« 大無間山に登るー6月2日 | トップページ | 大無間山の花 »

2007年6月 7日 (木)

大無間山に登るーその2

P2_320  避難小屋の有るP4を、6.15出発。ここからが、難所の鋸歯の通過である。P3、P2、P1のピークを忠実にトレースしていかなければならない。小屋からすぐに7、80mほどの急降下の後、P3の登りになる。岩を手がかりに、木の根を握って登るような急坂が続く。150mも登ったろうか、やっとP3についた。標識などは無いので、地図で確認する。ここからまたぐんぐん下る。全く登っているのか、下山しているのかわからなくなる山だ。まだ下るのかと思った頃、やっとP3、P2の鞍部についた。時刻は7.15。15分休憩し、P2の登りにかかる。ここもきつい登りが100m以上ある。P2は、地図上の1898m地点、木にP2とかいた赤いテープが巻いてある。(写真上)P3と同じく、樹林帯で展望は無い。ここからP1までは、幾つかの小さな登り下りを繰り返して、P1についた。ここからまた、急降下し小無間山との鞍部についた。登り下りの連続に体力を消耗する。ここを帰りに戻るかと思うと気が重い。鞍部からは小無間山への最後の急登である。高度差300m。鞍部北側は大きく崩壊している。外山沢の詰め部分か。慎重に通過する。左側もガレていて、谷が深い。P3の登りと同じく、手と足を使って懸命に登る。若い2人は、楽に登って行くが、こちらは2人はよっこいしょの連続である。最後の急傾斜を登りきると、勾配が緩くなって、小さな平坦地のある小無間山に出た。難関の鋸歯を越えたのだ。標高2149m。ここも周りは樹林帯で眺望はない。時間は9.47。小無間避難小屋より、3時間30分。やや予定時刻をオーバーしてきた。休憩の後、10.00出発。
ここから、中無間山までは、わりと平坦な道が続く。南に大きなガレが見えてきた。唐松薙と呼ばれる唐松谷の大崩壊である。唐松谷の頭着10.20.崩壊の上部を、左の崖により過ぎないよう道を少しよけ気味に通過する。夜間など、気をつけないと露頭した木の根の間から滑落しそうである。森林帯の中を行く道は、ルートがわかり難い。下り気味の道が緩やかな登りになると、2109mの中無間山だった。結局、小無間山よりは50mほど下ってしまった事になる。相変わらず霧で、視界がきかないが、深い山中にいる実感はある。10.53着。
 中無間山から大無間山までは、25000分の1地図上で、2km(実際は勾配があるのでもっと長い)と今日のコース上では、比較的平坦で長い道のりである。頂上まで、高度差200m、いよいよ、最後の登りである。西に向っていた道はここから大きく左方向、西南に向きを換える。枝道、獣道が交錯していて解り難い。帰路に直進して、北方向に伸びる支尾根に入りこまぬように、一部トラロープが張られている。コースでそんな注意がなされているのは、ここだけであった。
 中無間山から、いちど下るが、そこからは傾斜は緩いが長い登りとなる。広い稜線の道を、ルートを探しながら進むと、上から7人のパーティが降りてきた。昨夜、小無間小屋に泊まり早朝に出たとの事だった。まだまだ、先は長いと、嬉しくない事を伝えてくれる。お互い帰りの長さを嘆きあう。若者2人が頂上でコーヒーを入れて待つと言って先行してくれた。あっという間に姿が見えなくなる。早い登りだ。登ってきた単独の登山者が追いぬいていった。勾配が急になって、尾根が狭くなった登りで、急に北西面の展望が開けた場所に出た。霧もはれ薄日も出ていたので、小無間山を出てから、始めて遠くの山が見えた。地図上で2250mくらいの地点だろう。南アルプスの山の深さに感動する。ピッチがあがらない。時間が刻々過ぎて行く。あせりもある。最後の登りと思われる急勾配を、ゆっくり登って行くと、先ほどの単独行の登山者が下りてきた。もう10分くらいですと言う。快調な足取りで下山して行くのをみて、友人が、彼が10分というのなら、我々はまだ20分はかかるなとつぶやく。