除修正が求められるし、審議会以前の問題として、文部科学省の調査官のご機嫌を損ねる事になり、そんなことは教科書会社も執筆者も避けなければならなかったのです。
調査官の偏向した意見が、まかり通っていたのです。検定制度そのものに問題があるのです。

 同じ産経新聞に書かれた、検定撤回勢力が「県民感情」を利用して歴史をゆがめ、反軍、反国家、反体制運動を展開していると声高に叫ぶ藤岡信勝氏の意見は、沖縄住民には絶対に理解されないでしょう。
 沖縄戦の集団自決を記述した教科書検定問題は、これからも議論が続く事でしょう。
しっかりと見届けたいと思います。
 いちおう、今日でこの問題のブログは終ります。理由は、あまりにも精読しなければならない資料が多すぎて、とても時間が取れないことに尽きます。
 最初は、沖縄のニュースが、本土で大きく取り上げられていることを知らせたかっただけだったのです。
 このブログを読んだ沖縄の友人からメッセージが届き、激励された事が一番の収穫でした。

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