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2007年9月24日 (月)

「エレベーターの強度不足」その後

2007年7月16日に「エレベーターの強度不足」と題して、当時かなり大きく報道されたフジテック社製のエレベーターの強度不足について書きました。
ここでは、問題になった鋼材であるSPHCやSS400についても述べたので、このふたつの鋼材の検索から訪ねてくれる方も多いようです。
 このエレベーターの強度不足鋼材の使用については、メーカーが、鋼材の納入先がどうだったとかではなく、使用者の事を第一に考えて、エレベーター籠の安全性などの検証をして分かりやすく発表すべきではないかと書いたのですが、結果はいつものとおりでした。
今のエレベーター業界は、そんな検証が出来るようなレベルにはなく、国土交通省の住宅建築指導課が発表した
「フジテック(株)製エレベーターの部材の強度不足に関するフジテック(株)及びJFE商事建材販売(株)からの再発防止策等の報告について 」
はお粗末きわまるものでした。
鋼材の購入先、すなわちメーカーのフジテックと、納入先のJFE商事の責任のなすりあいと、形ばかりの今後再発防止に努めますとの報告で終っています。
フジテックは、今後使用する鋼材をJFE商事建材販売(株)から継続購入するのかさえ明らかにしておりません。
報告書はそれぞれの会社の立場を書いていますが、実は両社が相談して作成し、国土交通省へ提出したもの、すなわち製造責任や使用者の事などは考えずに、いかに国土交通省に受理してもらえるかだけに、無い智恵をしぼったと思います。
きっと住宅建築指導課の担当者からは、何度か訂正を求められ、あたり障りのない報告書が作成されたのでしょう。
読むと腹が立つし、ほとんど読む価値もないと思いますが、ちょっと見てやろうと考える方は、下記を覗いて見て下さい。
官庁に出す報告書のサンプルとしては参考になるかもしれませんから。

     http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha07/07/070803_.html

 実は、このフジテック社製の強度不足エレベーター事件だけが大きく報道されたのですが、これと同じ事例は、その後(株)日立製作所、三菱電機(株)でも発見されているのです。しかしTV、新聞などのメディアは、大手2社の不祥事は報道することはありませんでした。
二番煎じではニュース性がないともいえるでしょうが、日立、三菱などの不祥事は、企業の宣伝媒体たるメディアが報道を控える傾向もあるようです。
製造したエレベーターの欠陥が、連日伝えられるシンドラーエレベーターなども、一般向けの宣伝広告が無いが為に、メディアも遠慮無く書けるといった面で損をしているむきがあるでしょう。
Sp24002_640

(写真は、日立製作所、三菱電機社製のエレベーターで、構造用鋼材が使用されなかった部位を示す図面。これ以外にも使用が見つかっている。
SPHC鋼材とは強度の小さい一般用の鋼材で、主として平板、及び曲げ加工程度のものに用いられる。
車両、電気器具、鋼製什器、配電盤などに多く使用されている軟鋼鈑。建築、機械の構造部位には使用できない。)

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コメント

本件フジテック後、三菱・日立・東芝と後から同様現象が湧き出てきた。東芝が一番台数が多く後から追加報告する等悪質であったと認識。
ずれにせよマスコミによって世間相場が操作されている現状。またオーチス社が0台である事の疑念はいまだに払拭できず。その後追跡したところ、原因・責任は係争中であるも、鋼材証明書偽造の事実を鑑み、EVメーカーでは入荷鋼材証明書を証明する為の社内検査行程を導入し対応。建築不況の中コスト増となっている。
当時鋼材証明偽装を前面的に世間に晒せば、既に存在している鉄道の鉄橋、道路の鉄骨、東京タワー等の鋼材は安全か?と大事になるの必至。
自ら報告したフジテックはJFEと前面対決のつもりであったが、JFE(経産省)とフジテック(国交省)で穏便に済ます様、お上から指導があった様子。
訴訟はフジテックより断然大きいJFEの企業力で最強弁護チームが作られ、フジテックの苦戦は必至。


投稿: 自称評論家 | 2011年1月 8日 (土) 11時21分

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