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2006年11月15日 (水)

父親たちの星条旗ー映画

Iwo_320  映画「父親たちの星条旗」 を見ました。
クリント・イーストウッド 監督が、日米双方の視点で撮ると発表した硫黄島2部作のうち、米国側の視点での作品です。日本側からの視点の「硫黄島からの手紙」は12月9日からの上映予定です。
2003年、2004年に作られた「 ミスティック・リバー」、「ミリオンダラー・ベイビー」が共に、心に残る映画だったので、太平洋戦争末期に、日米双方に多大の戦死者を出した激戦の島、硫黄島の戦いをどんな映画にするのかと思っていました。原作は、戦闘中に擂鉢山に星条旗を掲げて、その劇的な写真を撮られた若い兵士達が本国に戻され、政府が苦しい戦費を賄う為の戦時国債を売るために、英雄扱いされてその宣伝活動に利用されてしまう。友を失った戦場の苦しい記憶と各地を巡る宣伝の道具でしかない虚しさに、次第に心が蝕まれていく様を描いています。星条旗を掲げた6名の兵士のうち、3名は戦死し残る3名が故国に戻り英雄に祭り上げられるのですが、そのなかのひとりの兵士の死後、その息子が父から決して語られる事の無かった、写真の真実を、父親の人生を知るために、調べて書いた作品の映画化です。
ストーリーやキャストなどは、インターネットに沢山の情報がありますので、ここには書きませんが、クリント・イーストウッド 監督の映画作りに懸ける執念を、今度も強く感じさせてくれた作品です。この監督は、本当に凄い。
 戦争の勝ち負けや、善悪、国の主義、主張などを画面に出すことなく、戦場で倒れて行く若い兵士達を描き、戦争が人間に与える影響の深さを訴えてきます。その戦闘場面は、今まで見たどの戦争映画より臨場感のある恐ろしいまでの迫力で迫ってきます。上陸用舟艇から見る、砲撃される擂鉢山全景など、自分がその場にいるかのような錯覚にとらわれました。地下に隠されたトーチカから狙われて、次々に倒されていく兵士達、銃剣で闘う白兵戦、無残な戦死体など、激戦を繰り広げる戦場の映像に、アメリカ本国での英雄として扱われた苦悩の描写映像が、交錯して何度も繰り返されます。戦死した兵士とその家族の悲しみを描いて、クリント・イーストウッド 監督が「日本の皆様へ」と題して伝えたメッセージが、映画から心に響いてきます。そして日本側の視点で作られた「硫黄島からの手紙」を見る事によって、その思いがより明確になる気がします。2部作第2弾、日本から見た硫黄島。是非見たいと思います。
映画の出来は★★★★星4つとします。
この2部作を作り終えたクリント・イーストウッド 監督が、3度目のアカデミー賞を受賞して、引退するなどの記事もあります。とんでもない。まだまだ、作り続けてくれる事を願います。次作品が楽しみです。
参考: 硫黄島は現在東京都に属します。1945年2月19日にアメリカ海兵隊の上陸が開始され、3月26日に日本軍の組織的戦闘は終結した。日本軍は21,000名の守備兵力のうち20,129名が戦死した。アメリカ軍は戦死者6,821名、負傷者21,865名の損害を受けた。太平洋戦争後期の島嶼防衛戦において、アメリカ軍の損害が日本軍の損害を上回った唯一の戦闘であった。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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