突然、霧のなかに長い雪渓が現れ、どこから登るのか一瞬途惑う。左の樹林帯の中にも雪の斜面が見える。霧の中で、雪渓がどれほどのものか、見通せない。えい、まっすぐ登ってしまえ。かすかに残る踏み跡をたどって,雪の上を歩くこと100mほどで、雪渓から離れる。思ったとうり単独行の登山者とわかれてから20分ほど登ると、上から先行していたS君が呼んでいる。樹林帯が明るくなったところが、頂上だった。12.30、やっと着いた。小無間山より2時間45分かかってしまった。田代を午前2時に出てから10時間半、予定より1時間半遅れだ。大無間山と書かれた山頂標識に、もうこれ以上の登りがない事を喜び合う。ここからの、若者2人が入れてくれた熱いコーヒーで、生き返る思いをしたことは昨日冒頭で書いた。
予定時間には、戻れない事がはっきりしたので、民宿に遅れる旨、電話をかけてみようと試みる。au、ドコモは全く駄目だが、なんとソフトバンクが通じた。auは、田代でさえも圏外である。汗だくで登ってきたが、頂上はさすがに寒い。今日、何度目かの昼食を食べ帰路につく。田代まで、あの鋸歯を越えて、気の遠くなる距離だ。さあ、戻ろう。13.00頂上を後にする。
若者2人が前後でサポートしてくれる。腹を決めて、ゆっくり慎重に下る。
中無間山、14.00、10分休憩。中無間山の下りで、登ってくる男女2人の登山者と会う。小無間山にテントを張って来たとの事。これからの頂上往復は、厳しいだろうと思ったがわりと気楽に登っていった。小無間山、14.55、15分休憩。頂上の平坦地に彼らのテントが、きっちりと張られていた。P2とP3の鞍部、17.15、10分休憩。さすがに鋸歯のアップダウンは消耗する。これだけの険しい山道は少ないだろう。ゆっくり歩く。途中で、小無間山にテントを張るという3人の登山者とすれ違った。今日は小無間山には、テントが2張りだ。
小無間山で幕営すれば翌日は随分楽だろう。平坦地には5,6張りは張れる広さがある。
ただし、避難小屋と同じく、水場は無い。
 小無間小屋、18.23着。頂上より5時間半。小屋を覗くと中で、単独の登山者1人が、寝袋に入っていた。1人では今夜は寂しいだろう。挨拶してすぐ、下山にかかる。ここまで戻れば先が見えた。小屋発18.30。小屋直下からのいやな急坂をなんとか、ライトなしで下りたいと思う。しかし良くぞ登ったと思うくらいの急斜面である。疲れの出た足にはきつい。急坂の途中で暗くなり、ヘッドランプをつける。暗闇でルートが見つけ難い。先頭のS君が木につけられたテープを確認しながら、慎重に下る。若者達は辛抱強く、我々2人の足に合わせてくれる。雷段を過ぎ、送電線の下をくぐり最後の直線的下り。諏訪神社到着。アスファルトの林道にへたり込むように座りこんでしばらく休む。民宿「ふるさと」着22.45。小無間小屋より4時間20分を要した。民宿では、こんな遅い時間なのに、若女将が夕食を準備して、暖かく迎えてくれた。
歩き続ける事、20時間45分も要したが、僕らの日帰り大無間山はこうして終わった。最後まで一緒に歩いてくれたS社山岳部員の若者S君、K君、ありがとう。
200名山を目指す登山者なら、心配は無いと思いますが、友人や僕のように膝に故障のある人などが登る際の、僕らの経験から得たことなどや、咲いていた花のことなどは、また書く事にします。
 (写真中、小無間山の先で、木に熊の爪痕があった。)
 (写真下、ヤマイワカガミの白い花の群落の中を、踏まないように登る。花を傷めそうでストックは突けない
Kumanotumeato_320

Noboru_320

|

« 大無間山に登るー6月2日 | トップページ | 大無間山の花 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/170544/15344497

この記事へのトラックバック一覧です: 大無間山に登るーその2:

« 大無間山に登るー6月2日 | トップページ | 大無間山の花 »