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2007年7月28日 (土)

原発再開まで1年以上ー斑目春樹委員長(予定)の発言に疑義あり

柏崎刈羽原発の操業再開の時期について、経済産業省の調査対策委員会の委員長に就任する斑目春樹・東京大学教授が、運転再開まで少なくとも1年以上かかるとの見通しを発言したとの報道です。(25日の日本原子力学会倫理委員会主催の研究会での発言ー26日毎日新聞朝刊より)
正直、開いた口がふさがらないという表現を使わせてもらいます。これから事故の原因究明や今後の対策などを検討するために設置される調査対策委員会の委員長が、その就任前から運転再開の時期などに言及するなど、常識では考えられません。就任予定の他の委員会委員の胸中など考えないのでしょうか。
 東京電力の勝俣社長、、日本原子力技術協会の理事長の石川迪夫氏など、そろいも揃ってどうしてこうも、いつも自分のことしか頭になく、周りが読めないというか、読まないというか、他人への配慮に欠ける失言を繰り返すのでしょうか。
斑目春樹氏の委員長就任は、設置される調査委員会の調査の方向性や結論が目に見えるようです。どうせ、原発推進派しか参加しない調査委員会の結論など、あまり期待しませんが、なかでも斑目教授は、時々今回のようなとんでもない発言をしますので、注意して見守りましょう。
 報道された、今回の原子炉再操業時期の発言以外にも「想定以上の揺れが来たら原子炉本体以外のB,C級の機器は壊れても仕方がないという考え方で作られているがーー」これって、ほとんど東電の弁護のようなものでしょう。本当に壊れても仕方がないと思って作ったのですか?
 この教授、以前にも東電の度重なるトラブル隠しやデータ改ざん、偽装が発覚した際に、「2002年に格納容器の漏えい率検査の不正が発覚したが、それが氷山の一角だったことが証明されてしまった。こんな不正は検査官がいぐら目を光らせても見抜けない。ただ、遅きに失したとはいえ、東電が新たに不正を見つけ出したことは、本気で改革に取り組んでいる証拠とも言える」など、電力会社を擁護するような事を、発言のなかに必ず加えます。これは一度や二度ではありません。はっきり云って、この発言を聞く限り、原発事故の調査対策委員長就任には不適任な人選とといえるでしょう。
 今後の事故調査で僕が少し期待しているのは、国際原子力機関(IAEA)による調査です。出来れば、先遣隊でもよいから、すこしでも早めに来日して修復する前の現場の生々しい状況と、何故かあまり報道されませんが、地震の際、現場でことによると原子炉破壊かと、死をも覚悟したかもしれない恐怖の体験をした現場員(85%は下請け,孫請け社員)の声を聞き取ってもらいたいと思っています。
 それと、柏崎原発付近で今後発生する恐れがあり、諸外国の原発では考えられない大型地震に、この原発が今後どう対応したらよいのか、御用地震学者だけでなく、広く地震研究者の意見も聞いて答申してくれたら、僕は耳を傾けたいと思います。巨大断層帯が至近距離にある原発を、どう考えるのかも興味ある事です。調査員の中に、原子炉の専門家だけでなく、耐震、耐久性などに詳しい原発設計の構造研究者が選ばれているとよいのですが。
 地震当日は休日で、出勤していた社員、作業員が少なかったにも関わらず、東電発表によると10人ほどの負傷者が出たということは、相当のパニック状態になっての負傷だと考えるからです。(小出しにする東電発表にすぐ疑いの目を持つようになってしまいました。負傷者はまだ増えるのでしょうか)

追記
 今朝も毎日新聞朝刊一面トップに、東電「公表せず」続々判明の文字が見られます。圧力容器の水洩れ、事務棟の天井落ちる、ドア開かず、(中央監視室の天井破損と蛍光灯落下ー夕刊記事)などの見出しが目に飛び込んできます。これらは皆インターネットでは、内部関係者から事前に情報が流れていた事ですが、社民党調査団の求めに応じて、明らかにしたとのことです。
 一民間電力会社の地震被害を、積極的に公表する気は無いと考えているのか、不安を煽るから自粛しているのかよくわかりません。
しかし、原子力発電は、国のエネルギー政策の枠組みのなかに、しっかりと位置付けられるものです。国民と無関係ではないし、一民間電力会社だけの問題ではありません。東電は、国民に不安を与えないように、情報を整理してわかりやすく説明する責任があると思うのです。そして国も、世界一の地震国に、世界最大の原発建設を推進してきた責任の所在を明らかにし、一電力会社を指導するだけの立場ではなく、ましてや、御用調査委員会などに任せきることなく、国もまた当事者である
ことを認識して、発言、行動してもらいたいと切に思うのです。
 原発推進の当事者達は、過去、日本で発生した大型地震、これから発生するであろう巨大地震を良く理解していないように思えます。建設推進に都合の良い地震理論を拾うのではなく、この柏崎刈羽原発を襲った地震を検証しなおして、地震による原発の危険性を再認識して欲しいと考えます。

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コメント

東京電力に責任があるのは当然、
だけど、今の日本の原発を管理してきたのは
原子力安全委員会と、経済産業省です。
特に、今回の原子力安全委員会の
記者会見って遅すぎません?
あなたたちが、「安全」って言ったんでしょ?
国民は、誰に石を投げるべきか、
よーく考えたほうがいい。
自分の家も流されちゃって、でも必死に
福島で対応している東電社員に
石を投げるのか?
建設するときに「それで安全だからいーよ」
っていったくせに、
今更原子炉壊れてしばらーく経ってから
「東電の見解は甘すぎ!」って言う
「原子力安全委員会」
なんのために存在してるの?「安全委員会」?
だーかーらー、ことが終わったら、
「原子力安全委員会」は、蓮宝さんが、
まっさきに「やくたたず!」と罵ってから
「仕分け」してほしいですね。
ホント、「やくたたず!」だよ。
安全委員会、なにやってんだ!
なのに、なぜ批判されないの?
東電社員の末端も、これから
「石を投げられる」人生を送る覚悟は
あるよ、
だけど、
斑目さん、なにやってんの?

投稿: madaramma | 2011年3月31日 (木) 23時40分

「原子力安全委員会」
は、真っ先に
[仕分け!」
いらねっ!
何のためにあるのか、
みずから、説明してみて!
どんな説明しようが、
国民のだれも、納得しないから。
東電が「福島第2は来月再起動します」
って言うよりも説得力ないから。

早く解散してくれ。
原子力「安全」委員会!

投稿: もいっかい言うけど | 2011年3月31日 (木) 23時46分

>madarammaさま
数ある過去の原発事故を教訓としていかさなかった原因の根元のところに斑目春樹氏がいることに依存ありません。氏が安全委員会委員長の職にある限り、事故は隠され過小評価され続けるでしょう。辞職しないのが全く理解できません。

投稿: Souroku | 2011年4月 1日 (金) 18時15分

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