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2007年3月 7日 (水)

消毒薬、ガーゼはいらないー創傷被覆材

Dscn1126_320  今から4年半ほど前の新聞記事(2002年12月1日、しんぶん赤旗日曜版)に、「すり傷劇的治療法」と題して、小さな傷には、消毒薬、ガーゼは要らないという記事がありました。山形市立病院済生館形成外科の夏井睦医長の話です。
「消毒薬は細胞に毒として働き、細菌を殺します。問題は、それ以上に傷口を治そうとする細胞をも殺してしまうことなのです」
「すりむき傷が治るメカニズムを見るとはっきりします。実際は複雑ですが、簡単にいうとこうです。」

 「すりむき傷で出血→血を固める血小板がワッとくる→死んだ細胞や細菌を除去しようと好中球、マクロファージといった細胞が登場する→こんどは傷口をくっつけようとする線維芽細胞が集まり→最後に表皮細胞がやってきて傷口をふさぐ。重要なのは、それぞれの段階で、さまざまな細胞成長因子が分泌され、傷を治そうと働くことです。」
質問:細胞成長因子とは、傷口のジクジクがそう?
「ジクジクには、意味があることなのです。傷を治そうとしている細胞を殺すのが消毒であり、細胞成長因子を吸い取り、乾かしてしまうのがガーゼです。細胞は乾いたら死にます」
この後に、消毒とガーゼを使わないと、化膿するのではないかとの質問に、「皮膚に入った細菌が単独で化膿を起すには、組織1グラムあたり10万個~100万個が必要です。通常の状態では、細菌がここまで増えるのはきわめてまれ。細菌だけでは化膿しません」
 ざっとこのような記事で、傷口を消毒せずに、創傷被覆材で覆うことにより、傷を治すことが、傷が治るもっとも早道と書かれていました。ただし、傷面に、異物、壊死組織(泥、砂、血液、死んだ細胞、かさぶたなど)がある場合は、徹底的に取り除くことが必要で、水道の流水で洗い流す必要があります。
これを読んで、山や渓流で擦り傷を負った場合、イソジンなどで消毒していた治療法を考え直したいと思いました。ただ、山での負傷は、流水などで完全に洗い流す事は出来難いので、問題もあるのですが。
しかし、ともかく先ず、この創傷被覆材なるものを購入してみようと、近くの薬局を2店ほど訪ねたのですが、当事この被覆材は市販されておらず、薬剤士の方も、治療法をほとんど知りませんでした。それで、1度は諦めて、忘れかけていたのですが、その後2年ほどして、写真の製品がジョンソン・エンド・ジョンソン社の開発で、バンドエイドの次世代製品として発売されました。商品名は「キズパワーパッド」。しかし、当初は店に陳列されていることも少なく、購入し難い状態が続いていましたが、最近ではどこの薬局でも販売されるようになりました。ただ、通常のバンドエイドに紛れて、見つけ難いのと、値段もやや高いのが難点です。この素材で傷を覆うと、傷口から染み出る体液を吸収。膨らんでゲル状になり、傷口周辺が湿潤環境に保たれる事で自然治癒力が高まる。傷の治りも従来の創傷面保護(通常のバンドエイドなど)だけの製品と比べて3倍早く、痛みも軽減されるとのことです。外側は防水性と透湿性を持つポリウレタンフィルム。その内側全面に創傷被覆材で吸水性高分子の「ハイドロコロイド」素材が使用されています。
調べたところ、傷口用ではないのですが、山歩きの際、いつも持ち歩いている、マメ、靴擦れブロックも同じ、ハイドロコロイドのようで、いざという場合、キズパワーパッドの代わりとして使用できそうです。(マメ、靴擦れを未然に防ぐ製品で、傷には使用しないで下さいと書かれていますので、あとは自己判断で。)
「キズパワーパッド」は、昨年、購入して以来、使用する機会が無く、その効果の程を試していないのですが、使用することがありましたら、報告したいと思っています。
(写真左が、バンドエイドの「キズパワーパッド」購入価格は680円、右が同じバンドエイドの「マメ・靴ずれブロック」購入価格は523円でした)

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