« 柳瀬川の紅葉その2 | トップページ | 寒い! »

2006年12月 2日 (土)

ナンパ・ラ峠銃撃事件ーヒマラヤ

 300pxchooyufromgokyo                      7月4日に書いた「青蔵鉄道とチベット」で、標高5000mを走る青蔵鉄道にも乗りたいが、中国に軍事支配され、民族浄化政策などの圧政に苦しむチベットの国民の事を思うと、軍事用の意味合いの強い、この列車に乗る事には、複雑な心境になると書きました。
 今日もこの中国とチベットの事です。9月30日にナンパ・ラ峠で起きたチベット難民に対する中国国境警備隊の無差別銃撃事件は、日本でも、朝日、産経新聞などに小さく報道されましたが、その映像がルーマニアのTVで放映されました。
   http://www.lirung.com/news/news_sp.html 銃撃事件映像
ナンパ・ラ峠は、ヒマラヤ8000m峰でも比較的登りやすいと言われて、公募登山隊なども多い山である、チョ・オユー(世界第6位 8201m)の西方に有ります。その為、この付近はチョ・オユー登山隊のキャンプ地にもなっているので、この惨劇の様子は、多くの登山隊員が目撃しました。その中でルーマニア隊は、中国国境警備隊がチベット難民を射殺する瞬間をビデオ撮影し、没収されずに持ち帰る事が出来て、そのビデオを帰国後発表しました。映像はネパール方向に進む難民達の一団が、(一説には難民ではなく、彼らの精神的指導者である、亡命したダライ・ラマを訪ねる途中だったとも伝えられているが、この説には疑問が残る)銃撃される様子と、その後、ルーマニア登山隊のキャンプに、難民のひとりが匿われる様子を写しています。チベット難民の70人ほどの一団が、峠手前で追尾してきた中国軍兵士に銃撃され、2人か3人が射殺され、その後半数近くが捕捉されたようなのです。実際にはどのような状況だったのか詳しい事は、報道が制限されているので殆どわかりませんが、新華社通信が伝える、事件は不法出国を図ろうとしたグループが、引き返すよう求めた当局の勧告に従わず集団で攻撃してきた、そこで当局の銃撃で2人が負傷、うち1人が寒さと酸素不足のため死亡したとしている報道は、この映像を見る限りでは、当局発表は信憑性が疑われます。ネパール、インドに逃げようとするチベット難民が、中国軍によって、捕捉されたり、殺されたりする事件は、頻繁に発生しているようですが、ほとんど報道されません。発表される事があっても、いつも、密輸業者や売春婦などの不法越境者を阻止するため発砲したとするだけでした。今回はチョ・オユー登山隊のアタックベースキャンプ近くで発生した事件だったので、多くの登山者の目撃するところとなりました。
ただ、各国の公募登山隊は、今後も中国側からの登山活動を続ける為には、中国当局の強い圧力に逆らってまで、事件を公にはでき難い事情があります。ビデオ映像を発表したルーマニア隊や、中国から出国後に証言した各国の一部の登山者は、比較的利害関係が少なかった為に、目撃した事を話す事が出来たのです。この事件は、日常起きている小さな出来事であるかも知れませんが、この問題の根源である中国によるチベット支配は、大国による少数民族迫害であり、あってはならない事です。
 http://www.tibethouse.jp/cta/index.html チベット亡命政府
 http://www.tibethouse.jp/home.html  ダライ・ラマ法王日本代表部事務所

|

« 柳瀬川の紅葉その2 | トップページ | 寒い! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/170544/12905269

この記事へのトラックバック一覧です: ナンパ・ラ峠銃撃事件ーヒマラヤ:

« 柳瀬川の紅葉その2 | トップページ | 寒い! »